「老後までに1億円貯めなきゃいけない」は本当のわけがない
今日は、ネットで見つけたこんな記事から。
ありがちな老後資金の話です。
たまに耳にします。
「老後資金は1億円必要」だと。
1億円って、そうそう貯められる金額ではありません。
金融資産1億円といえば、富裕層じゃないですか。
老後はみんな富裕層になっていなければいけないなんてあり得ないです。
では、なぜ老後資金に1億円が必要と言う人がいるのでしょうか?
なぜ老後に1億円が必要となる条件
老後に1億円が必要とされるのは、以下の条件を前提に話をしているからです。
・1. 65歳で定年退職し、90歳でこの世を去るまでまったく働かない
・2. 年間の支出は400万円、つまり、毎月33万円の生活コストがかかる
老後に本当に1億円が必要なのかどうか?
これを考えるためには、上記した2条件に自分が当てはまるのかどうかを考える必要があります。
老後はまったく働かないのか?
まず、1つ目の条件として、65歳で定年退職して以降、まったく働かないというものが挙げられています。
この条件に自分は当てはまりますか?
もし、定年退職して以降も働くつもりであるという人であれば、1億円は必要ないということになります。
よって、老後に1億円が必要となる前提条件が早くも崩れます。
このように、この手の記事は自分が当てはまるのかどうかという点に留意して読み進めなければなりません。
もし、まだ分からないのであれば、自分は将来どのように生きていこうとしているのか、早く考えましょう。
結局、老後に1億円必要という話を鵜呑みにしてしまう人がいる背景には、自分の老後のことを真剣に考えられていないということも挙げられます。
どのような生活を送るのか、真剣に考えてみましょう。
老後の暮らしのイメージができれば、老後の本当の必要資金が見えてきます。
毎月33万円ものコストがかかる生活をするのか?
もう1つの条件は、老後に毎月33万円のコストがかかる生活をするというものが挙げられています。
1人暮らしの人で、毎月33万円以上使って生活している人は、どれだけいますか?
まず、前提は夫婦2人で33万円ということです。
ですから、老後も1人で過ごすという人であれば、毎月33万円もかけて生活することはないでしょう。
また、老後の暮らし方によって、今より支出が増えるか減るかもわかってきます。
だからこそ、老後にどのような生活を送るのか、真剣に考えましょうという話になるわけです。
老後の支出が減る予測が立つのであれば、ますます毎月33万円ものコストはかからないということになり、老後に1億円など必要ないことが分かります。
もはや「老後」などない
これまでは60歳で定年退職をして、あとは年金で暮らしていくというのが常識でした。
しかし、定年が65歳まで延び、さらに年金支給がどうなっていくか分からない昨今において、「老後」という言葉はもはや意味をなさないのかもしれません。
「生涯現役」などという言葉も飛び交っています。
老後にいくら必要といった記事に踊らされることのないように暮らしていくためには、やはり自分軸が大事となってきます。
自分はどのように生きていきたいのか?
この答えを早く決めることが、今後必要な資金の金額を示してくれることになるでしょう。
まとめ
以上いかがでしたでしょうか?
「老後資金に〇円必要」という記事は、あまり意味をなさないことはご理解いただけましたか?
前提条件が人によってあまりにも異なりすぎているため、モデルが意味をなさないのです。
ですから、自分でいくら必要なのかを算出する必要があります。
少しでも早く自分の「老後」の暮らしどうするか、じっくりと考えてみてください。
そうすれば、あなたの「老後資金」はいくら必要なのかが分かるでしょう。