仙人が早期リタイアした理由とリタイア時にチェックした3つこと

どうも。『毎日が祝日。』いわいです。

今日は私が読んだ本の中身から。

今回も"仙人"ことNightwalker氏の最新著作『ラクにお金を増やせる 最強のインデックス投資』です。

Nightwalker氏といえば2015年に会社を退職し、早期リタイアしています。

会社を定年まで働き続けず、早めにリタイアしたい人には参考になる点が多いと思います。


“仙人"が早期リタイアを決断した3つの理由

“仙人"は早期リタイアしたのですが、実は自ら率先してリタイアを志していたわけではありませんでした。

実は勤務している会社で早期退職勧告を受けたことがきっかけとなっています。

しかし、早期退職勧告を受けたからといってすぐに会社を辞められるはずもありません。

会社を辞めるにはそれなりの理由がありました。

“仙人"が早期リタイアを決断した3つの理由

1.死ぬまで生きる算段がついた

2.母親の介護の心配が出てきた

3.その会社での私の使命は終わった

本を読んでいると、50歳を目前に控えた私には、この早期リタイア理由はものすごく共感できました。

おそらく20代・30代の人には伝わりにくい点があるかもしれません。

まず、とにもかくにもお金が死ぬまで持つと確信できれば早期リタイアを決断できます。

仙人のお金は以下の3つの合わせ技でした

・インデックス投資で形成した資産
・子育ての終了による残り人生での必要なお金の減少
・早期退職優遇制度による割増退職金

特に3つめが大きかったそうです。

退職金制度のある会社に勤務している人なら、割増退職金を手にしてリタイアするなんて選択肢を考慮してもよいかもしれません。

2つめの「母親の介護」は、早期退職勧告を受けた時期にお母様の体調に異変があったようです。

いわゆる「介護離職」の意味合いもあったのかもしれません。

実際、リタイア後に在宅介護に追われる日々が待っていたそうです。

そして3つめは、50代を過ぎてみないと分からないサラリーマンの現実です。

徐々に立場・役割がなくなっていきます。

「自己実現の場でもあった会社は、一転して住み心地に悪い場所になってしまっていました」とは悲しい話です。

ご本人も著作内にて書かれていますが、早期退職勧告は実質「解雇」ですから。

リタイア時のチェック項目1.年金をどれくらいもらえるか?

しかし、人生とは面白いものです。

早期退職勧告を受け、お金の計算をしてみたところ「早期リタイアできる」という事実に気づいたのでした。

即決で人生を方向転換したそうです。

では、どのようなお金の計算をしたのでしょうか?

1つめは「年金をどれくらいもらえるか」でした。

まずリタイアする上で老後の収入の柱となる年金額の確認はマストと言ってよいでしょう。

早期リタイアを狙っている私も当然チェックしています。

おススメの方法は本の中でも書いてありますが「ねんきんネット」でのシミュレーションです。

ただし、です。

“仙人"が本の中で語っていましたが、30代・40代だとまだまだ年金額の予測は難しいかもしれません。

なぜなら収入に応じて将来もらえる年金額は変わるため、まだまだ先の長い30代・40代では収入がどうなるかの見通しが立てづらいからです。

自分の年収がどのように増加するかを思い描きながら、シミュレーションを何パターンか立ててみるとよいでしょう。

ちなみに、「ねんきんネット」は4パターンまで保存しておくことが可能です。

ただし保存した日から90日を経過すると削除されるらしいのでご注意を。

リタイア時のチェック項目2.年金受給開始までの生活費は?

リタイア時のチェック項目2つめは「年金受給開始までの生活費」です。

年金で65歳以降の生活が大丈夫かどうかを確認すれば、あとは年金を受け取る65歳までの生活費がどうなるかです。

老後資金問題は死ぬまで続く長生きリスクの問題でもあるのですが、これが「有限のお金の問題に置換された」というのは本書内での印象的なフレーズです。

“仙人"の場合、基本的な生活費は割増退職金だけで十分まかなえるとの判断になったそうです。

子育てと住宅ローンが早期退職の時期と重なり、一気に解決したのも大きかったようです。

やはりこの2つは早期リタイアできるかどうかに関わる比重が大きくなるのでしょう。

リタイア時のチェック項目3.運用資産はどうなるか?

そしてリタイア時のチェック項目3つめは「運用資産はどうなるか」です。

そもそも"仙人"は、老後資金の確保を目的に資産形成を開始していました。

リーマンショック後の株価回復もあり、運用資産は老後の余裕資金の目標金額であった年金10年分相当にすでに到達していたそうです。

よって、売らずに保有して行けばいいだけ、と判断は簡単でした。

FIREを目指すことによる損失

以上がリタイア時のチェック項目ですが、FIREについても考えを述べていたので紹介しておきます。

“仙人"の場合、FIREなる言葉が若い頃は存在しておらず、また早期退職を目指していたわけでもありませんでした。

FIREについては、二つの損失があることを念頭に置いておくべきと指摘しています。

一つは「今使えるお金を使わない損失」。

要するに「若いときにしかできない経験を失う」ことです。

もう一つは「途中でサラリーマンを辞めると仕事で稼ぐ自分の力を放棄してしまう可能性が高い」ことです。

FIREは30代くらいまでに会社を辞めたいと考える人が多いでしょうか。

しかし、サラリーマンの収入が大きくなるのは40代から50代前半です。

大きく稼げる機会を失うため、貧乏FIREを強いられる可能性があることも知っておくべきでしょう。

つまり「早期リタイアは金銭的損得と自由への渇望とのトレードオフ」だと語っています。

まとめ

以上『仙人が早期リタイアした理由とリタイア時にチェックした3つこと』でした。

いかがでしたか?

最後にまとめです。

仙人が早期リタイア時にチェックした3つこと

1.年金をどれくらいもらえるか?

2.年金受給開始までの生活費は?

3.運用資産はどうなるか?

やはり早期リタイアを決断するかどうかは、お金の面が非常に大きいことが分かります。

実際にリタイアした人の生の声は大変貴重です。

ぜひとも実際に本を読んで、参考にしてみてください。


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