50代早期リタイアの現実。後悔しないための7つの準備チェックリスト

どうも。『毎日が祝日。』いわいです。
最近、早く会社を辞めたい願望が強くなっています。
当初は「5000万円貯まったらセミリタイアしよう」と思っていました。
そして47歳で5000万円を達成したものの、冷静に現実を見据え、セミリタイアを先送りしました。
50代で早期リタイアしたくなる理由
なぜ50歳になって早期リタイアしたい気持ちが強くなってきたのでしょうか。
それは、いくつかの理由が考えられます。
人それぞれ理由はあるでしょうが、今回は主に私メインで理由を挙げていきます。
1.仕事に疲れた
まず1つ目は「仕事に疲れた」ことです。
50歳ともなると、出社して、夜遅くまで仕事をして、疲弊して帰宅するという生活を約30年も送り続けたことになります。
もういい加減、疲れましたし飽きました。
時代は変わり、スマホやSNSが全盛となり、さらにAIが登場し、仕事を取り巻く環境や仕事の中身などが就職した当初と比較して大きく変化してきました。
就職当初に自分のやりたかったことはもはや絶滅しつつあり、異なるスキルが必要となってきました。
生き残るためには時代の変化に対応しなければならないのですが、そのスピード感が速いこともあり、徐々に対応しづらくなってきました。
もはや自分のやりたいことではなくなってきたとも言えます。
多くの犠牲を払ってまで、会社やクライアントに尽くしたいとは考えられなくなってきました。
定年退職まで働き続けたいとは思わず、それより早く会社を辞めたいと思うことは、ある意味自然なことかもしれません。
2.お金が貯まってきた
2つ目は「お金が貯まってきた」ことです。
世の中の多くの人は、決して仕事が好きで働き続けているわけではないでしょう。
働く理由に表向きは「やりがい」とか「自己成長」とかを語る人もいるでしょうが、おそらく多くの人の本音は「お金のため」「生活のため」だと思っています。
ただし、20代・30代で会社を辞められるはずもありません。
なぜなら、私を含め大半の人は、退職後の生活を維持できるほどのお金がないからです。
それだけ早く退職すれば、年金額もままならず、老後資金もそれなりの額が必要になります。
しかし、50代まで働き続けると、20代・30代と比較して、はるかに多額の資産を築いている可能性が高いです。
そして、会社員であれば年金もある程度の金額まで育ちますから、老後はどれくらいの生活が可能なのかの目途も立ってきます。
そのため、50代ともなれば老後に必要なお金の計算の制度も高まり、実際その金額に近づくか、すでに超えている人もいるはずです。
3.体が動くうちに自由を謳歌したい
3つ目は「体が動くうちに自由を謳歌したい」ということです。
50歳は「人生100年時代」のちょうど半分の折り返しです。
60歳や65歳の定年までは時間がありますが、人生の残り時間を否が応でも考えさせられます。
残された時間を、まだ仕事中心で過ごしてよいのだろうか、と。
もし他にやりたいことがあるのであれば、それに時間を使うのが良い生き方なのではないかと考え始めます。
ここから先の人生は、肉体的に衰えていきます。
今はまだ体が自由に動きますが、この先いつまで体が動くか分かりません。
「足が痛い」「腰が痛い」とか言い始め、若い頃と同じように活動的にいられる保証はどこにもありません。
そのため、体の動くうちにやりたいことをやっておきたいと思うようになるのです。
やっておくべき7つの準備チェックリスト
では、50代での早期リタイア実現に向けて、やっておくべきことは何でしょうか?
以下7項目をまとめてみました。
1.寿命までのキャッシュフロー表を作成する
まず、現在の貯蓄額、退職金、年金、そして想定される支出(生活費、医療費、介護費など)を95歳までシミュレーションした詳細なキャッシュフロー表を作成します。
現在の平均寿命は男性81歳、女性87歳ですから、長生きリスクを考慮し、少し長めに見ておきましょう。
私のような過度に心配してしまうタイプの人は100歳で計算するとよいでしょう。
これは「資金が尽きる時期」を明確にするための必須作業です。
年金が開始されるまでの10〜15年間をどう乗り切るかが最大の課題です。
2.できるだけ正確な年金受給額を把握する
次に「ねんきんネット」などを活用し、リタイアした場合の将来の年金受給額を正確に試算します。
「ねんきんネット」なら、過去分はすべてデータ化されていますし、今後の働き方も考慮したシミュレーションを作成可能です。
よって、何歳で会社を辞めて無職になったら、年金額がいくらになるのかも分かります。
当然、繰上げ受給・繰下げ受給もシミュレーションできるため、老後資金の計算には必須ツールです。
加入期間が短くなることによる減額分を把握し、年金開始までの生活費を「絶対に切り崩してはいけない資産」として確保しておく必要があります。
3.支出を徹底的に見直す
会社員時代はあまり意識しなかった国民健康保険料、国民年金保険料、住民税などが、リタイア後は全額自己負担となります。
これらの固定費を計算に組み込み、住居費や生命保険など、大きな支出の削減を最優先で検討することが、リタイア生活の安定に直結します。
収入が途絶える以上、支出をどこまで削減できるかが、資産寿命を左右します。
4.資産運用戦略を安定志向に切り替える
4つめは「資産運用戦略を安定志向に切り替える」ですが、これは賛否両論あると思います。
一つだけ言えることは、リタイア後は資産を「増やすフェーズ」から「取り崩すフェーズ」へと移行するという点です。
これに対して、どう考えるかだと思います。
使いながらもまだリスクを取って増やしたいのか、徐々に減っていくことを許容するかで運用戦略は変わります。
もちろん、リタイア直後から運用戦略を変える必要はなく、自身の計画に合わせて、例えば「年金の受取開始から変更する」とか柔軟に検討すればよいでしょう。
どちらにせよ、いつまで高リスクな投資で攻め、いつからリスクを抑えた安定的な運用に切り替えるといった、何かしらの運用戦略というか方針は検討しておかなければなりません。
5.「リタイア後の目標」を明確にする
早期リタイアは「仕事を辞めること」が目標ではありません。
「仕事を辞めることが」が目的の早期リタイアは、リタイア後に暇を持て余し、社会復帰の道を辿ることになる可能性が高いです。
しかし、50歳以上という年齢が災いし、再就職できなくなる危険性があります。
そのため、「リタイア後に何をしたいか」という具体的な活動計画を立てておくべきです。
私の場合は「死ぬまでにやりたい100のリスト」を作成しており、いまだに完成せず、更新を続けています。
ただ、やりたいことを列挙するだけでなく、何歳までにやるかも明確にしておくべきです。
やりたいことが思い浮かばないのだとしたら、単に会社を辞めたいだけですから、早期リタイアは見送るべきです。
6.社会との接点を確保する仕組みを作る
完全に社会と断絶しないことが、精神的な健康を保つ鍵となります。
会社を辞めると、一気に外界との接点が無くなります。
この「孤独対策」ができておらず、リタイア後に苦労する人が後を絶ちません。
そのため、リタイア前から趣味のサークル、ボランティア、地域活動、あるいは生涯学習の場など、自宅以外に居場所を見つけておきましょう。
この社会との接点が、孤独感や役割喪失を防ぐ生命線となります。
7.収入を得る仕組みを検討する
最後は「収入を得る仕組みを検討する」ことです。
早期リタイアしたいとはいえ、大半の人はお金が無限にあるわけではありません。
そして、お金が徐々に減少していく恐怖感は非常に大きいものがあります。
当初は想定していなかった支出も重なると、恐怖心はさらに大きくなり、お金を使えなくなります。
お金を使えなければ、何のための早期リタイアだったのか、その意味が問われます。
そこで大事なポイントになってくるのが「収入の確保」です。
何らかの形で働きつづければ、社会との接点も維持でき、一石二鳥です。
投資でリスクを取り続けるのも一つの手でしょう。
もちろん、常に暴落のリスクと隣り合わせですから、注意は必要です。
まとめ
以上『50代早期リタイアの現実。後悔しないための7つの準備チェックリスト』でした。
いかがでしたか?
最後にまとめです。
1.寿命までのキャッシュフロー表を作成する
2.できるだけ正確な年金受給額を把握する
3.支出を徹底的に見直す
4.資産運用戦略を安定志向に切り替える
5.「リタイア後の目標」を明確にする
6.社会との接点を確保する仕組みを作る
7.収入を得る仕組みを検討する
50代での早期リタイアは、経済的な準備と人生の目的を見つける「心の準備」ができていれば、残りの人生を最高に充実させる選択肢となり得ます。
しかし、リタイア後に後悔しないためには、資金計画を定年退職者以上に厳しくシミュレーションし、リタイア後の「生きがい」を明確にし、家族全員の理解と協力体制を築くことが不可欠です。
自由で豊かな人生を送れるかどうかは、結局あなたの準備と心構え次第なのです。
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