元高収入サラリーマンが老後資金4000万円でも足りなかった理由とは?
どうも。『毎日が祝日。』いわいです。
今日はネットで見かけたこちらの記事から。
今日は久しぶりに煽り系メディア「幻冬舎ゴールドオンライン」の記事です。
タイトルを見ると「老後資金が4000万円でも足りない」とありました。
老後資金と言えば2000万円というイメージが定着しつつある中、その2倍の4000万円あっても足りないとはどういうことなのでしょうか?
老後が気になる方も多いと思いますので、記事の中身を見ていきましょう。
倹約家なのに老後資金がたったの4000万円?
今回の記事の主役は田中さん(仮名)
リタイア時の資産は4000万円超。
大手メーカーに勤務し、年収はボーナスを含め1000万円超。
退職金は2000万円だったそうです。
堅実に質素な生活を送ったおかげで老後資金は退職金も含め4000万円以上になったそうです。
60歳で定年を迎えた後は、会社勤めが嫌になっていたことと老後資金が十分あることから、そのままリタイア生活に入りました。
しかし、その目論見はもろくも崩れ去る、という話です。
この時点で「おや?」と思わざるを得ません。
何と言っても「倹約家なのに退職金以外で2000万円しか用意できなかったの?」という点です。
仮に子どもがいたとしても、住宅ローンの返済があったとしてもです。
月収が月70万円ですから、本当に倹約家なのであればもっと用意できたのではないかと思います。
この点で記事の信ぴょう性が怪しくなってきました。
一つだけ重要なポイントとして書かれていたのが「年金の繰り上げ受給」です。
60歳からリタイア生活に入るために繰り上げ受給を選択したのは問題行動として後々影響してきます。
老後資金が尽きた原因は「長女の離婚」?
記事を読み進めると、冒頭に書かれていなかったことが次々に明るみになってきます。
まずは子どもが2人いたこと。
そして住宅購入の資金援助を行っており、合計で2000万円渡したこと。
唐突にこういう話が出てくると、読む側も戸惑います。
60歳以降に2000万円を渡したのか、60歳以前なのかも明確には書いていません。
娘の離婚後、紆余曲折を経て住宅ローンを肩代わりすることになった田中さんは、毎月10万円を支払うことになりました。
よく分からない話が続いた結果、そして田中さんが70歳になった際に老後資金が底をつくこととなったという言います。
仮に60歳から10万円ずつ支出が発生したとしても、10年間で1200万円です。
まだ2800万円あります。
老後資金が底を突くような状況ではありません。
だとしたら、先述した子どもの住宅購入資金2000万円も60歳以降のことでしょうか?
この辺りがさっぱり分からないため、何が原因で老後資金が枯渇したのか分からなくなっています。
倹約家とは思えない杜撰な家計管理
そして記事が2ページ目に入り、さらなる事実が判明します。
田中さんの年金の繰り上げ受給の話と奥さんの話が登場しました。
田中さんの奥さんも繰り上げ受給を選択していました。
結果として年金収入は田中さんが月12万円、奥さんが5万円。
世帯収入は17万円程度しかありませんでした。
それに対して月の生活費はというと、なんと27万円と書かれています。
毎月10万円の赤字ではありませんか。
さらっと書いてあるのですが、これが一番の大問題では?
記事の最初に「倹約家」と書かれていましたが、どこが倹約家なのでしょうか?
倹約家なら収入内に支出を収めるはずです。
70歳で老後資金が底を突くまでお金を使い続けるなど考えられません。
ここまで記事を通して意味不明な連続だったのはあまり記憶がありません。
結局は娘の離婚ではなく、単に老後のお金の使い過ぎにこそ問題があったという記事でした。
老後の資産運用の是非
最後に記事の3ページ目に書いてあったちょっと気になることは投資についてです。
資産が4000万円もあったのだから、運用しながら取り崩すという方法を提案しています。
4000万円のうち3000万円を投資に回す例が示されていたのですが、はたしていかがなものでしょうか?
60歳を過ぎてから総資産の75%を投資に回しますか?
記事を通じて投資のことなど出てきておらず、田中さんは投資をしてこなかった可能性もあります。
投資未経験の人に総資産の75%を投資に回すことを推奨するのはいかがなものでしょうか?
私なら投資は推奨しません。
投資に回すにしても、もっと低い割合です。
暴落して資産を大幅に減少させるリスクも否定できません。
老後の資産運用についても考え方はいろいろあるでしょうが、私個人としては推奨できないです。
投資慣れしている人であれば、自己責任の範囲でおこなえばよいのではないでしょうか。
まとめ
以上『』でした。
いかがでしたか?
老後を無策で迎えると、いくら老後資金があっても不足するということです。
もちろん少しずつ老後資金を取り崩して、娯楽を楽しむ老後の生き方を否定するつもりはありません。
しかし、物事には限度があるということです。
基本は収入内に支出を抑える。
あとは介護費用を意識して、何歳でどれだけ残しておくかを逆算しながら老後資金を使っていくという感じではないでしょうか。
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実は金融マンだった肉乃小路ニクヨが老後資金2000万円問題に対して5つのアドバイスをしてくれました。
老後資金がいくら必要か?という議論については、前提条件をきちんと把握した上で読まないといけません。