「貯金6300万円の36歳会社員」は40歳でリタイアできるのか?
どうも。『毎日が祝日。』いわいです。
今日はネットで見かけたこちらの記事から。
今日は久しぶりに「あるじゃん」に掲載されたFP診断の記事です。
早期リタイア希望の女性に対する診断はどのような結果になったでしょうか?
早速見ていきましょう。
小さい頃から好きだった読書に没頭したい
今回の相談者は40歳でリタイアしたいという目標を抱えた6歳の会社員女性です。
新卒から経理スタッフとして働いており、現在は借家暮らし。
結婚はしておらず、一人暮らしとのこと。
家系の収支データは以下のとおりです。
まずパッと見で、住宅費が安い!
「借家」と書いてあったのですが、どうやら「社宅」だった模様です。
この家賃は貯金にとって圧倒的有利に働きます。
各費目の支出額を見ても、とにかく安く抑えており、貯金に対する意識の高さがうかがえます。
そして、投資資産が全金融資産の3分の2を占めるような状態。
現在では貯金のすべてを投資信託に回しているそうです。
このあたりもしっかりしています。
そんな彼女の収支を見て、FPさんは次のように判断しました。
4年後にリタイアしても問題なし
4年後の40歳でリタイアしても「問題なし」との判断です。
一体どのような計算だったのでしょうか?
まずは4年間での資産増加です。
給与:(月19万円+ボーナス190万円)×4年=1672万円
退職金:300万円
給与と退職金で1972万円を上乗せできる計算です。
ということは、退職時典での資産額は約8300万円になります。
40歳で8300万円とはシンプルに素晴らしいと思います。
一方、会社を辞めるということは社宅を出なければいけません。
そこでマンション購入を検討しているのですが、予算は3000万円。
仮に3000万円支払っても5000万円以上残る計算です。
FPさんは40歳で5000万円ならリタイアOKと判断したようです。
現在の生活費+αになっても、老後に困ることはない?
リタイアOKの判断理由は、生活費があまり増加しなかったことです。
退職後に支出の増加として考えられることが2つ挙げられています。
まず、住居費です。
家賃が2万5000円というありえない安さでしたが、退職で社宅ではなくなります。
マンション購入を前提としているようですので、購入後は管理費と修繕積立金を支払うことになります。
それに固定資産税の支払いも追加されます。
それから国民年金です。
相談者は「年金を払うつもりはない」と言ってますが、何を言ってるのでしょうか?
年金はちゃんと払って、満額受け取れるようにしておくできです。
わずかに収入があるとのことで、結果として年間支出は150万円になるとの計算です。
年金受け取り開始年齢の65歳まで25年ありますので、トータル支出は3750万円となります。
ということは、5300万円から3750万円を差し引くと残り1550万円になります。
65歳以降は年金を満額で7万5000円受け取り、祖母から1000万円の相続をすれば、96歳で資産が尽きると計算しています。
早期リタイアに向けた懸念
FPさんの理論上は早期リタイアOK。
相談者も「勇気を出して相談してよかった」などと語っています。
本当に早期リタイアして大丈夫なのでしょうか?
実際に早期リタイアした場合、収入が途絶えます。
この相談者はこれまで資産形成をしてきて、資産は増えるものだったはずです。
ところが、会社を辞めて以降、資産は減っていきます。
この資産減少に精神面が耐えられるかどうかです。
資産が減ることは、非常に嫌なものだからです。
さらに相談者の場合、投資資産が多いですから、株式市場が暴落したり低迷した場合もどうなるかです。
暴落であれば一時的に一気に資産が減少します。
回復までには時間がかかるはずですから、その間のメンタルもきっと平常心ではいられません。
それに、働いていれば週2日の休みでしたが、リタイアすれば週7日家にいます。
暇を持て余さないでしょうか?
時間があるため、旅行など支出増の誘惑にかられないでしょうか?
また、物価上昇し続ければ、支出は自然と増えていきます。
実は、早期リタイアは金銭面だけでどうにかなるものではなく、精神面も求められます。
週7日すべて自由な時間になったとき、会社勤めの頃とは全く異なる時間の使い方が求められます。
イメージした過ごし方ができるのは最初だけ。
時間の経過とともに飽きが生じてきます。
25年プラス老後も含め、ずっと孤独に耐え過ごせるのか、私は疑問視しています。
であれば、夢だと語っている翻訳の仕事の勉強や実際に翻訳業にチャレンジするほうが良い過ごし方でできるのではないでしょうか。
まとめ
以上『「貯金6300万円の36歳会社員」は40歳でリタイアできるのか?』でした。
いかがでしたか?
金銭面での単純計算であれば早期リタイアが可能そうな事例でした。
40歳にして8000万円に到達するペースで資産形成できるのは素晴らしいと思います。
ただ、早期リタイアしてからの精神面を計算できていないと思います。
実際にリタイアしようとする時期が近づいたとき、早期リタイアの怖さに初めて気づくことになるでしょう。
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