元GAFAMエンジニアが早すぎるFIREで人生の正解を選んだ5つの決断

どうも。『毎日が祝日。』いわいです。

今日はネットで見かけたこちらの記事から。

「ビジネスインサイダー」に掲載されたFIREに関する記事です。

ただし、今回はアメリカ人の事例ではなく日本人の方です。

非常に貴重な機会ですので、取り上げてみました。

想定よりも早くFIREするに至った理由、そしてその後どうなったのかを5つご紹介していきます。

1.「ゴールから逆算する」思考への転換

今回の記事の主役は「たきびさん」(ハンドルネーム)です。

たきびさんは、東京大学から同大学院を経て、GAFAMのエンジニアとなりました。

40代で仕事を辞め、FIRE生活に。

しかし、FIRE当時の資産額は年間支出の16倍でした。

一般的に安全とされる「4%ルール」(年間支出の25倍)にも届かない額にも関わらず、たきびさんはFIREに踏み切りました。

理由は、マイホームを購入する際、資金の計算をしていたところ、収入がゼロになっても何とかやっていけることに気づいたからです。

そして、同時にこの頃から思考を「支出を時間に換算する思考」に逆算しました。

「1万円の支出は、FIREできるまでの日数を何日間後ろにずらすのか」

この思考の逆算はたきびさんに以下の「3つの気づき」を与えたようです。

1.細かい節約の効果は限定的
2.住宅や車といった大きな支出の最適化が重要
3.最も効率的なのは収入を上げること──具体的には昇進

2.10年後では遅すぎると気づいた

たきびさんのFIREに対する考え方を変えたのは、高校生の子を持つ知人との何気ない会話だったそうです。

「高校生なんてどうせ親となんか喋らないんだから」

たきびさんが仮に55歳になってからFIREしても、3人の子供は高校生以上になっています。

「頑張って働いてリタイアした後に机にポツンといるような感じになるかもしれない」

この時にたきびさんの思考は「いつまで働くか」から「どの10年を使うか」に変わりました。

「同じ10年仕事から離れるなら、55歳からではなくて子供が小さい今からだろう」

子供たちとの時間を長く過ごせるほうを優先させたのです。

また、たきびさんにとって、昇進の先に待つものが、自分の本当に誇りたいものではなかったこともFIREへと突き動かしたのかもしれません。

この辺りも、「いつFIREするか」だけでなく、「FIRE後の世界」を具体的に考えていたからこその決断だったのでしょう。

3.完全リタイアではなく「実験」にする

多くの人は定年退職し、そこから始めてリタイア生活を経験します。

しかし、40代でFIREすれば他の人たちより先にリタイア生活を経験できると考えることもできます。

たきびさんは、ここでFIRE生活を「リタイア実験」と位置付けることにしました。

実験で検証すべき仮説は以下の3つでした。

1.単調すぎて飽きてしまわないか
2.社会と断絶してしまわないか
3.思考力が低下しないか

1と2はFIRE失敗でよく聞く話です。

3は老後も見据えてのものでしょうか。

たきびさんにとっては、仮にFIREが失敗しても、それは実験で得られるものがあったわけだから成功という位置づけになり、どちらに転んでも学びを得られる状態になったのです。

4.資産を気にしない

FIREする前のたきびさんの日課は、「マネーフォワード」を起動し、「FIREできるまであと何日」とチェックすることでした。

しかし、転機は2024年8月、1週間ほどの旅行中に訪れました。

旅行に行った場所の電波が悪く、半ば強制的にデジタルデトックスをする羽目に遭いました。

帰宅後に市場の動きを確認したところ、株価の大幅下落が起きており、年間支出の4倍ほどの資産が消えていたそうです。

しかし、「あーなんか落ちたな、でもまぁまた戻るだろうな」程度にしか思わず、心は穏やかだったと言います。

FIREしたにも関わらず、お金を気にしているとはどういうことでしょうか?

FIは「経済的自立」のはずなのに、まったく自立できておらず、お金に依存していることに気づいたのです。

この時以来、お金のことは気にしなくなったそうです。

この話は目から鱗でした。

確かにFIREしてからも、お金が気になってしまいそうです。

もし、「FIRE達成」と言って会社を辞めてからも、毎日のように資産額をチェックしているだとしたら、それは全くもって経済的自立ができておらず、単に「会社を辞めてニートになっただけ」です。

5.「達成感」を手放す

2月、たきびさんは散歩をしていたとき、梅の花が咲いているのを見かけました。

会社員時代はただ歩いて過ぎ去っていましたが、FIREして時間があるため、じっくりと観察してみました。

すると、花や木のディテール、活動する虫など、今まで全く見えていなかったものが見えるようになったそうです。

このとき「今までの自分の解像度が低かった」と気づいたと言います。

会社員は、どうしても結果を求めるため、最短経路で突き進むスキルは上達しますが、無駄なもの、余計なものは排除する傾向にあります。

しかし、FIRE後には「余計なもの」として排除した「過程を楽しむ」ことの大事さに気づいたようです。

「レールを外れた」のではなく「乗り換えた」

たきびさんがFIRE開始から1年半。

さすがにまだ「実験」の答えは出ていません。

しかし、ある程度のことはやったと感じているようです。

たきびさんは「後5年で死ぬとしたら何をしたい?」と考えるようにしていると言います。

今の答えは「子供といる時間を増やす」だったため、FIREに至ったのでしょう。

3年後にリタイア実験を継続するか、会社に戻るのか、まだ分からないそうです。

ただ、一つだけ言えるのはFIREというのは、ただ会社を辞めてストレスを無くすことではないということです。

人生において最も大切なものを実現するための手段なのです。

まとめ

以上『元GAFAMエンジニアが早すぎるFIREで人生の正解を選んだ5つの決断』でした。

いかがでしたでしょうか?

では、最後にまとめです。

元GAFAMエンジニアが早すぎるFIREで人生の正解を選んだ5つの決断

1.「ゴールから逆算する」思考への転換
2.10年後では遅すぎると気づいた
3.完全リタイアではなく「実験」にする
4.資産を気にしない
5.「達成感」を手放す

GAFAMエンジニアだった「たきびさん」の早すぎるFIREは、「ゴールからの逆算」「時間の使い方」「リタイア実験」という革新的な思考転換から生まれました。

年間支出の25倍という定説に縛られず、「子どもとの時間」という最も大切な価値を優先し、経済的な不安や達成感への依存を手放したのです。

あなたも「後5年で死ぬとしたら何をしたい?」と問いかけ、自分だけの「人生の正解」を見つけるための最初の一歩を踏み出してみましょう。

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