【静かな退職】会社員は資産1億円以上で窓際FIREを目指すべき理由

どうも。『毎日が祝日。』いわいです。

今回は遅ればせながら、一時メディアでも取り上げられて話題となった「静かな退職」について取り上げます。

実は当チャンネルでは以前「窓際FIRE」について取り上げたことがあります。

「静かな退職」と「窓際FIRE」はどちらも「会社に縛られず、自分らしく働きたい」という気持ちから生まれた考え方ですが、似ているようで本質はまったく違うと考えています。

この記事を読むことで、両者の違いがはっきりわかり、「なぜ会社員は資産5000万円を目標に窓際FIREを目指すべきなのか」が理解できるようになります。

FIREを夢見ている方も、まだ資産形成のスタートラインに立ったばかりの方も、ぜひ最後まで読んでみてください。

「静かな退職」とは?

まず、「静かな退職」について詳しく見ていきましょう。

「静かな退職」とは、会社からの期待値以上の仕事をしない、与えられた職務範囲のみをこなす、という働き方を指します。

実際に会社を辞めるわけではありませんが、仕事への情熱やコミットメントを意図的に最小限に抑える状態です。

具体的には次のような特徴があります。

  • 残業は基本的にしない
  • 上司からの無理な要求は断る
  • 昇進や昇格に興味を示さない
  • 会社の飲み会や社内イベントには参加しない
  • 与えられた仕事は確実にこなすが、それ以上のことはしない
  • 副業や個人の時間を優先する

要するに、「働くために生きる」のではなく「生きるために働く」という価値観の表れと言えるでしょう。

こうしたスタイルを取ることで、心身をすり減らさずに仕事を続けることができます。

実はアメリカの若い世代を中心に広がった考え方なのですが、日本でも「もう昇進は望まない」「無理な働き方はやめたい」という人に受け入れられつつあります。

「静かな退職」のメリット

そしてこの「静かな退職」には確かにいくつかのメリットがあります。

1.精神的なストレスの軽減

「静かな退職」のメリット1つ目は「精神的なストレスの軽減」です。

無理に頑張らなくても良いと割り切ることで、精神的な負担が大きく軽減されます。

毎日「もっと頑張らなければ」「目標を達成しなければ」「クライアントに怒られる」といったプレッシャーから解放されることで、心の余裕が生まれます。

実際に静かな退職を実践している人からは「夜よく眠れるようになった」「休日も仕事のことを考えなくなった」という声が挙がっているようです。

2.プライベート時間の確保

「静かな退職」のメリット2つ目は「プライベート時間の確保」です。

残業をしない、会社の付き合いを断ることで、自分の時間を確保できます。

そして空いた時間を使って、家族や友人との時間に充てたり、趣味の時間に充てることが可能です。

また、十分な休息を取ることもできます。

3.健康面での改善

「静かな退職」のメリット3つ目は「健康面での改善」です。

過度なストレスや長時間労働から解放されることで、身体的・精神的な健康状態が改善されます。

適度な運動をする時間ができたり、規則正しい生活リズムを保てるようになったりと、長期的な健康維持につながります。

4.自分らしい働き方の実現

「静かな退職」のメリット4つ目は「自分らしい働き方の実現」です。

会社に属していると、どうしても自分の価値観ではなく会社の価値観に合わせて行動せざるを得ない場面が多々生じます。

しかし、「昇進が全てではない」「給料よりも時間が大切」といった自分なりの働き方を実践することで、精神的に充実した日々を送ることができるようになります。

「窓際FIRE」とは?

一方、「窓際FIRE」とはどのような働き方なのでしょうか?

窓際FIREとは、十分な資産を築いた上で、会社では最低限の責任で働きながら、経済的な余裕を持って生活する状態のことです。

「窓際族」という言葉は、昔から日本の会社で使われてきた言葉で、重要な仕事を任されず、窓際の席でのんびりと働く社員のことを指していました。

この「窓際族」の働き方と、経済的自立を意味する「FIRE(Financial Independence, Retire Early)」の考え方を組み合わせたのが「窓際FIRE」です。

窓際FIREは完全なFIREとは異なり、以下のような特徴があります。

1.完全退職ではない:会社員として在籍し続けるため、給料という安定収入を確保できます。

2.低ストレスな働き方:責任の重い仕事を避け、ストレスの少ない業務を選択します。降格を受け入れたり、転職して負担の軽い職場に移ったりすることもあります。

3.資産からの収入がベース:給料だけでなく、資産運用からの収入があることで、経済的余裕を持って働くことができます。

4.心理的安全性の確保:「いつでも辞められる」という経済的余裕があることで、会社での立場や人間関係に過度に気を遣う必要がありません。

2つの似て非なる決定的違いとは?

ここまで見てきた「静かな退職」と「窓際FIRE」は、一見すると似ているように見えますが、実は根本的に異なる概念です。

その違いを詳しく見ていきましょう。

1.経済的基盤の有無

まず最も重要で最大の違いは「経済的基盤の有無」です。

静かな退職を実践している方の多くは、特別な資産形成を前提としておらず、給料のみが収入源となっています。

そのため、経済的な不安を抱えながらも、働き方だけを変えているという状況になりがちです。

一方、「窓際FIRE」は十分な資産(目安として5000万円程度)を築いていることが大前提となります。

給料に加えて資産運用からの収入という複数の収入源があることで、経済的安全性が確保されているのです。

この違いは非常に重要です。

「静かな退職」の場合、仕事に対するモチベーションは下がっても、経済的には完全に会社に依存し続ける状態です。

一方、窓際FIREは経済的な自立を基盤として、選択的に働いている状態なのです。

2.社会的な立場

「静かな退職」と「窓際FIRE」の違い2つ目は「社会的な立場」です。

静かな退職を実践していると、どうしても会社や同僚から「やる気のない人」「消極的な人」と見られてしまう可能性があります。

人事評価が下がるリスクもありますし、場合によっては周囲との関係性が悪化することも考えられます。

なぜなら、経済的に会社に依存している以上、完全に自由な立場とは言えないからです。

しかし、「窓際FIRE」を実現している方は、まずこの状態を手に入れるまでに稼いでいるのですから、社内に対してそれなりの信頼関係が築けているはずです。

そして、経済的余裕からくる自信と落ち着きがあります。

もはや過度な競争や社内政治に巻き込まれる必要もなく、本当に大切な人間関係に集中することができます。

「この会社にいなくても生活できる」という余裕があることで、より自然体で人と接することができるようになるのです。

3.将来への準備状況

「静かな退職」と「窓際FIRE」の違い3つ目は「将来への準備状況」です。

「静かな退職」は、多くの場合、現在の職場環境や働き方に対する反応的な行動として表れます。

「もう無理して頑張りたくない」という気持ちから始まることが多く、将来の経済的計画は十分に立てられていないことが少なくありません。

特に老後への準備については、まだ遠い先の話として具体的な対策を講じられていない人が多いでしょう。

対照的に、「窓際FIRE」は長期的な計画に基づく戦略的な行動です。

現在の働き方の変更だけでなく、老後の資金も含めて綿密に計画されており、インフレや経済変動にも対応できるよう準備が整えられています。

つまり、今の快適さだけでなく将来に渡る安定も同時に確保することを狙っているのです。

4.心理的な安定度

「静かな退職」と「窓際FIRE」の違い4つ目は「心理的な安定度」です。

「静かな退職」を実践すると、確かに一時的なストレス軽減効果は期待できます。

残業をしない、無理な仕事を引き受けないことで、日々の負担は軽くなるでしょう。

しかし、根本的な経済不安は解決されておらず、むしろ「このままの働き方で将来大丈夫だろうか?」という漠然とした不安を抱えることになるはずです。

一方、「窓際FIRE」は経済的安定に基づく本質的な安心感があります。

「いつでも辞められる」という選択肢があることで、仕事や人間関係に対するストレスが根本的に軽減されます。

また、将来に対する明確な見通しがあることで、日々の生活にも余裕と自信が生まれるのです。

5.長期的な持続可能性

「静かな退職」と「窓際FIRE」の違い5つ目は「長期的な持続可能性」です。

「静かな退職」は、残念ながら一時的な解決策に過ぎない場合が多いのが現実です。

経済状況が悪化したり、家族の事情が変わったりした際に、この働き方を継続することが困難になる可能性があります。

また、キャリア形成への悪影響も懸念され、長期的に見ると不利益を被る可能性もあります。

対して、「窓際FIRE」は長期的に持続可能な生活スタイルです。

しっかりとした経済的基盤があるため、外部環境の変化にも柔軟に対応できます。

また、自分のペースでキャリアを選択できるため、本当にやりがいのある仕事に集中したり、新しい分野にチャレンジしたりすることも可能です。

以上が「静かな退職」と「窓際FIRE」の似て非なる決定的違いです。

このように、「静かな退職」と「窓際FIRE」は、表面的には似ているように見えても、その基盤となる考え方や準備状況、将来への影響において、まったく異なるアプローチなのです。

だからこそ、真の自由と安定を手に入れたいなら、まずは資産形成に取り組み、「窓際FIRE」を目指すことをお薦めするのです。


「窓際FIRE」を実現するには?

「窓際FIRE」の実現は、多くの人にとって魅力的な目標ですが、その道のりは計画的かつ戦略的に進める必要があります。ここでは、そのための重要なポイントを具体的に解説します。


1. 最初から目指すな

「窓際FIRE」という言葉の響きから、すぐにでも現在の働き方を変えたいと思うかもしれません。

しかし、「窓際FIRE」は十分な資産があるからこそできる働き方です。

まずは、今の会社で給料を最大化し、着実に資産を築くことに集中すべきです。

まだ資産が少ない段階で仕事への熱意を失ったり、最低限の業務しかこなさなくなったりすれば、収入が減り、資産形成のスピードが落ちてしまいます。

まずは今の職場で結果を出し、昇進や昇給を通じて稼ぐ力を高めることが、「窓際FIRE」への一番の近道だということを忘れないでください。

そして資産が貯まったとき、仕事に対してどう考えるかで「窓際FIRE」も選択できるという余裕が生まれるのです。

2.資産目標は最低でも1億円

2つ目は「資産目標は最低でも1億円」です。

以前は5000万円という数字が目安として挙げられることもありましたが、インフレや人生100年時代を考えると、「窓際FIRE」の資産目標は最低でも1億円を目指すべきです。

資産が1億円あれば、年利5%で運用できれば場合、年間500万円の運用益が得られます。

ここから税金を差し引いても約400万円の手取りが残り、これに年間の労働収入を合わせれば、十分にゆとりのある生活を送ることが可能です。

経済的な不安なく「いつでも会社を辞められる」という心理的余裕を持つためには、このくらいの資産規模が現実的だと考えましょう。

また、目標額があまりにも低すぎると、早期に到達してしまい、仕事のモチベーションを失うという事態に陥る可能性があります。

その意味でも、目標は高めに設定するとよいでしょう。

3.早く投資を始める

3つ目は「早く投資を始める」ことです。

資産形成において、時間の要素は非常に重要です。複利の力を最大限に活用するためには、できるだけ早く投資を始めることが不可欠です。

例えば、毎月同じ金額を投資に回す積立投資は、価格変動リスクを抑えながら長期的に資産を増やしていくのに効果的です。

NISAやiDeCoといった税制優遇制度を最大限に活用し、運用益に対する税金を抑えながら効率よく資産を育てていくべきです。

投資は少額からでも始められるので、「まだ早い」と思わずに、今日からでも一歩を踏み出すことが、将来の「窓際FIRE」実現へと繋がります。

投資をしている人の後悔第1位は「もっと早く投資を始めればよかった」であることは付け加えておきます。

まとめ

以上『【静かな退職】会社員は資産1億円以上で窓際FIREを目指すべき理由』でした。

いかがでしたか?

「静かな退職」と「窓際FIRE」の違いについては理解できましたでしょうか?

どちらも似たような概念ですが、「窓際FIRE」は「静かな退職」より前向きな働き方の選択肢と言えるでしょう。

今後の物価上昇、年金不安、社会保険負担の増大が続く時代を考慮すると、自ら収入源を断ち切る安易な早期リタイアは危険かもしれません。

また、早期から「静かな退職」に走ることは自らの人生の選択肢を狭める危険があります。

どのような人生を送りたいのかをよく考え、適切な選択をしていきたいものです。

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