「学費、住宅、老後資金の全部を作りたい」暴走投資する初心者の末路
どうも。『毎日が祝日。』いわいです。
今日はネットで見かけたこちらの記事から。
「プレジデント・オンライン」に掲載された有名FP横山光昭氏の書いた記事です。
当ブログはFPさん軽視(苦笑)なので、FPさんの改善提案が良いという意味での記事紹介ではありません。
あくまで記事に登場した人の考え方を反面教師にしましょう、という意味での紹介です。
投資初心者にはありそうな考え方をしているので、今回取り上げてみました。
「教育費と老後資金をゼロから積み立てたい」
個人的には今回の記事は好きです。
フィクションかノンフィクションか分かりませんが、他人のアホな家計を見るのは愉快です。
「なぜそうなるんだ?」と問うてみたい。
今回も実際に話を聞いてみたくなる家計でした。
冒頭の一節から非常に面白いです。
「次男の教育費と私たちの老後資金をゼロから積み立てたいんです。貯金だと間に合わないので、とりあえずつみたてNISAを始めてみたんですけれど、今の積立額は適正でしょうか? もっと増やした方がいいのではないでしょうか?」
おいおい、と思わずツッコミを入れたくなります。
自分の適正な投資額なんて他人に分かるはずがありません。
収入と支出の差異から見当をつけることはできるでしょう。
しかし、メンタルは読めません。
投資は何よりメンタルが勝負。
私のように投資が全く合わない人間も多数存在します。
そして、投資のことを他人に委ねてはいけません。
投資は自己責任です。
何にいくら投資するとかは他人に聞くのではなく自分で決めないと。
そして何より「マインド」に大きな問題があります。
投資はあくまで資産形成のサポート役
教育費と老後資金をつみたてNISAでつくりたいみたいですが、それはちと厳しいと言わざるを得ません。
旦那さんと奥さんの二人合わせて毎月5万円を積み立てているようです。
しかし、衝撃の事実が判明します。
この世帯の家計は次のようになっていました。
なんと毎月の収支はプラス9,200円。
どうやって毎月5万円を投資するつもりなのでしょうか?
世帯の貯金も190万円しかなく、明らかにお金を使いすぎているようです。
さらに驚いたのが投資を始めた理由です。
「このまま現金をちまちま貯めていたのでは、教育費も老後資金も家の金も全然貯まらないから」
投資をお金が劇的に増える魔法と勘違いしているのではないでしょうか?
投資で運よく10%増えたとしても、60万円は66万円にしかなりません。
いきなり120万円に倍増とか、若手プロ野球選手の年俸みたいな上がり方は普通しません。
そのあたりをよく理解せず、なんとなく投資を始める人が多いように感じます。
結局は常日頃のお金の使い方次第
今回の記事の世帯は、結局支出を減らして投資に回すお金を捻出することが最優先課題です。
おそらく似たような世帯も多いのではないでしょうか。
お金が無いから増やしたい。
しかし、そもそも毎月の貯金が少ない。
そりゃお金が増えていかないでしょ、と。
自助努力の不足分を投資でカバーしようという発想が間違っています。
とにもかくにも貯金ができるようにならなければいけません。
そして貯金の一部を投資に回していくのです。
お金を貯められる人なら"当たり前"の感覚を持っていないのが貯金できない人たちです。
お金を使うことしか考えていない。
そのツケが回ってきていることに気づいてないという構図です。
ちゃんと貯金する習慣が身についていれば、投資など必要もないのです。
あくまで投資は「資産を増やす手助け」的なもの。
そして資産を増やすには、入金力を高めることが重要です。
結局のところ貯金ができないようでは、投資もうまくいかない。
投資という土俵にも乗れないことを知っておくべきでしょう。
まとめ
以上『「学費、住宅、老後資金の全部を作りたい」暴走投資する初心者の末路』でした。
いかがでしたか?
「貯蓄から投資へ」と言われるようになり、投資を始める人が増えたのは悪いことではないと思います。
しかし一方で、投資に対する理解なく始めてしまう人が増えているのも間違いないでしょう。
投資を始めるなら、多少の勉強はした上で始めてもらいたいものです。
そして過剰な期待感を抱かないようにしてもらいたいです。
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