僕の転職体験談~貯金額が大台に到達するまでの9つのエピソード~

2018年10月3日

 僕は10年以上前に転職を経験しました。

 この転職が結果として、現在の僕に3000万円オーバーの貯金をもたらすこととなりました。

 だから、僕は転職推奨派の立場です。

 今日は、僕が3000万円の貯金を貯めるまでに至る、人生の転機となった転職について書き綴ります。

 もしよろしければ、何かしらの参考にしてください。

僕の転職体験談エピソード1 他にやりたいことが見つかった

 30歳を目前に控えた29歳の年、僕に転機が訪れました。

 それまで、とある業種の現場で働いてきたところへ、ふと頭にあることがよぎりました。

 「このままでよいのだろうか?」

 社会人としての人生は、まだ30年以上残っています。

 今の現場の仕事を続けても、今後のキャリアを形成できないのではないかという疑問を持っていました。

 そんな疑問を抱いている中、僕の目の前に突如として現れたものがありました。

 インターネットです。

 パソコンで、ホームページというものにアクセスすると、いろいろな情報を手にすることができるようになり始めました。

 当時は光回線など存在せず、ダイヤルアップの時代でした。

 要は、電話回線を利用してインターネットを接続していたのです。

 今と比べれば雲泥の差はあれど、当時にしてみたら革命的な存在です。

 僕は驚きました。

 Yahoo!というホームページで検索をすると、いろいろなことが分かるようになりました。

 なんとすごい世界なのでしょうか。

 インターネットの普及率は、徐々に高まっていくこととなります。

 その中で、ふとした思い付きから、実際に自分でもホームページを作ってみたりしました。

 そして、ホームページ制作が楽しくなり、いつしかホームページから収益を上げることはできないかと考えるようになっていました。

 ホームページビルダーを買ってきて、仕事から帰ってきたら、家で自分のホームページを更新するという二重生活を送っていたのです。

 そして、思いました。

 「インターネットの世界で勝負したい」

 より専門的な知識を身につけ、ホームページで収益を得られるようになっていきたい。

 そう思う気持ちが強くなり、もはや現場での仕事を続けていきたいという気持ちは失せていくこととなりました。
 
 

僕の転職体験談エピソード2 社内で人事異動してもらった

 現場での仕事は、夜遅くまで続くため、ホームページを更新する時間の捻出が非常に難しく、結局土日をつぶして行っていました。

 それだと、どうしても更新頻度が少なくなってしまいます。

 そこで、僕は上司に異動願を出しました。

 僕の中では、あと3年間仕事をして、その後インターネットの世界で勝負をしようという計算でした。

 一方、もし現場に残っていれば、次の年には僕が部署責任者を任されるはずの、実は順調に出世している立場でもありました。

 だから、上司にとっては値耳に水だったと思います。

 ただ、それでも自分のやりたいことが見つかったわけで、自分の道にどうしても進みたく、わがままを聞いてもらいました。

 そして、管理部へと異動することができました。

 管理部は現場と異なり、マイペースで仕事をすることができ、帰宅時間も圧倒的に早くなりました。

 こうなると、帰宅してからのホームページ更新作業がスムーズになりました。

 アイデアもさえていました。

 「こうしたら収益を上げることができるのではないか?」と思ったことを試してみたところ、わずかではありましたが、コンスタントに収益を上げることができ始めました。

 今でいうところの副業が成立した瞬間です。

 自分の計算どおりに事が運んでいて、順調に見えましたが、一方で想定外のことが自分の中で起こり始めます。
 
 

僕の転職体験談エピソード3 何のための仕事をしているのか分からなくなった

 管理部での仕事は、正直言って自分のやりたいことではありませんでした。

 あくまで、自分が本当にやりたいことをやるための名目でしかなく、実際にやりたいことは仕事を終え、家に帰ってからやっているわけです。

 ですから、本業である管理部の仕事が全然面白くありませんでした。

 現場を離れ、自分がお客さまのために仕事をしていたことに気づかされました。

 目の前にお客さまがいなくなり、何のために仕事をしているのか分からなくなったのです。

 副業のための本業になり、モチベーションもなくなりました。

 会社へ出社し、仕事をこなし、終わったら家に帰るというルーティンワークになってしまいました。
 
 

僕の転職体験談エピソード4 職場での人間関係が嫌になった

 さらに、若いメンバーで構成されていた現場に比べ、年配の人たちばかりの管理部。

 当時30歳だった僕が、もっとも若いスタッフとなっていました。

 となると、コミュニケーション能力が決して高くないこともあり、徐々に精神的に苦しくなっていきました。

 性格的にあきらかに合わない人もいて、会社がものすごく嫌になっていきました。

 仕事のモチベーションが低下したのに加えて、人間関係の悩みを抱えてしまいました。

 会社を数日サボりました。

 会社に行くのが嫌になったのです。

 最後の方は、今だから言えますが、軽い鬱だったのではないかと思います。

 もはや会社へ行く気力はなくなり、このまま迷惑をかけるわけにもいきません。

 会社に退職願を提出しました。

 予定では3年間働くつもりでしたが、1年半での決断となりました。

 次に行く会社は、この時点では、まだ決まっていません。
 
 

僕の転職体験談エピソード5 未経験の業界・職種へのチャレンジだった

 退職後は、しばらくの間、まったく仕事をせず、休みました。

 傷ついた心を癒すためです。

 その間、自分のホームページを更新して、収入を得ることはできていました。

 気づけば、大学の新卒の給料くらいの収入は上げていました。

 ですから、生活がすぐに立ち行かなくなるという懸念はありませんでした。

 しばらくして、自分の気持ちの整理がついてから、ついに転職活動を開始しました。

 当然転職活動は、インターネットを活用してのものとなります。

 今では当たり前のことですが、当時はまだ求人雑誌が販売されていた時代です。

 それでも、徐々にいろいろなことがインターネットでできるようになってきており、転職もインターネットで応募できるようになっていました。

 僕はインターネットとは無縁の世界で生きてきた人間です。

 しかも、すでに30歳を過ぎていました。

 30歳以上の未経験という、当時では圧倒的に不利な条件での転職活動を開始することとなりました。
 
 

僕の転職体験談エピソード6 地方から東京への進出だった

 また、地方にはインターネット関係などまだまだ少ない時代です。

 よって、求人も地方にはありません。

 ですから、インターネットの業界に飛び込むということは、それすなわち地元を捨て、東京に出ることを意味していました。

 それまでずっと地元で過ごしてきましたが、ついに地元を離れるときがやってきました。

 ネットで求人を探すと、いくつかの会社で、30歳以上でも未経験でも受け付けてくれるようなところがありました。

 そして、その中から2社の面接を受けることを計画しました。

 東京へ行くには新幹線で移動ですから、それなりにお金がかかるため、それほど多くは受けられないという理由からです。

 1つは本命となる会社。

 そしてもう1つは、その前に面接の練習として受ける会社でした。

 さすがに久しぶりの面接ですから、そうそう簡単にはいかないだろうということで、一応1社を受けることにしました。
 
 

僕の転職体験談エピソード7 1社目の面接で内定をもらうことができた

 まずは、練習のために受けることにした1社目に応募しました。

 久しぶりですから、履歴書や職務経歴書など、何を用意して、どういうことを書けばいいのか、ネットで調べながらの作業です。

 特に職務経歴書を書くのは初めてのことでしたので、とにかくアピールできそうなことはもらさず書いていきました。

 応募してからしばらくして、面接OKの連絡が来ました。

 一安心。

 そして、面接へ。

 慣れない東京のため、少し早く会社まで到着。

 近くのスターバックスで、オレンジジュースを飲んで時間をつぶしました。

 そして、いよいよ面接のとき。

 練習用の会社だったとはいえ、とても緊張しました。

 声が出ていないのが自分でも手に取るように分かります。

 後半になって、ようやく自分らしい話ができましたが、トータルで見れば全然ダメ。

 こんなにも話せないものかと愕然としましました。

 大学の頃にやっていた就職活動時の面接のときから何も成長していないのではないかと思うほどでした。

 打ちひしがれながら、新幹線で帰宅しました。

 しかし、分からないものです。

 ほどなくして、2次面接の連絡が届きました。

 そして、再度新幹線に乗って、東京へ。

 2次面接は、最終面接。

 社長面接です。

 練習の会社とはいえ、最終面接です。

 やはり緊張していました。

 しかし、やってきた社長の一言で状況は一変します。

 「入社してもらいたいんです」

 へ?

 実質、合格じゃないですか。

 なんとまあラッキー。

 1次面接とは打って変わって、緊張せずに話すことができました。

 もう結果は言うまでもありません。
 
 数日後、内定の通知をいただきました。

 とりあえず、1社は合格。

 ただ、本命が控えています。

 さて、どうしよう。

 練習のつもりで受けた1社目ですが、来てほしいと言われてしまいました。

 さて、どうしよう。

 悩みました。

 そして、悩んだ末に結論を出しました。

 練習のつもりで受けた1社目にお世話になろうと。

 内定をくれたわけですし。

 この決断が将来の3000万円につながることとなりました。

 本命を受けに行っていたら、どう変わっていたことか。

 こればかりは誰にも分かりません。

 とにかく、1社目を選んだことで、今の僕があります。
 
 

僕の転職体験談エピソード8 給与交渉をして約30万円年収がアップした

 1社目の入社の際、最終面接で希望年収も聞かれていました。

 僕は、ここが一つの勝負だと思っていました。

 転職の際に給与が下がることだけは避けたかったからです。

 だから、当時もらっていた給与のプラス30万円の年収を希望年収として伝えました。

 希望年収があまり高すぎると、今度は会社側から不採用になるリスクもあったため、自分の中ではバランスを取り、ギリギリのラインで交渉したつもりです。

 結果として、受け入れてもらい、入社が決定しました。

 ただ、職種としては未経験です。
 
 後から聞いた話ですが、未経験の新人としては破格の年収だったようで、普通なら採用されていなかったようです。

 ですから、非常に運が良かったと言えます。
 
 

僕の転職体験談エピソード9 10年がかりで年収が2倍になった

 入社してからは、ひたすらがんばりました。

 とにかく、東京はスピード感が速い。

 地方でのんびり過ごしてきた人間には、あまりにも環境が異なりすぎて、面食らいました。

 生まれて初めての完徹も経験しました。

 まさか24時間会社にいて、仕事をし続けることになろうとは、夢にも思いませんでした。

 クライアントに思い切り詰められたこともありました。

 殴られるんじゃないかと思ったこともありました。

 それでも、自分でやりたいと思ったことで東京に出てきたわけですから、何とかして結果を残そうと努力してきました。

 実際、結果を出しました。

 そして、入社3年目に昇格して、年収が通常の昇給よりも大きく上がりました。

 この年、僕の貯金額は2000万円を突破。

 その後も着実に役職が上がり、年収も上がり続けました。

 そして、2016年4月。

 ついに貯金額が3000万円を突破しました。 

 今では年収が11年前に入社したときの2倍以上になっています。

 貯金額4000万円を視界にとらえ始めました。
  
 

まとめ

 以上いかがでしたでしょうか?

 多くの人と同じように、仕事に悩み、人間関係に悩んでいました。

 僕はそこで動きました。

 転職はすべての人にチャンスがあると思っています。

 しかし、うまくいくかどうか、それは誰にも分かりません。

 ただ、一つだけ分かっていることがあります。

 それは、動かなければ未来は変わらないということです。

 そして、動かなければならないのは、周囲ではなく自分です。

 自分のたった一度の人生です。

 もし現在の置かれた状況に不満があるのであれば、行動に起こしてみるのがよいのではないでしょうか。