66歳男性の老後資金計画「人生95歳まで考えないと乗り切れない」
どうも。『毎日が祝日。』いわいです。
今日はネットで見かけたこちらの記事から。
今回も老後資金に関して「All about」が実施したアンケート調査からの記事です。
老後のお金が気になるのは現役世代だけではないようです。
年金を受給開始する年齢になってからも老後資金を考えなければいけません。
今回はそんなお話しです。
それでは記事の中身を早速見ていきましょう。
回答者のプロフィールと年金額
今回は、東京都在住66歳男性のケースです。
まずは男性のプロフィールから見ていきましょう。
回答者本人:66歳男性
同居家族構成:本人、パートナー(56歳)
居住地:東京都
リタイア前の雇用形態:自営業・自由業
リタイア前の年収:400万円
現在の資産:預貯金1100万円、リスク資産1000万円
現役時代に加入していた公的年金の種類と加入年数:国民年金10年、厚生年金15年
パートナーがいるようです。
雇用形態は自由業ということで、年金は厚生年金が15年ですから、ちょっと少なめになりそうです。
また、資産が合計で2100万円しかありません。
次に年金を見てみましょう。
老齢年金(国民年金・厚生年金):なし(70歳で繰り下げ受給予定)
障害基礎年金や障害厚生年金(障害年金):なし
遺族基礎年金や遺族厚生年金(遺族年金):なし
その他(企業年金や個人年金保険など):国民年金基金8万3000円、個人年金5万円
パートナーの年金や収入:給与収入300万円(年額)
なんと年金はまだ受け取っていませんでした。
70歳から受給開始する予定で、繰下げ中でした。
また、国民年金基金と個人年金に加入していたようで、合計13.3万円。
そして、その他の収入ということで、給与収入が年間300万円だそうです。
「私的年金でほぼ月の支出は賄える」
では、ここからは詳細について見ていきましょう。
まず、「現在の年金額について満足しているか?」との問いに対しては「満足している」と回答しています。
理由は「公的年金を繰り下げてまだ受給していないのに、それ以外の年金で月に13万3000円受給しているのだから」だそうです。
この私的年金はデカいですね。
現在であれば、iDeCoのような制度を使えば自分年金を作れます。
若い人はNISAとiDeCoとの併用を検討してもよいかもしれません。
これに加えて公的年金が70歳から受給できるわけですから、かなり安定した生活を送れると思います。
現在の1ヶ月の支出は約13万円。
ちょうどギリギリといったところで、年1~2回は足りなくなるようです。
「とにかく物を買わない・増やさない」
この不足分についてどうしているかというと、労働収入か投資の収益で補填しているとのことです。
66歳ですから、まだ働くことはできます。
実際、「週3日、施設警備員の仕事」をして「月12万~13万円」を得ているそうです。
私的年金の13万円に加えて労働収入13万円なら、十分ではないでしょうか。
ただし、気になる一節がこちら。
「仕事以外では、商品先物投資(短期売買)で、ここ3年程、月10万~20万円ほどの収入を得ている」
積立投資派の私にとって先物の短期売買とは、ちょっと抵抗アリです。
しかし、他人の投資にとやかく言わないでおきましょう。
あくまで「投資は自己責任」です。
低支出で済んでいる理由は「とにかく物を買わない・増やさない」主義だそうで、支出も自然と抑えられているとのこと。
長い老後を乗り切るにあたり、支出が少ないのは圧倒的有利です。
「今後10~15年はNISAで積み立てる予定」
さて、ようやくここからが本題です。
「現役時代にもっとこうしておけばよかったことがあるか」との問いに対し、いかのように回答しています。
「商品先物を30年ほどやっているが、最初の頃は本業で稼いでいたせいか、大きな金額を突っ込み、損を出した挙句、担保にしていた株券を売却する羽目になるなど、かなりヤバかった。もっとこの分野の勉強をして、少額から始めるべきだった」
積立投資派の私からすると「いやいや、そうじゃないだろ」とツッコミたくなりますが、再度我慢します。
ただ、次のようにも語っています。
「国民年金基金や個人年金に入った頃は、自分の人生は75歳まで、という感覚でいた。しかし今は95歳まで、という考えでいないと乗り切れない。長生きリスク、というヤツ。そのために個別株の投資は卒業し、NISAでの積立投資を考えている。運用益を無税で受け取れるのは大きい」
最後の最後で急にまともなことを言い始めました。
まず一つは「95歳までという考えでいないと乗り切れない」という点です。
私も100歳までで資金計画を考えています。
80歳までしか考えないとかは、ちょっと考えにくいです。
それにしても、66歳にしてNISAの開始を考えているとは予想外でした。
老後になったらリスク資産の比率が高すぎると暴落に耐えられない可能性が生じます。
それでも投資をして資産を増やさなければならないというのが現実なのでしょう。
しかも、一応2000万円は保有しているにもかかわらずです。
個人的には、老後にも投資を続けなければいけない状況は回避できるよう、65歳までには老後資金の準備を完了させるべきだと思います。
まとめ
以上『66歳男性の老後資金計画「人生95歳まで考えないと乗り切れない」』でした。
いかがでしたか?
95歳まで生きる前提で老後資金を準備するという考え方は参考にすべきです。
何か悲しくなりますが、これもまた現実です。
95歳まで乗り切るために自分はいくら必要なのか、ちゃんと計算していますか?
やみくもに資産形成をしたところで、目標が分からなければ意味がありません。
あとは、算出した目標額を65歳を目安に貯められるかどうかの勝負です。
今回の男性のように、65歳以降にも投資をおこなわなければならない状況は回避すべきです。
65歳までにどのように資産形成するのか、投資の力も借りる必要があるのか、いろいろと計算すべきです。
あと、今回の記事では私的年金のメリットもあるように思いました。
iDeCoを始め、いろいろな仕組みがありますから、自分に適したものを検討するとよいかもしれません。
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