68歳夫婦が念願の田舎暮らしを捨てわずか3年で東京に戻った理由
どうも。『毎日が祝日。』いわいです。
今日はネットで見かけたこちらの記事から。
久しぶりの地方移住ネタです。
ド田舎出身者だからでしょうか、田舎暮らしに憧れる人の気持ちがあまり理解できません。
故に、この手の記事が出ると「今回はどんな理由で田舎暮らしを諦めたんだ?」と内心興味を持ってしまう自分がいます(スミマセン)。
ただし、記事は「幻冬舎ゴールドオンライン」のためネタだとは思いますが、乗っかってみたいと思います。
それでは早速行ってみましょう。
多くの人が地方移住に興味を持っているらしい
今回の事例の前に、記事の最初に地方移住に関するアンケートの結果が紹介されておりました。
JOB総研というところが20代~50代の男女を対象に行った「2023年地方移住の意識調査」によると、地方移住ワークに「興味がある派」は全体の59.8%だそうです。
おそらく興味の強い弱いの差はあれ、地方移住に興味関心を持っている人は6割にも上りました。
コロナ禍をきっかけに、あえて都心や都市部に住む必要はなく、地方で仕事をしたいと考えた人が増えたと思われます。
ちなみに、地方移住に興味がある理由についての上位回答は以下の通りです。
・「首都圏よりも居住費が安い」61.1%
・「転職をせずに地方への引っ越しができる」55.0%
・「自然の中で生活ができる」41.0%
もう1つ、株式会社ドリームプランニングが2024年に行ったアンケート調査(500名対象)も紹介されておりました。
「フルリモートで働くなら、田舎が良いか、都会が良いか」という質問に対する結果は次のとおりです。
・「田舎が良い」53.0%
・「都会が良い」21.8%
・「どちらとも言えない」8.6%
この結果では圧倒的に「田舎が良い」という回答の方が多くなっています。
ド田舎を知る私からすれば「隣の芝は青く見える」のでしょう。
ストレス満載の現役時代「いつかは田舎暮らししたい」
では、ここからが本題です。
今回の主人公は吉岡正さん(仮名・68歳)。
長年勤めた会社を退職後、年金月21万円で夫婦で暮らしていましたが、妻の佳子さん(仮名・68歳)と共に生活を一新しようと考えていました。
吉岡さんは現役時代、往復2時間以上満員電車に揺られて通勤する日々で、仕事のストレスも強かったようです。
奥さんも子育てをしながら仕事をするという忙しい毎日で、心の癒しにマンションのベランダで野菜を育てるのを楽しんでいたとのこと。
そもそも夫婦共に自然好きで、時折田舎に旅行に行って、ハイキングをしたり温かい現地の人々と交流するのも楽しみにしていたようです。
子どもは独立し完全に手離れしました。
そして定年をして仕事で縛られることもなくなったことで、いよいよ田舎暮らしを実行することにすることにしたのです。
場所は、移住者受け入れの実績もある、信州地方の村に決定しました。
念願の移住も「もう無理、東京に帰りたい」の悲劇
吉岡さん夫妻は夢の田舎暮らしを実現し、楽しい余生を送るはずでした。
しかし、実際には3年もたたずにその暮らしは終了することとなったのです。
一体何があったのでしょうか?
最大の理由は「人間関係」です。
「田舎はゆったりした雰囲気が流れているし、住んでいる人も優しく歓迎してくれる」と思っていたようですが、実際に感じたのは疎外感だったそうです。
実際にどのようなことがあったのかは引用しておきます。
移住者歓迎と村の役場は盛り立てようとしていましたが、住人側は「普通に受け入れる」という感覚で、当然ながら特別対応はありません。実際には昔からの固いコミュニティが出来上がっており、その中に入り込むのは想像以上に困難でした。
自治会に参加した際には、つい「東京ではこうだった」と話をしてしまうことも。それを「なんだか感じが悪いよね」と取る人もおり、一層距離が出来ていきました。
なんでしょうか、この違和感。
自分たちを特別扱いしてもらえず、拗ねただけにしか思えなかったのは私だけでしょうか?
広い庭で家庭菜園と思っていましたが、実際には管理が大変でほんの少ししか活用できません。当然ながら「ちょっとコンビニに行こう」などといった、都会にあるような便利さもありません。わかっていたことでも、想像と現実では感じ方が違い、じわじわとストレスになっていきました。
この辺りまで来ると、もはやただのわがままと事前の調査不足にしか思えません。
結局、移住からおよそ3年後に東京へ戻ることを決断。
とりあえずアパートで暮らしながら、老後の計画を立て直すことにしたのでした。
老後の地方移住で失敗しないために
記事では今回の結論として、「移住には十分すぎるほどのリサーチが欠かせない」と締めくくっています。
ただ、何をどうリサーチすればよいのでしょうか?
記事では「候補地にはきちんと足を運び、現状を把握すること」や東京であれば「ふるさと回帰支援センターへ相談に行く」ことを挙げています。
ここまでやったとしても、周辺環境までは分かっても、ご近所さんの人となりまでを知ることは難しいのではないでしょうか。
人間関係は残念ながら宝くじのようなもので、大当たりの確率は極めて低いと思っておくべきです。
期待しない方が身のためです。
自分たちの生活を脅かすような危険人物がいなければ十分です。
温かく迎え入れてもらえるかどうかは自分次第なのですから。
逆に、密になりすぎるとそれはそれで面倒くさいのが田舎の人間関係です。
よって「田舎に過剰な期待は抱かない」というのがド田舎出身者からのアドバイスです。
まとめ
以上『68歳夫婦が念願の田舎暮らしを捨てわずか3年で東京に戻った理由』でした。
いかがでしたか?
地方移住に憧れる人は今後も絶えないでしょう。
そして失敗したと感じる人も絶えないのでしょう。
都会に慣れた人にとって地方は天国ではなく、ただ不便なだけの土地だと思っておくとよいのではないでしょうか。
田舎の現実を知らない人の抱く幻想と過剰な期待が新たな不幸を招くのです。
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