ギリギリFIREの現実は厳しい。インフレ下では4%ルール通用せず

ギリギリFIREの現実は厳しい。インフレ下では4%ルール通用せず

どうも。『毎日が祝日。』いわいです。

今日は昨年末にネットで見かけたこちらの記事から。

昨年後半あたりから徐々にFIRE関連の記事がすっかり減ってきたように感じます。

ですのでFIRE関連記事を見かけた場合は、極力取り上げていきたいと考えております。

と言いつつ、年を越してからの公開となってしまいました。

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相次ぐ「FIRE卒業」

FIREムーブメントは昨年末に大きな転機を迎えました。

「FIRE卒業」というワードがトレンド入りしたからです。

「卒業」とは体の良い言葉で、実質的には失敗です。

一つは投資益を得続けるという根本的なルールを守れなくなったこと。

そしてもう一つは人とのつながりや社会的な役割を求めてのもの。

私はどちらも見通しの甘さが招いた「失敗」だと斬っています。

特に前者については、甘すぎると言わざるを得ません。

コロナショックからの驚異的な回復を見せた株価はあくまで特殊な事例。

もはや2020年後半から2021年は「バブル」と言えるかもしれません。

その波に上手く乗れただけの人たちが「自分の実力である」とか「この相場が永遠に続く」と大きな勘違いをしたのではないかと思っています。

コロナショックの反動、異常な金融緩和で狂乱とも言える状況が永遠に続くはずもありません。

2022年は厳しい相場になり、退場を余儀なくされたのです。

いかに甘い人たちが多かったかは以下の一節からもよく分かります。

「生徒からFIREという言葉を聞かなくなった」。投資スクールを運営する泉正人氏は22年をこう振り返る。21年までは入校の動機にFIREを掲げる個人が少なくなかったという。しかし波乱相場でFIREを諦める人が増えた。「うち7~8割が、投資で簡単に利益を上げて退職できるという甘い見通しをもっていた」と推測する。

インフレ下では4%ルールでも資金が枯渇する

さらに2022年は株式市場だけが厳しくなったわけではありません。

これまでの比にならない強烈な物価高が襲って来ました。

インフレ下ではFIREの大前提である「4%ルール」に支障をきたします。

インフレ下での4%ルール資産見通し

ただでさえ毎年4%の運用益が得られる保証も無い中、インフレ下では4%を超える利益を確保しなければなりません。

あるいは資産自体をもっと多額にしてからFIREに踏み切らなければならないでしょう。

記事内では実際にFIREした方の声が出ていますが、FIREに必要な金額が衝撃的です。

21年秋にFIREした個人投資家のうりとさん(ハンドルネーム)は、「インフレが進む現状では、最低でも2億円が必要だと投資仲間と話している」という。金融緩和のなかで株価が上がり続けるという幻想は消えた。ギリギリの資金でFIREに踏み出した人たちの失敗は、キャッシュフローの重要性という教訓を改めて残した。

投資だけで生活していこうと思ったら「2億円」必要だと語っています。

少額資産の「貧乏FIRE民」は吹っ飛んだはず

一方で実際に日本でFIREした人たちの実態はどうだったか?

以前当ブログでも調べましたが、FIREに突入した時期に保有していた資産は「2000万円以下」と回答した人が最多で42%もいました。

はっきり言って「甘すぎ」です。

ただ単に「仕事から逃げたかった」人が多かったのではないでしょうか。

申し訳ないですけど「FIRE失敗」して当然です。

「FIREムーブメント」は2022年で終焉を迎えたと言って過言ではないでしょう。

フルFIREよりサイドFIREが現実的

となると「FIRE」は実現不可能なのでしょうか?

私は「フルFIRE」はかなりハードルが高く、厳しいと思っています。

しかし「サイドFIRE」ならどうでしょう。

一定の労働収入を得続け、投資も続ける。

投資益というあまりにも不安定・不透明なものにすべてを託すような生き方ではなく、労働収入を確保しつつ、自由な時間も確保するという生き方です。

サイドFIREなら2億円も必要としません。

しかし5000万円は確保すべきだと思います。

20代・30代で早く仕事を辞めたい気持ちは理解できますが、サイドFIREは働き続けることを前提とします。

働き続けるスキルを身に付け、資産形成も同時に行う。

そして40代後半以降にサイドFIREを実現する。

こんな流れが現実的なのではないかと考えています。

まとめ

以上『ギリギリFIREの現実は厳しい。インフレ下では4%ルール通用せず』でした。

いかがでしたか?

もはや安易にFIREを目指す時代は終わりました。

しかし夢は持ってよいと思います。

投資するのは全然アリですし、むしろ投資して資産を増やすべきです。

そしてやりたいことが見つかったとき、FIREを目指せばよいのではないでしょうか。

以下関連記事です。

「FIRE卒業」とは単なる「FIRE失敗」に過ぎません。

FIREした人たちの実態を調査した結果をまとめた記事になっています。多くの人が少額でFIREしていてビックリです。

結局、働くことに喜びを感じられる人のほうがより多くの資産を形成できるのも事実です。「億り人」で会社を早期退職する人は少数派です。

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