家計見直しのアンケート結果から分かった多くの人が貯金できない理由
『家計で見直したい費用1位は? もっとお金をかけたいことは? 意識調査』という記事を読みました。
たまたま見かけたのですが、一般の人は家計のどの費目を見直したいと思っているのだろう?と興味を持ったので、記事をチェックしてみました。
そして、アンケート結果を見たとき、「なるほど」と思いました。
そりゃ多くの人は貯金ができないはずだと。
なぜそのように感じたのでしょうか?
ということで今回は、僕にとっては驚きとなった家計見直しのアンケート結果について見ていきたいと思います。
家計見直しアンケートの概要
今回、家計見直しのアンケートを行ったのはオールアバウトと大阪ガス。
オールアバウトは総合的な情報サイトの老舗ですから、その名前はご存知の方もいると思います。
大阪ガスは言うまでもないでしょう。
この2社が共同で行った家計見直しのアンケートの対象は以下のとおりです。
調査は10月19~24日にかけて、関東(茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県)と関西(大阪府、京都府、兵庫県、滋賀県、奈良県、和歌山県)に住む20~69歳1000人を対象にインターネット上で実施した。
幅広い世代・地域で1000名を対象に行われたアンケートであることが分かります。
では、一体どのような内容で、どのような結果になったのでしょうか?
家計見直し希望の1位が電気代だったという衝撃
僕にとって衝撃的だったのが、今回の記事で最初に紹介されていた「家計で減らしたいもの」という質問です。
家計で減らしたいものの上位トップ10はこちらでした。
1位は「電気代」(49.3%)、2位は「水道代」(44.4%)、3位は「ガス代」(40.0%)でした。
上位3つは水道光熱費です。
実は年代別で見ても全世代で1位が電気代、2位が水道代となっていました。
3位もほとんどの年代でガス代だったのですが、唯一の例外が60代で、3位はガス代ではなく「医療費」が入っていました。
家計で見直したい費目が水道光熱費であるという事実。
たった1000人のアンケートですが、衝撃を受けました。
確かに節約の記事を見かけると、水道光熱費の節約に関する記事が多いとは感じていました。
ただ、ここまで水道光熱費を減らしたいという人が多いとは思いませんでした。
水道光熱費の家計見直し効果は薄い
一方で、この考え方の違いが僕を上位20%に押し上げ、このアンケートの回答をしたような人たちがその他の80%にいる理由でもあるのだろうなと感じました。
なぜなら、水道光熱費をいくら節約しても、家計見直しの効果は薄いからです。
例えば、水道光熱費に毎月10万円かかっていると言われれば、それは大問題であり、真っ先に改善した方がよいという話になるでしょう。
しかし、水道光熱費が家計の費目の中で、上位に入るほどの支出になっていますか?
しかも、水道光熱費をゼロにすることができますか?
水道光熱費は、家計の見直しでは効果が薄い方に入るということを認識していない人が多いということがアンケートの結果から浮き彫りになったと僕は見ています。
もちろん、他の支出を削りたくないため、相対的に水道光熱費が浮上してきたという見方もできます。
むしろ、大半の人はそういう理由で水道光熱費と回答したのでしょう。
だとしても、本来見直すべき費目は他にあります。
本気で家計を見直したいのであれば、水道光熱費ではなく他の費目に目を向けましょう。
家計見直しのコツその1 各費目の支出を把握する
家計を見直すためには、そもそも各費目でいくら支出をしているのかが把握できていなければ改善のしようがありません。
自分が各費目で1ヶ月にどれくらいのお金を使っているのかご存知でしょうか?
それぞれの費目をだいたいでもいいので把握できている人は合格です。
支出を把握できていない人は、1ヶ月だけでもいいので家計簿をつけて、自分の支出を把握するところから始めてみましょう。
家計簿アプリでもいいですが、僕は個人的には手でノートに書いてみると一番いいと思っています。
家計見直しのコツその2 金額の大きな費目から着手する
支出が把握できたら、いよいよ支出の見直しに取り組みます。
ポイントは、効果の大きい費目から着手するということです。
最初に水道光熱費に着手してしまうと、チマチマした効果の薄い、ケチ臭い節約をせざるを得なくなり、嫌な気分になって長続きしません。
その点、例えば家賃の安い部屋に引っ越すなどすれば、初期投資はかかるものの、一気に1ヶ月の支出を減らすことができます。
家計見直しのコツその3 すぐに改善できる費目から着手する
家賃の見直しは効果が絶大なのですが、簡単にできる家計の見直しではありません。
効果の大きさもさることながら、すぐにできて、効果の出やすいものがよりよいです。
スマホ料金の節約を勧められる理由がここにあります。
スマホの料金はキャリアだと8000円くらいですが、格安スマホなら2000円から3000円程度の安さです。
1回の手続きをすれば、以後ずっと5000円以上の節約効果を得続けることができます。
交際費もそうです。
月に1回だけ飲み会に行くのを断るだけで、数千円の節約になります。
この2つだけであっという間に1万円の節約です。
まとめ
以上、「家計見直しのアンケート結果から分かった多くの人が貯金できない理由」はいかがでしたでしょうか?
水道光熱費は、数千円節約するのにどれだけの労力がかかりますか?
仮に労力をかけても、数千円も節約できるとは思えません。
一人暮らしなら不可能といってもよい数字です。
手っ取り早く家計を見直したいのであれば、水道光熱費ではなく通信費・交際費・食費の3つに焦点を当ててみてはいかがでしょうか。
その次は自身の趣味に関することになるでしょうし、家族がいると保険が上位に入ってくる可能性もあります。
自身の支出に合わせて、どの費目を対象とするか考えてみてください。