“新NISA貧乏”まで出現し始めた、日本を覆うお金の不安の正体とは?

どうも。『毎日が祝日。』いわいです。
今日はネットで見かけたこちらの記事から。
「新NISA貧乏」って何ですか?(苦笑)
「プレジデント・オンライン」に掲載されたお金に関する記事です。
思わずタイトルに惹かれて読んでしまいました。
実際のところは第一生命経済研究所首席エコノミストの永濱利廣氏が日本の消費停滞の原因に迫った記事となっております。
日本の消費停滞の背景にある3つの"不安"
今回の記事で永濱利廣氏は、日本の消費が停滞している背景には「3つの根深い不安と“お金そのもの”への執着という価値観の歪みがある」と指摘しています。
まず「3つの不安」とは何かを見ていきます。
1 老後資金の不安
1つ目の不安は「老後資金」です。
少子高齢化が進む中、「老後は年金がもらえない」「年金だけでは暮らしていけない」と考える人が増えている。もちろん、将来を考えて慎重になるのは当然のことだ。だが、必要以上に不安が大きく膨らんでいることが消費停滞につながっている。
老後のお金は多くの人が不安を抱いているでしょう。
年金がどうなるかが不透明すぎて、不安を抱かざるを得ません。
そして老後を考えれば、お金を使うことに慎重にならざるを得ません。
永濱氏は「必要以上に不安が大きく膨らんでいる」と指摘していますが、気持ちはよく分かります。
今後の年金不安はますます拡大するでしょうから、消費停滞が解消される可能性は乏しいと思います。
2 教育費の不安
2つ目の不安は「教育費」です。
子どもの教育費用が高額になる不安から、早くから貯蓄に注力する家庭が多い。それ以前に、「経済的に育てていけないから、産めない」「子どもを作れないなら、結婚しなくてもいい」と考える人すら珍しくなくなってしまっている。
教育費は生涯最大の支出の一つとも考えられています。
その結果、「結婚しない」という選択する人も増えています。
しかし、徐々に教育費の支援が増えているようですので、各自治体のHPなどで調べたほうがよいかもしれません。
私の資産形成が比較的うまくいったのは教育費を回避できたことがその理由の一つであることは間違いないと思っています。
3 住宅ローンの不安
3つ目の不安は「住宅ローン」です。
日本人にとって、最大の支出は住宅購入だろう。住宅ローンという高額な借金を抱えている世帯は、所得が増えたとしても「ローン返済がある」という不安が強く、消費には向かいにくい。2025年1月の日銀の利上げ決定で、「さらに借金の返済がきつくなる」という不安は膨らんでおり、実際に金利が上がる前の繰り上げ返済増加が消費を抑制している可能性が総務省の家計調査からも確認されている。
おそらく住宅購入が人生最大の支出になる人が多いと思います。
そして、住宅購入のために高額な住宅ローンを抱える人も多いです。
しかも、返済期間が35年に及ぶとなると、先ほどの老後資金にも影響を与え、お金の不安は非常に大きいと思います。
当然、結婚して子供がいれば教育費も重なりますから、三重苦の状態に陥る可能性があります。
その他の不安
お金の不安はこの3つだけではないと記事では指摘しています。
他の例で挙げられている不安の一つは「雇用環境」です。
会社で働き続けられるのは当たり前ではありません。
倒産リスクもありますし、強制退職のリスクもあります。
少し前に「45歳定年制」が話題になったことがありました。
雇用は家計に直結しますから、不安を抱く人が多いことも理解できます。
もう一つは「社会保障の負担増」です。
がんばって稼いでも、税金や保険料で持っていかれるわけで、なんともやるせない気持ちになります。
今、減税が話題になってきていますが、将来的には消費税はもっと税率が上がるのではないかと思っています。
そうなれば、ますます消費は冷え込むことでしょう。
税金や社会保険料の負担割合が大きくなれば、自由に使えるお金が減るのですから、消費が活性化するわけがありません。
現代に蔓延る不安を増幅させる"装置"
そして、これらの不安を増幅させる“装置”も今の世の中には備わっており、それが「メディアとSNS」だと指摘してます。
2019年に一躍話題になった「老後2000万円問題」はその典型的な事例かもしれません。
あのときは、本来意図する形ではなく「2000万円」という数字が独り歩きしたような恰好でした。
また、SNSの情報は玉石混交。
どれがウソでどれが本当か、ちゃんと調べないと分かりません。
その意味では当ブログも不安を煽る片棒を担いでいる可能性があります。
新NISAは投資のはずが貯蓄の手段に
お金に対する不安を解消すべく、最近の日本では投資が叫ばれています。
特に新NISA登場に際して特にネット界隈では、かなり大きな声で「投資をしよう」との声が広がっていたように思います。
しかし、最近では「NISA貧乏」という言葉が登場しているようです。
「お金を増やしたい」「老後に備えたい」と熱望するあまり、消費を極端に削って投資に回すということが起きているとのことです。
本来であれば、貯蓄の一部の余剰資金を投資に回していくべきだと思います。
いかにお金の不安と向き合うか
ここまで現代の日本におけるお金の不安について見てきました。
私たちはいかにお金の不安を向き合っていくべきなのでしょうか?
結論から言うと、きちんと計画を立てられるかどうかだと思っています。
不安とは「未知に対する恐怖」であることがほとんどです。
であれば、未知を知に変換すればよいわけで、お金であれば死ぬまでの資金計画を立てるだけで済む話です。
しかし、ひっくり返してしまうようですが、残念なことにお金はいくらあっても安心できないものです。
「5000万円あっても7000万円あったほうがいい。いや1億円?」といった具合にどこまで行っても不安は解消できません。
それでも計画があれば、一応の目安はクリアした場合、不安を完全に解消できないものの、緩和するくらいは可能だと思います。
あとは、貯めることより使って思い出を作ることの重要性を認識することでしょうか。
まとめ
以上『"新NISA貧乏"まで出現し始めた、日本を覆うお金の不安の正体とは?』でした。
いかがでしたか?
お金に不安に思い当たる節がある方はたくさんいると思います。
残念ながら不安を完全に解消することはできないでしょう。
もちろん教育費や住宅ローンは終われば解消するでしょうが、老後のお金の不安は一生つきまといます。
最後はある程度の資産を築くことと心の持ちようです。
貯めこみすぎて亡くなることが一番の大損であることに気づけるかどうかではないかと思います。
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