「誰でも1億円貯める方法」は簡単ではないが不可能でもない
『「日本マクドナルド」伝説の創業者が教える、誰でも1億円貯めれる方法』という記事を読みました。
KKベストセラーズという出版社が運営しているWebメディアの記事のようですから、藤田田氏の本の宣伝も兼ねているのでしょうか。
日本マクドナルドの創業者と言われて藤田田(ふじたでん)という名前が出てくる人は、年齢がある程度いっているのかもしれません。
日本マクドナルドの創業は1971年ですから、もうすぐ50年になろうかというところですか。
実家の市にマクドナルドができると知った日には、飛び上がって喜んだというのは大げさですが、嬉しかったものです。
そんな日本マクドナルドの創業者・藤田田氏の書いた本の中から紹介された今回の記事。
何やら反響を呼んでいるようです。
それは「誰でも1億円貯めれる」という貯金の方法です。
地道な貯金で1億円貯めた
藤田田氏は、一体どのような方法で1億円を貯めたというのでしょうか?
その方法は、記事中に紹介されています。
昭和26年から昭和56年まで、毎月5万円からはじめて、10万円平均欠かさず貯金した。30年間一度もその貯金を引きだすことはなかった。そして貯金通帳の残高は30年後、1億2400万円になっていた。
30年間平均して10万円ずつ貯金していたら、利息も合わせて1億円を超え、1億2400万円になっていたというのです。
当時の5万円がはたしてどれだけの価値なのかが分かりませんが、今の5万円とは大きく異なるのは間違いありません。
かなり高額と思われる金額を若い頃から地道に蓄えてきたということなのでしょう。
この一節が藤田田氏のすごさを示しています。
住友銀行新橋支店で、私は30年間、毎月10万円ずつ預金をつづけてきた。銀行にたずねてみたのだが、そんな形で辛抱強く預金をつづけてきた者は、私以外にはひとりもいないということだった。
そりゃそうですよね。
本来お金を預けたら、いつかは引き出しに行くはずですが、30年も来なかったなんて人はまずいないでしょう。
そして次の一節も大事です。
私は、1億2400万円をみせびらかしたくて、こんなことをいっているのではない。時間をかければ大きな仕事ができる、ということがいいたいだけである。
読者の中には、1億円なんか、オレには縁がない、と思っている人が多いはずだ。ところが、じつは、時間をかければ、簡単にその1億円が自分のものにできるのである。
最近の若い人は、結果をすぐに求める傾向にあるため、時間をかけるということに抵抗があるかもしれません。
かくいう僕も20年働いてきましたが、これからさらに10年以上に渡って最前線で働き続ける自信は正直言ってありません。
今と条件が違いすぎるという批判
それにしても、地道な貯金で1億円貯めるなんてすごいと言いたいところですが、現在の利息は空前の低金利。
藤田田氏の時代とは全く違います。
実際、この記事はYahoo!に掲載されたのですが、批判的なコメントが多いのも事実です。
以下抜粋です。
20年前30年前は、銀行に1億円預けていれば利息だけで食べていけたそうですが、今はそうではないようですね。
藤田田にしても、本多静六にしても昔の人は面白いことを言ったが、時代が違うので再現性が無いのが残念。
昔の話じゃないか!今では無理です。過去の話は辞めて欲しいです。
成功した人はこう言うことを言いますが、現実問題として普通のサラリーマンが月々この金額を貯蓄に回せるか・・・
普通の人がこのように思うのも無理はありません。
しかし、残念ながらこれらの批判は外れています。
僕も貯金で1億円貯まるルートに乗った
なぜ時代が違うという批判が外れているのか?
それは、今の時代であっても、地道な貯金を積み重ねていけば1億円に到達する可能性は十分ありうるからです。
現に僕自身も貯金してきた結果、このままいけば1億円貯まるルートに乗ったからです。
確かに金利が低いため、30年での到達は不可能です。
しかし今の年収が継続すると仮定して、62歳で1億円に到達します。
働き始めてから40年で達成できる可能性があります。
40年で1億円を達成するには、月平均208,400円ずつ貯めている計算になります。
ただ、先にも述べましたが、あと20年働き続ける自信はありません。
また、60歳を超えてから1億円をどのように使うのかという点についても、考えが及びません。
むしろそれより早くリタイアして、時間を自由に使いたいという想いが強くなっています。
地道な貯金ができる人は強い
投資などで一気にハイスピードでお金を貯めることのできる人がいますが、地道な貯金で大きな金額を貯めることができた人は非常に強いです。
藤田田氏の記事でも触れていますが、なんといっても人並外れた忍耐力を持っているはずです。
自分の欲望に打ち勝つ克己心が養われます。
そして何より継続力が身に付きます。
おそらく支出を抑えて凌ぐような地味なリタイア生活にも何ら不自由なくこなすことができることでしょう。
まとめ
以上『「誰でも1億円貯める方法」は簡単ではないが不可能でもない』でした。
近年は投資へ投資へという流れになっているだけに、一石投じるかのような記事ではありました。
地道な貯金は時間がかかるため、嫌われるのかもしれません。
しかし常に最短距離を求めるのもいいですが、あえて遠回りしてみるのも勉強になります。
遠回りしてみないと、どこが最短距離なのかは分からないのです。