改めて「三菱サラリーマン」のFIREから学ぶ現実的FIRE論3選
どうも。『毎日が祝日。』いわいです。
今日はネットで見かけたこちらの記事から。
FIRE界隈で知らない人はいないであろう「三菱サラリーマン」こと穂高唯希氏の記事です。
昨年後半から「FIREムーブメント」はすっかり下火になりましたが、こっそり興味関心を抱き続けている人は多数いることでしょう。
そこで今回は近年のFIRE先駆者的な存在である穂高氏の「FIRE論」から、無謀FIREではなく現実的にFIREを達成し継続する方法を考えてみたいと思います。
記事の補足として楽天証券で行われたセミナーに穂高氏も講師として登壇していますので、その動画も併せてご紹介しておきます。
1.フルFIREではなくサイドFIRE
まずFIREとは「Financial Independence, Retire Early」の頭文字を並べた単語です。
直訳すると「経済的自立と早期リタイア」という意味です。
多くの人は「早期リタイア」で完全リタイアをイメージするのでしょうが、穂高氏は違います。
FIRE実現の前提は「サイドFIRE」です。
これは動画の講演内でも語っていますが、もともと「働かない」と考えておらず、何らかの社会的つながりを持ちつつ自由な時間を増やすことを想定していたようです。
このあたりが「FIRE卒業」せざるをえなくなった人たちとの差でしょう。
ただ単に「仕事をしたくない」と考えて、無謀な少額フルFIREを決行した人たちと全くもって考え方が異なっています。
大半の失敗FIRE民は「FIRE達成」、そして「もう何も働かない」がゴールだったのではないでしょうか。
一方の穂高氏は「FIRE達成」は「新たな人生のスタート」として捉え、自分のやりたいことに時間を費やし、社会貢献しています。
「FIRE」とはフルFIREではなくサイドFIREを前提に考えるべきではないかと思います。
単に会社を辞めるだけで誰にも貢献しなくなった人はFIRE界からも追放されるのです。
2.お金は取り戻せるが、時間は取り戻せない
FIRE論となると例えば「どんな方法で資産を増やすか」「いくら貯めればよいか?」といったお金のほうがメインになりがちです。
しかしFIREとは会社を辞めることではありません。
会社を辞めて自由に生きることです。
「自由に生きる」とは何も働かないことではなく、いかに自分の思いつくままに社会に貢献するかです。
「自分の思うままに生きる」とは時間を大切にする生き方につながります。
だからFIREで大事なことは「何をするか」なのです。
会社を辞めただけでゴロゴロするのは時間の無駄遣いでしかありません。
また、FIRE実現へ向けて「どれだけの金額を用意すればよいか」も問題になりがちです。
しかも実際に会社を辞めようかどうかというタイミングになればなるほど「もう少し働いて資金を増やしたほうがよいのではないか?」との想いに駆られます。
給料という最大の定期収入を失うことへの不安も重なります。
ここで重要になるのが「自分のやりたいこと」です。
お金の貯めに「あと1年働く」という選択をすれば、1年分の時間を失います。
お金は取り戻せますが、時間は取り戻せません。
どれだけ「自分のやりたいこと」を重視しているか、迷いが生じているなら「自分のやりたいこと」が明確ではないということなのであり、会社にとどまったほうがマシだと思われます。
3.資産7000万円はサイドFIREの目安
穂高氏は資産7000万円に到達した30歳でFIREを実行に移しました。
現在資産は2021年時点で1億円を突破したそうです。
穂高氏は高給を得られる企業で働き、支出を徹底的に削減し(本人は「最適化」と表現」、そして資金は投資に回すという基本中の基本と言える資産形成を実行してきました。
FIRE後も文筆業やブログ、いろいろな労働から収入を得て、資産が増えたとのこと。
2022年もプラス1600万円との記事がありましたので、1億2000万円くらいになっている可能性があります。
空売りを利用したり、投資のセンスも持ち合わせている可能性があり、ド素人が真似してはいけないレベルの投資家に成長した可能性もあります。
とにかく、穂高氏を参考にするならば、「30代なら7000万円がサイドFIRE実行の目安」となるのではないでしょうか。
ポイントはフルFIREではなくサイドFIREであることです。
7000万円で労働収入も得ながら、やりたいことをやる。
30代なのに2000万円程度でフルFIREなど無謀としか思えません。
まとめ
以上『改めて「三菱サラリーマン」のFIREから学ぶ現実的FIRE論3選』でした。
いかがでしたか?
もうすぐ穂高氏の新しいFIRE本が出版されます。
FIREを目指す人、そして継続したい人にとって参考になる点が見つかるかもしれません。
リンクを貼っておきますので、興味のある方はぜひお買い求めください。
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FIREの大前提4%ルールはインフレ下では通用しませんでした。
投資歴25年以上のパックンが最初から “FIRE”は目指していません。
一言で「FIRE」と言っても実現に至るまでの道筋は人それぞれです。