【資産形成の罠】金融資産1億円を目指すのが無意味な7つの理由

どうも。『毎日が祝日。』いわいです。

私は先日金融資産7000万円に到達したのですが、7000万円に到達すれば、1億円という大台が現実的な目標となります。

ここまで築き上げた努力の延長として、資産家を象徴する「億り人」を目指したくなる心理は自然なものです。

しかし、その数字を達成すること自体が必ずしも人生の最適解とは限りません。

そこで今回は、あえて1億円を目指さない生き方の選択肢を検討し、過度な資産形成が引き起こす負の側面を具体的に見ていきます。

「億り人」を真剣に目指している方やお金の増やし方・資産の使い方について悩んでいる方はぜひ最後までご覧ください。

1.お金は求めだすとキリがない

資産1億円を目指すのが無意味な理由1つ目は「お金は求めだすとキリがない」からです。

資産7000万円という大きな節目に到達しても、将来への不安を理由に「あと3000万円あればもっと安心できるはずだ」と考えがちです。

しかし、この安心感を求める心理には終わりがありません。

1億円を達成した瞬間に、次は1.5億円、2億円といったさらなる上積みを求めてしまう可能性があるからです。

これは単なる強欲さではなく、数字に依存して不安を解消しようとする姿勢そのものが、際限のない欲望の連鎖を生んでしまうことを意味します。

自分にとって「いくらあれば十分か」という明確な基準を持たない限り、資産額という数字を追い続けるマラソンから抜け出すことはできません。

2.貴重な時間と健康寿命の浪費

資産1億円を目指すのが無意味な理由2つ目は「貴重な時間と健康寿命の浪費」です。

令和4年(2022年)のデータによると、日本の健康寿命は男性が72.57歳、女性が75.45歳となっています。

52歳の男性の私にとって、心身ともに支障なく活動できる残りの時間は、データ上では20年余りしか存在しません。

仮に30歳の男性であっても、実は健康寿命の約4割を既に消化している計算になります。

人は誰しも人生の最期に向かって一歩ずつ進んでおり、健康な状態で自由に動ける時間は着実に減少しています。

資産1億円を早く高確率で達成するために数年間の追加労働を選択することは、この限られた貴重な時間を削ることを意味します。

会社に貴重な時間を差し出し続けることが自分の望む人生なのかを真剣に考えるべきです。

3.安心感・満足感の飽和

資産1億円を目指すのが無意味な理由3つ目は「安心感・満足感の飽和」です。

資産が7000万円に到達した段階で、老後の最低限の生活費や予期せぬ支出に対する不安の大部分は解消されます。

「老後2000万円問題」などと言われた時代に、はるかの多額の資産を築き、日本の世帯で上位10%以内にいる事実は、少なくとも他の世帯より有利な立場にいることを示しています。

ただし、すでに土台が確立された状態からさらに3000万円を積み上げても、得られる追加の安心感はわずかなものに留まります。

また、7000万円が1億円に資産が増加したとしても、日常生活の幸福の感じ方が劇的に好転する可能性も低いです。

確かに1億円の達成感は大きいとは思いますが、すでに十分な水準に達している中で、さらなる数字を追い求めることは必須とは言えません。

4.数字のコレクション化

資産1億円を目指すのが無意味な理由4つ目は「数字のコレクション化」です。

私は青山学院大学駅伝部の原晋(はら・すすむ)監督のセミナーに参加したことがあります。

目的はマネジメントの勉強でした。

その際、原監督は「10年計画ビジョン」やその先を見据えた目標設定の重要性を説くと同時に、単に優勝回数という数字を積み上げるだけの活動に意味はないという趣旨の話をされていました。

これは資産形成も同様だと思いました。

明確なビジョンがないまま大台を目指す行動は、生活を豊かにする手段ではなく、単なる「お金集めゲーム」の記録更新に陥るリスクがあります。

資産を増やした先にどのような生き方を目指すのかという構想が欠けていれば、数字を増やすこと自体が目的化して、本来の目的である「豊かな人生」が置き去りになってしまいます。

5.相続・税制面の非効率

資産1億円を目指すのが無意味な理由5つ目は「相続・税制面の非効率」です。

資産が増えていくにつれ、相続税の負担や管理の手間が現実味を帯びてきます。

私のような独身者が過剰に蓄財することは、最終的に国庫や疎遠な親族に渡る割合を増やすだけであり、本人の人生を豊かにする目的から逸脱し始めます。

また、資産形成の目的として家族に資産を遺すことを挙げる人がいますが、お金は時に人間関係を破壊する凶器となります。

急な大金を手にしても、上手く管理できず、すぐに使い切ってしまう話は"あるある"と言えます。

また、私の身近でも相続をきっかけに兄弟が揉め、家が二分した騒動がありました。

お金の話がきっかけで、それまで築いてきた家族の絆が壊れてしまうのは、何とも皮肉なことです。

よって、財産を遺すことが本当に家族の幸せに繋がるのか、冷静に問い直すべきです。

管理能力を超えた大金は、受け取る側にとっても毒になりかねません。

6.FIREに踏み切れない

資産1億円を目指すのが無意味な理由6つ目は「FIREに踏み切れない」ことです。

資産形成に励む人たちの中には、FIREを目指している人も少なくないと思います。

すでに経済的自立の実現に近い資産があっても、「1億円までは頑張ろう」という考えが、会社員としての収入を手放せない状態を作り出してしまいます。

本来ならFIREという選択肢が十分に見えているのに、「早く1億円を達成したい」という数字への執着が、収入維持のための労働を優先させてしまうのです。

その結果、ストレスの大きい仕事を我慢して続け、健康を害していても、家族との時間が取れなくても、精神的に限界に近づいていても、「1億円に届くまでは」という理由で我慢が優先されてしまいます。

実質的にはすでに手にしている自由という選択肢を、数字のために先延ばしにし続けることこそ、最大の機会損失だと言えるのではないでしょうか。

もちろん、仕事にやりがいを感じている人であれば、その限りではありません。

7.不要なリスクを取ってしまう

資産1億円を目指すのが無意味な理由7つ目は「不要なリスクを取ってしまう」ことです。

すでに7000万円という資産があるのにも関わらず、「あと一歩」を埋めるために合理性を欠いた行動に走る恐れがあります。

元本を減らさず堅実に運用すれば老後は十分安泰なのに、1億円への到達を急ぐあまり、レバレッジをかけた投資や、値動きの荒い個別株・暗号資産・未公開株といった「ハイリスク・ハイリターン」な商品に手を出してしまうことがあります。

あるいは、副業や転職、起業といった「無理な収入増」の選択をし、本業や心身のバランスを崩すリスクを負うこともあり得ます。

本来なら「守り」のフェーズに入るべきタイミングで「攻め」を続けてしまった結果、暴落や失敗によって、かえって7000万円という土台そのものを崩しかねません。

1億円神話を手放せない3つの誤解

一方で、「1億円なければ老後は安心できない」と不安を語る人たちがいます。

確かにお金にまつわる不安は誰しも抱くものであり、だからこそ多額の資産を築こうとしているわけです。

しかし、その多くは漠然とした数字の呪縛に囚われているにすぎず、冷静な思考で回避可能です。

ここからは、1億円という数字を手放せない人によくある3つの誤解について、順番に見ていきます。

1.1億円に到達しても不安は消えない

まず1つ目は「1億円に到達しても不安は消えない」ということです。

「1億円あれば安心できる」と考えるのは幻想です。

不安の本質は資産額の多寡ではなく、将来に対する不透明感にあるからです。

実際、1億円という大台に到達したとしても、今度は「この資産を減らしたくない」という執着と、目減りに対する新たな不安に襲われるだけで、数字の積み増しによる解決には限界があります。

資産形成で染み付いた「貯める習慣」は、皮肉にも「使う恐怖」へと姿を変え、いくら数字が積み上がっても精神的な平穏は訪れません。

数字の呪縛に囚われている限り、ゴールポストは常に先に動かされ、一生安心感を得ることはできないのです。

真の安心とは、資産額ではなく、手元にある十分な資産を信頼し、どう人生を謳歌するかという「覚悟」から生まれるものです。

2.7000万円で既に老後の破綻リスクは低い

2つ目の誤解は「1億円なければ老後は安心できない」というものですが、7000万円の時点ですでに老後の破綻リスクは低いと言えます。

適切な資産運用と、これまでの過程で身につけた支出管理能力があれば、アクシデントが起きない限り、生涯にわたってお金に困る確率は低いでしょう。

これ以上の無理な積み増しは、もはや「不安の解消」ではなく、使い道のない「数字の過剰な積み増し」に過ぎません。

不確実な未来の「もしも」を過度に恐れて、今の貴重な時間を追加の労働に捧げることこそ、取り返しのつかない最大の損失です。

将来に渡る資金を計算し、はじき出された「足るを知る」金額を信じ、不毛な数字集めから脱却すべきです。

実際、生活費・医療費・介護費といった老後の主要な支出項目を一つずつ積み上げて試算しても、7000万円あれば多くの世帯でかなりの余裕が生まれます。

漠然とした「多いほど安心」という感覚ではなく、自分の場合は具体的にいくら必要なのかを一度計算してみることをお薦めします。

3.複利で自然と1億円に近づくという可能性

3つ目の誤解は「1億円に到達するには、これからも働き続けて積み増す必要がある」というものです。

1億円にこだわる場合でも、無理をしてまで今の会社にしがみついて働く必要はありません。

7000万円という種銭があれば、例えば少しリスクを抑えて年利3%程度を実現できれば、10年から15年後には複利の力で自然と1億円の大台に近づくからです。

もちろん、資産の取り崩しが始まりますから、正社員として働いているときと比較して、達成可能性は低下します。

ただ、早期リタイアする場合でも、完全に収入を断つ必要はありません。

自分の好きなことや得意なことで、心にゆとりを持って「ゆるく働く」ことで、月数万円の副収入を得ることは十分可能です。

現役時代より少額でも収入を得られることが資産の取り崩しを抑え、複利の効果を維持させます。

今この瞬間の健康な体と自由な時間を犠牲にせずとも資産は増加する可能性があります。

世帯ごとに目標は異なる

ここまで「1億円を目指すのは無意味」と述べてきましたが、これはあくまで一つの価値観に過ぎません。

家族構成(子供の数)、住む地域、理想とする生活水準など、世帯ごとに必要な資金は千差万別です。

私のように独身で、しかも物欲も乏しく、少ないお金で十分生活できるタイプの人間とは異なる人のほうが多いでしょう。

自身のライフスタイルにおいて1億円が必要不可欠な設計図であるならば、その追求までも否定するものではありません。

仕事が好きならFIREする必要などもちろんありませんし、経済的な安定とやりがいを維持できるのですから、むしろ良いこととも言えます。

また、昨今の物価上昇は今後も続くことが容易に予想されます。

だとすれば、現時点では1億円までは不要であっても、30年後には必要だったと結論が変わる可能性も否定できません。

その意味では、多額の資産を目指すのは理に適っているとも言えそうです。

本当に大切なのは、世間の常識や周囲との比較論、漠然とした不安に流されるのではなく、「人生で何を成し遂げたいか」という本来のゴールを見極める姿勢です。

一定以上の資産を築いた人がこれから目指すべきは、「資産の最大化」から「人生の最適化」への転換ではないでしょうか。

単に資産額の達成を目指すのではなく、限られた時間の中でいかに資産を幸福に繋げるかというバランスが最重要であると考えます。

そして、物価上昇も加味した資産額の目標設定を行うのが最適解となるのでしょう。

そういう私はどうなのか?

ここまで「1億円を目指すな」と語ってきた当の本人はどうかと言うと、私も「資産形成の罠」にハマっている一人です。

7000万円を超えると1億円は目指したくなるもので、もう少し我慢して働いたほうがよいかもと思ってしまいます。

一方で「早期リタイアしたい」という願望もあるため、どこで線引きするかが動画内でも語ってきた「自分の人生をどう最適化するか」なのだと痛感しています。

52歳になり、残りの人生を深く考える機会が増えている中、お金を貯めることばかりの人生がはたして良かったのかどうかは極めて疑問が残ります。

また、資産形成の継続はどうしても消費行動に制約を設けてしまうため、『DIE WITH ZERO』的な「思い出作り」にお金を使うことにも積極的になれません。

理想と現実の狭間に立ち、これからの人生をどうデザインしていくのか、改めて考えなければならないと動画を作りながら感じているところです。

まとめ

以上『【資産形成の罠】金融資産1億円を目指すのが無意味な7つの理由』でした。

いかがでしたか?

最後にまとめです。

【資産形成の罠】金融資産1億円を目指すのが無意味な7つの理由

1.お金は求めだすとキリがない
2.貴重な時間と健康寿命の浪費
3.安心感・満足感の飽和
4.数字のコレクション化
5.相続・税制面の非効率
6.FIREに踏み切れない
7.不要なリスクを取ってしまう

資産1億円という数字は、必ずしも全員の幸福を保証するものではありません。

大切なのは、健康や時間といった二度と戻らない資源とのバランスを考え、自分にとっての適正な資金額を見極めることです。

7000万円という十分な資産があるならば、過度な積み増しよりも、その資産を人生の充実にどう繋げるかを考えるフェーズへの移行も検討の余地があります。

まずは自分の理想とする人生プランを立て、その実現に必要な金額を改めて計算してみるとよいのではないでしょうか。

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