「老後資産が294万円削られる」絶望的な“岸田年金改悪”の全貌

どうも。『毎日が祝日。』いわいです。

今日はネットで見かけたこちらの記事から。

「マネーポストWeb」に掲載された年金についての記事です。

話題の年金改悪の全貌を分かりやすく伝えてくれています。

改めて中身を見ていきましょう。

4つの年金改悪

今回紹介されている4つの"年金改悪"をご紹介します。

【改悪1】厚生年金の減額
厚生年金の支給額を目減りさせるマクロ経済スライドを2033年度まで延長して赤字の国民年金を穴埋めする。

【改悪2】厚生年金の加入年齢上限を75歳未満(74歳11か月)に引き上げ
現在は70歳を超えて会社で働いても給料から保険料を引かれないが、75歳まで加入させて保険料を払わせる。

【改悪3】国民年金加入を65歳未満(64歳11か月)まで義務化
現在60歳未満の国民年金の加入年齢を65歳未満までに延長。加入期間45年にして5年間多く保険料を払わせる。

【改悪4】厚生年金のさらなる適用拡大
厚生年金加入の企業規模要件、賃金要件ともに廃止する。新たに325万人を厚生年金に加入させ、そのうち第3号被保険者の155万人を第3号から外して保険料を徴収する。

記事では4つの"年金改悪"について、モデルを用いてどれくらいの負担増になるかを説明してくれています。

順番に見ていきましょう。

物価が上がっても年金額は増えない仕組み

まずはマクロ経済スライドの延長です。

『マクロ経済スライド』とは、年金の引き上げを物価上昇率より低く抑える仕組みです。

もし物価上昇2%なら、年金額の引き上げは1.1%にとどめ0.9%目減りさせます。

年金をもらう高齢者は増えますから、物価上昇に合わせて支給額を増やしていては財源が枯渇します。

給付額を抑制して年金制度をなんとか維持しようという仕組みと考えてよいでしょう。

仮に月額約15万5000円もらえる人であれば10年間で約1860万円もらえます。

しかし、マクロ経済スライドが2033年度まで延長され年金額が10年間にわたって減額された場合は約1786万円となり、74万円の減額になります。

1カ月あたり約6千円程度ですが、痛い収入減に違いありません。

老後に働き続けても厚生年金の負担から逃れられない

「厚生年金の加入年齢引き上げ」も手痛い負担増になります。

現行制度では厚生年金の加入は70歳未満です。

再雇用などで働く場合も70歳を超えると保険料は取られません。

しかし、加入年齢が75歳未満に引き上げられると、その分年金保険料を多く取られます。

記事ではモデルケースを用いて以下のように書かれています。

65歳で年金受給しながら月給20万円で75歳まで働くケースで比較すると、現在の厚生年金保険料(会社負担分含む)の総額は70歳までの5年分で約220万円。加入期間が75歳になると10年分で約440万円を取られる。「保険料220万円アップ」だ。

70歳以降はこれまで取られなかった年金保険料の負担が発生し、それが約220万円とのこと。

1カ月あたり約3万6千円とは、なかなか大きな負担です。

年金が少ないから働いて補填しようと考えていても、老後も年金保険料を払い続けなければなりません。

年金をもらいながら年金保険料を払うという何とも不思議な状況です。

老後は夫婦で200万円負担増の可能性

しっかり資産形成をしたとして、60歳で夫婦そろってリタイアという夢を描いていたとしても、「国民年金の65歳まで加入」という3つめの改悪が襲い掛かります。

国民年金の加入年齢を65歳未満に引き上げた場合、国民年金保険料(1人月額約1万7000円)の負担が発生します。

独身で一人なら5年間で約100万円、夫婦二人なら2倍の約200万円の負担増になります。

だったら老後もパートタイムなどで少し働いて収入を確保しようとしても、4つめの改悪による厚生年金適用対象の拡大により年金保険料の負担が発生します。

これだけの年金制度"改悪"がおこなわれようとしています。

「年金は100年安心」とは一体何だったのでしょうか?

今回の制度改悪もその場しのぎのような気がしてならず、将来さらなる制度改悪が行われる可能性もあるでしょう。

年金制度の動きに左右されないよう、自力での老後資金確保に急いだほうがよいのではないでしょうか。

まとめ

以上『「老後資産が294万円削られる」絶望的な“岸田年金改悪”の全貌』でした。

いかがでしたか?

今後ますます年金はあてになりません。

安心した老後をいかに迎えるかは現役時代の資産形成にかかっていると言ってよいでしょう。

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