【実話】空き家になった実家を25年間手放せず維持費に1,600万円払った話
どうも。『毎日が祝日。』いわいです。
たまにテレビでお金に関する話題が出ます。
珍しく本気で気になったのが今回紹介するバラエティー番組『しくじり先生』です。
先日放送された回はタレントの松本明子が「実家などの空き家問題でしくじらないための授業」をおこないました。
これが結構参考になったので、今回ご紹介します。
私のような地方出身で実家に親を残して東京に出てきた人間には他人事とは思えませんでした。
空き家問題の現状
まず驚いたのが番組冒頭で紹介された空き家問題の現状です。
下の図をご覧ください。
2018年時点で日本の住宅の13.6%が空き家になっているとのことでした。
東京の世帯数が734万戸なので、東京より多くの住宅が空き家になっている計算です。
2018年時点の数字ですから、現在はもっと増えていると予想されます。
空き家は地方で増えていると予想はしますが、それにしても多いですね。
「空き家をそのままにする理由」TOP3は誰しも可能性あり
そして空き家をそのままにしてしまう理由TOP3のご紹介です。
2021年2月に全国の男女803人を対象としたアンケート結果のようです。
1位 解体には費用がかかるから
2位 思い入れがあり売却や賃貸には出したくないから
3位 将来的に使う可能性があるから
このランキングを見て、あなたはどう思いましたか?
なんとなく理解できた人も多いのではないでしょうか。
ただ、軽い気持ちで空き家をそのままにしておくと、とんでもないことになるという事例です。
実家の維持費は意外とお金がかかる
松本明子は香川県の高松市出身です。
東京でデビューして、その後定年退職した両親を東京に呼び寄せたそうです。
東京のマンションで3人暮らしをしていたのですが、実家はそのままにしていました。
芸能の仕事が無くなったら高松に戻ろうと考えていたからです。
これが空き家をそのままにする理由第3位「将来的に使う可能性」です。
彼女は両親から実家の維持費を工面するよう頼まれました。
金額としては、あえて止めなかった電気などの光熱費年12万円程度と考えていました。
ところが、これが大きな落とし穴。
実は年間で40万円かかっていたのです。
植木・雑草の手入れ、固定資産税、火災保険と先ほどの光熱費で1年間の維持費が40万円です。
誰も住んでいない家に1年で40万円払っていたことになります。
あり得ない話のようですが、現在日本全国の至るところに空き家があるということは、同様の費用が発生し負担している人たちがいるということです。
生前の父に「高松の実家を頼む」と託される
また、実家の近くに先祖代々の墓もあり、いつか戻ろうと思っていたそうです。
生まれ育った家にはいろいろな思い出もあり、簡単には売却しづらいところもあります。
これが空き家をそのままにする理由2位「思い入れがあり売却や賃貸には出したくないから」です。
さらに彼女は父から生前、病室で「高松の実家を頼む」と託されたのです。
死の間際に遺言のごとく言われたそうです。
2003年に父が亡くなり、2007年に母が亡くなるところまで、すでに維持費を支払い続けて14年。
つまり40万円×14年=維持費に560万円支払っていたことになります。
ところが実家が老朽化したことに伴って維持費が爆上がりしていきました。
さらに2011年、東日本大震災が起こります。
これを機に実家をリフォームすることにしたのですが、その費用が600万円。
「なぜ住んでいない家をリフォームするの?」と言いたいですが、いつか戻ると思っていると気持ちは分からなくもありません。
実家の価値は無し、解体費用で500万円
その後2017年、たまたまテレビで実家問題について取り上げた番組に出演し、改めて真剣に考えたそうです。
そして自分の子どもには高松の実家に何の思い入れも無いことに気づき、ついに実家の売却を決断しました。
売却の前にまずは実家を査定してもらったところ、その金額はなんとたったの200万円。
6年前に600万円かけてリフォームしたのにです。
実は建物はほぼ0円で、土地代が200万円。
まさかの査定金額です。
だったら建物を取り壊し、更地にすれば売却しやすいのではないかと思い、解体費用を調べるとなんと500万円。
これが空き家をそのままにする理由第1位「解体には費用がかかるから」です。
家のサイズなどによって解体費用は上下しますが、にしても500万円は高いです。
結局空き家をそのまま放置する最大の理由は家を取り壊すにもお金がかかるので、だったらそのまま放置するのが最も良いという結論に至った人が多いのでしょう。
これは盲点でした。
ちなみに松本明子はその後、空き家バンクに実家を登録し、なんと600万円で買い手が見つかったのです。
結局売却まで25年間で総額1,600万円の維持費を支払うこととなりました。
実家は重い、想い荷物であるという締めくくりでした。
上手いことを言うなと思いつつ、笑えない自分がいました。
実家を売却するには家財や荷物の処分も必要
実はこの話、1週で終わらず翌週に続きました。
実家売却のしくじり第2章は「大量の家財・荷物の処分」です。
実家を売る際には家の中の荷物を処分しなければいけません
これに相当の時間と労力、そしてお金がかかったそうです。
2000冊もあった本は1円にもならず処分。
両親の思い出がつまったVHSのビデオテープをDVDに変換してもらい、なんと総額40万円(!)。
また、作業をするために東京と高松を往復する交通費や実家には宿泊できないのでホテル代、いろいろな費用がかさんできます。
最終的には朝8時から夜11時まで断捨離を7連泊でぶっ続けだったそうです。
結局、実家の整理費用でなんと200万円。
維持費と合計して総額1,800万円かかったことになります。
誰も住んでいない家を長期に渡り維持し、家財を処分するリアルを見ました。
実家の処理を一歩誤るととんでもないことになることを知る良い機会となりました。
まとめ
以上『【実話】空き家になった実家を25年間手放せず維持費に1,600万円払った話』でした。
いかがでしたか?
バラエティー番組なのに笑えない内容でした。
親にはまだ元気なうちに不用品の処分をお願いしなければならないと思いました。
もしくは不用品処分の費用は残してもらなければいけません。
今年の年末は帰省する予定ですので、両親とじっくり話したいと思います。
それにしても今後の人生で大きな支出の発生する可能性を知ることができ、良い機会となりました。
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