あなたは「老後資金はいくら必要か?」より重要なことが分かりますか?

どうも。『毎日が祝日。』いわいです。

今日はネットで見かけたこちらの記事から。

マネーフォワードの運営している「マネープラス」に掲載された記事です。

老後資金ネタではたびたび登場するFPさんの長尾義弘氏の記事です。

この手の記事では珍しく真っ当なことを書いていたのでご紹介します。

「老後資金がいくら必要なのか?」という問いの正解

まず、今回の記事で同意できる点は「老後資金はいくら必要なのか?」という問いに対する回答です。

その答えは「人それぞれ」と書いてありました。

私の場合は「人による」と書くことが多いです。

そうです。

「老後2000万円問題」が2019年に取り沙汰されて以来、この議論はずっと取り上げられてきました。

しかし、老後資金というのは人によって必要な額は異なるに決まっています。

なぜなら、人それぞれの生活費は異なりますし、趣味嗜好も考え方も異なるからです。

また、年金収入の額も異なりますから、老後資金がいくら必要になるかについて一律の回答を用意すること自体が不可能なのです。

「老後資金がいくら必要なのか?」より重要なこと

そして生活費や年金収入の額の話が次につながっていきます。

ここが今回の記事の本題です。

多くの人にとって「老後資金がいくら必要なのか?」は非常に気になることでしょう。

しかし、その答えは「人それぞれ」でした。

ただ、老後資金を考える上でもっと重要なことがあると言います。

それは「収支のバランス」です。

そもそも、なぜ「老後2000万円問題」が提唱されたのか?

それは年金収入21万円に対し生活費が26万円で5万円の赤字になるから、30年間だと2000万円くらい不足しますよ、という論理でした。

だったら、あなたも年金収入が21万円で生活費は26万円なのでしょうか?

このモデルは夫婦二人世帯で作られていますから、単身世帯の場合は当てはまらない可能性が高いです。

夫婦二人世帯であっても、収入・支出が全く同じになる人は少数派でしょう。

要するに、自分の場合はどうなるのかを自分で計算すべきことなのです。

もし赤字にならず年金の範囲内で生活できる見込みなのであれば、極端に言えば老後資金は不要です。

逆に1ヶ月に15万円の赤字になるならば、30年で5400万円の老後資金が必要となります。

「老後資金がいくら必要か?」を考えるならば、まずは自身が老後にどのような生活を送ろうと考えているのかを具体的に描き、どれだけのお金が必要なのかを計算するところから始めるべきです。

年金の繰り下げで損得を考えるのは無意味

そして、もう一つ気になるのが今回の記事にはありませんが、「年金を何歳からもらうのが良いか?」という議論です。

この議論の争点の中心にあるのは、何歳から受給開始すると回収できるのか?という視点にあるように思います。

長きに渡り年金を支払い続けてきたのだから、元は取り返したいという発想から来るものだと推測しています。

この発想もはたしていかがなものでしょうか?

年金で重要なのは、先の老後資金の問題で述べたように、単月で赤字にならないかどうかではないかと考えています。

元を取ってやろうという発想は、ビュッフェで元を取ろうとたくさん食べる行為と同じ。

あまり意味はないです。

個人的に赤字にならなければ、それでよいのでは?と考えています。

結局のところ、損得で考える場合は「何歳まで生きる」という不確定な条件が入ってきます。

何歳まで生きるかは誰にも分からないのですから、まずは単月の収支、赤字なら不足分から必要な老後資金を計算する。

単月の収支が黒字なら、老後の医療・介護・葬儀などを考え、1000万円程度あれば最低限の老後は送れると予想しています。

まとめ

以上『あなたは「老後資金はいくら必要か?」より重要なことが分かりますか?』でした。

いかがでしたか?

老後資金については「いくら必要か?」が大事なのではなく、「老後の収支」が大事ということが理解できたでしょうか?

老後の備えは自分の条件で計算してみる。

これに尽きます。

ネットに転がっている情報や人の話を鵜呑みにせず、自分の頭で考えたり計算する習慣をつけましょう。

以下関連記事です。

老後資金に悩み人たちに対し、どうしたら貯金できるかについて『JUST KEEP BUYING』的な回答です。

実は金融マンだった肉乃小路ニクヨが老後資金2000万円問題に対して5つのアドバイスをしてくれました。

老後資金がいくら必要か?という議論については、前提条件をきちんと把握した上で読まないといけません。