やっと正社員…逆戻りの恐怖 氷河期世代43歳「どうにもならない」
どうも。『毎日が祝日。』いわいです。
今日はネットで見かけたこちらの記事から。
やっと正社員…逆戻りの恐怖 氷河期世代43歳「どうにもならない」 政府支援策も休止状態
就職氷河期世代の記事を見ると、心が苦しくなります。
一方で、自分は幸運だったと感じます。
どうにもならない就職氷河期世代の人たちの様子を見ることにしましょう。
スタートは新卒での就職失敗
就職氷河期世代は、私のように運よく働き口に困ることなく乗り切ってきた人ではなく、新卒での就職をし損ねる人たちが多数輩出されてしまった世代です。
当時の経済状況が最も大きな影響を与えたのですが、大学を卒業しても、就職先が見つからない人が多数いました。
25年前、高卒を控えて受けた運送・物流関連5社はいずれも不採用となり、卒業後は在学中から勤めていた食肉加工場でバイトを続けざるを得なかった。
1日10時間の重労働が続く中、休日に転職先を探し回ったが、見つかったのは冷凍食品を扱う倉庫での派遣労働だけ。給料は少しだけ上がったが、零下の倉庫での夜勤が主体と労働環境は悪化し、過労で入院したこともあった。
医者から転職を勧められたが、肌着を増やして耐えてきた。ハローワークで紹介されるのは「人手不足の建設現場くらい。年齢的にも体力が持たない」と敬遠せざるを得なかった。
この手のパターンで、就職先を見つけられず、派遣やバイトをせざるを得なかった人は多かったはずです。
それ以来、ずっとバイトや派遣といった非正規のまま、現在まで至るそうです。
転職先も見つからず、負のスパイラルから抜け出せないのでしょう。
正社員になるもコロナで状況は一変
ただ、ようやく正社員になれたそうです。
しかし、正社員になったのが今年の4月。
直後に緊急事態宣言が出て、仕事は一気に激減したそうです。
4年前、知人に紹介された青果卸会社の配達業務を請け負うようになった。こつこつと配達先との信頼関係も築き、それが認められて4月、この青果卸会社から正社員として引き上げられ、掛け持ちしてきた冷凍倉庫での派遣労働をようやく辞めることができた。
だが、直後に北海道でも国の緊急事態が宣言され、配達業務は半減。会社から今年の賞与や昇給はないと伝えられた。マスク代を捻出するため朝食は水、夕食は菓子で済ませることも。月収17万円は家賃と光熱費、同居する高齢の親の通院費などでほぼ消える。
これは本当に悲しすぎます。
派遣労働からの脱出を遂げたと思いきや、一気に業務減。
それでも正社員の待遇ですから、派遣よりはマシでしょう。
政府の就職氷河期世代支援策も暗礁に
そして新型コロナウイルスの感染拡大は、就職氷河期世代の支援にも影響を与えました。
政府は、正社員になりたくても非正規で働かざるを得ない氷河期世代は全国で50万人、全く仕事のない長期無業者や引きこもりも含めると100万人に上ると試算し、本年度から3年間を氷河期世代の就労を支援する集中期間に指定した。
だが、北海道労働局が4月、政府の支援策の一環で札幌市中央区に設けた氷河期世代専門の相談窓口は感染予防を理由に1週間で休止に。今月7日に業務は再開できたが、同局が札幌などで予定していた就労支援セミナーは開けぬままだ。
もはやほとんどの企業に就職氷河期世代を救済しようなどという考えはないでしょう。
むしろ就職氷河期世代と重なる40代は、すでにリストラ対象です。
改めて40代の社員を採用したいとは思わないはずです。
払拭できない「自己責任論」
就職氷河期世代で苦しんでいる人たちの実情を見てきましたが、一方でこんな記事もあります。
新型コロナで一変した就職氷河期支援 サバイバルしてきた「経験」が認められない呪縛を逃れるには?
この中に非常に興味深い記述がありました。
それは、「同世代でも全てが敵」という言葉です。
また、この世代からはサイバーエージェントグループの藤田晋氏(1974年生まれ)やZOZO創業者の前澤友作氏(1975年生まれ)など、IT企業を創業した成功者を多数生み出した。そして、彼らは総じて同世代に冷淡に見える。堀江貴文氏(1972年生まれ)がテレビ番組で失業者に「本人たちに原因がある」と述べたのはその典型だろう。
今回も「同世代も含めて、周囲ぜんぶが敵」といった状況が垣間見える。あるツイートで「同世代に向けて言いたいのは甘えてんじゃねえよ、ということ」といい、それを引用する形で「真の天敵は就職・起業に成功した同世代」という声が見られた。
そもそも私たちの世代は大学受験で史上最高レベルの倍率を戦ってきた世代です。
そのため、周りを蹴落とさなければ勝ち抜くことができませんでした。
下のグラフは少し古いですが、大学受験の入学率を表したグラフです。
これを見ると、私が受験したのは確か93年なので、受験者数は史上最多の年です。
入学率は90年を底に、徐々に高くなってきており、ここには記載がありませんが、現在では90%を超え、「全入時代」になっています。
こういう時代を生き抜いてきたせいか、正直に言うと私自身もちゃんと就職していましたし、成長産業に未経験から30代になって転職するというチャレンジをして手にしたのが今の境遇です。
ですから、非正規で低収入にとどまっている人は、努力が足りない人と思ってしまう節があるのは否定できません。
私たちの世代の特徴なのかもしれません。
正直なところ、今から救済しようとしても手遅れです。
人口が多かった世代にも関わらず、出産・子育てという人口維持のための役割は、もはや担うことができないからです。
おそらく今回の救済策も新型コロナウイルスと重なり、結局はロクに何もできずに終わることになると思います。
そして、65歳からの年金も受給開始時期が67歳とか70歳に変わるかもしれませんし、受け取れる年金額も今より減少することになるでしょう。
要するに就職氷河期世代は、これからも救われることはありません。
だとすれば、結局は自己防衛して乗り切るしかないのです。
まとめ
以上『やっと正社員…逆戻りの恐怖 氷河期世代43歳「どうにもならない」』でした。
いかがでしたか?
日本全体のことをを考えれば、非正規雇用などで苦しむ人たちを救ってあげたいのはやまやまですが、残念ながら救い切れないと思います。
だとすれば、結局抜け出すためには自分の努力しかないというのが私の考えです。