老後2000万円問題で「金融機関のカモになる人」たちの5つの誤解

今日はネットで見かけたこちらの記事から。

老後2000万円問題で「金融機関のカモになる人」たちの5つの誤解

老後資金2000万円不足問題は、今だ収束する気配を見せません。

それにしても、なぜここまで大騒ぎしてしまうのでしょうか?

それは事実をきちんと把握できていない人が多いから。

いかに自分で考えて行動していない人が多いかがよく分かります。

そんな中、登場したのか今回の記事。

不安を煽り、投資を促す記事が多い中、冷静に今回の騒動を斬っています。

では、今回の記事で紹介されている5つの誤解について、改めて見ていくことにしましょう。

誤解1 年金破たんの問題でもなんでもないしそもそも破たんはしない

1つめの誤解として挙げられているのは、年金破たんの問題ではないということです。

これ、私が記事を書く前に、書かれてしまいました。

そもそも今回の金融庁の報告書は、年金制度が破たんするなど一言も書いていません。

気づいたら、年金問題になっていたような気がします。

将来的には年金の支給額は減ることとなるでしょう。

ただ、なぜ減るかというと、年金制度を維持するためです。

もしかして、多くの人は年金を下げる理由は、破たんするかもしれないからだと思っているのでしょうか?

下げるのですから、むしろ破たんする可能性は薄くなるとみてよいでしょう。

「年金返せ」などと言っている人もいるようですが、普通の人の貯蓄能力を考えたら、少しでも年金を萌ええるほうが絶対にいいです。

老後資金を貯められず、老後破綻して、生活保護のお世話になりたいですか?

貯金できない人は、どうせ使ってしまうのですから、国が守ってくれるほうが絶対にいいはずです。

誤解2 老後の全部を備えるのではなく一部の問題

2つめの誤解は、老後の全部を備えるのではなく一部の問題だということです。

要するに、年金をもらっても、月5万円不足するので、長生きすると2000万円不足しますから、その部分は自分でなんとかしましょうと言っていたわけです。

そもそも、多くの人は老後の暮らしを年金だけでなんとかしようと思っていたのでしょうか?

まず、それが信じられません。

いかに自分の頭で考えていない人が多いかでしょう。

そりゃ、貯金しようとしないはずです。

誤解3 足らないのは食費ではなく「老後の生きがい予算」

3つめの誤解は、足らないのは食費ではなく、老後の生きがい予算だということです。

ゆとりある老後を生きたければ、2000万円足りませんという話です。

70歳、80歳にもなって、旅行や外食、趣味にどれだけのお金を投じようと考えているのでしょうか?

“ゆとりある"老後を送らなければお金は足りるという話です。

おそらく、そもそも報告書の中身を理解していないため、生活が立ち行かなくなると思い、大騒ぎしているのでしょう。

誤解4 実は退職金はこの2000万円に含めていい

4つめの誤解は、今回の報告書には退職金が計算されていないことです。

特に40歳を超えて、子育て・住宅ローンに追われている人だと、今から2000万円貯めろと言われても、なかなか厳しいものがあると思います。

しかし、退職金がある人であれば、退職金の金額を2000万円から差し引いた金額を貯めればよいことになります。

貯めるべき金額が減れば、もう少し実現可能性が高まるでしょうから、なんとかなりそうに思えてくるのではないでしょうか。

ただし、注意しなければいけないのは、退職金の金額が徐々に減ってきていること。

期待はしてもいいですが、過剰な期待にならないよう注意すべきでしょう。

誤解5 老後に必要なお金は実は人それぞれ

5つめの誤解は、老後に必要なお金は人それぞれということです。

これは当ブログでもたびたび主張してきました。

老後のお金が一律2000万円足りなくなるわけがありません。

老後に必要なお金は人それぞれです。

お金がかかる人もいれば、お金が全然かからない人もいます。

お金がかからない人であれば、年金だけで十分黒字となり、生活していけるのです。

焦って変な金融商品に手を出してはいけない

この記事の最後には、筆者の非常に的確なアドバイスが書かれています。

もちろん、「自分の来たるべき老後に向けて、自分で資産形成に取り組んだ人ほど豊かになる」という事実は揺るがない。とはいえ、いま騒がれているほどに日本人の老後はさほど悪くない、というのもまた現実であるということも忘れてはいけないだろう。むしろこの騒動で焦って、変な金融商品に手を出してしまえば、目も当てれないことになるので気を付けて頂きたい。

(引用元:https://gendai.ismedia.jp/articles/-/65665?page=4)

今回の報告書を出した金融庁の最大の狙いは、人々に投資をしてもらうことです。

だとすれば、今回の騒動を受け、投資セミナーなどに足を運ぶ人が増えているとのことで、まさに金融庁の狙いどおりの動きになりつつあります。

おそらくiDeCoの加入者は増えることでしょう。

ただ、iDeCoは節税効果があるため、決して悪くはありません。

しかし、投資には実にさまざまな種類があり、ときどき悪いニュースになってしまうものを見かけます。

せっかくの老後資金を変な金融商品に投じてしまうことだけは避けなければいけません。

投資は時間を味方につけなければいけませんから、焦らずじっくりいきましょう。

まとめ

以上『老後2000万円問題で「金融機関のカモになる人」たちの5つの誤解』でした。

いかがでしたか?

老後資金2000万円問題で騒いでいる人は、いかに深く考えていないか気づけましたでしょうか?

まずは自分で報告書を読んで、事実をしっかり認識するところから始めてみるとよいでしょう。