「おひとりさまの老後はきっと怖くない」と思いたい

2020年5月2日

どうも。『毎日が祝日』いわいです。

今日は雑誌で見かけたこちらの記事から。

『オレンジページ2020年5月2日号 「老後の4K」』
<おひとりさま>のまま老後を迎えるのは、なんだか不安。何か備えるべきことはありますか?

老後を一人で暮らすことが確定している人間にとって、非常に気になる話題です。

「老後の4K」とは?

そもそも最初に気になったのは、このコーナーのタイトルにある「老後の4K」です。

とにかく略語とかに疎いのですが、雑誌の誌面にはすぐ分かるように書いてありました。

「老後の4K」とは、健康・金・孤独・介護の4つの頭文字け・か・こ・かのKを取ったものと推測されます。

うまいこと言ったものです。

そして、確かにこの4つは非常に気になる話題であることに気づきます。

長い老後を生きていくには、健康が第一です。

そして長い老後を生きていくには、相応のお金が必要です。

独身の人はもちろん孤独になりますし、結婚していても配偶者が亡くなった後は孤独になる可能性があります。

いつまでも自力で歩行できたり、元気でい続けられるわけではなく、いつかは介護を必要とすることになります。

人間は最後は誰しも死ぬことになりますが、死ぬまでには実にさまざまな心配事があるものです。

そこで「老後の4K」というコーナーでは、読者が抱える老後の不安について各ジャンルの専門家が回答していくという内容になっており、今回で4回目だったようです。

「おひとりさまの老後は、ちっとも怖くない」

今回の質問は、47歳の女性から送られてきたものでした。

私には離婚歴があり、子どもはいません。今のところ再婚予定もないので、このままひとりで老後を迎えることになると思います。兄弟や親戚はいますが、みんな自身の生活で精いっぱいなので、「自分のことは自分でしなければならない」と覚悟しています。でもその一方で、老後をひとりで迎えることに不安を感じているのも確か。老後資金を貯めるのはもちろん、生活プランや病気になったときの対応、最期はどう迎えるかなど、今から準備をしなければならないと思うのですが、まだ現実味がなく、何から始めていいのかよくわからない状態です。

(引用元:オレンジページ2020年5月2日号P58)

同じ世代の独身の人であれば、似たような悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。

私もその一人です。

どのような最期を迎えるかについては、これからの住宅の問題も含め不安を抱えています。

そんな読者の不安に回答してくれたのは、社会学者の上野千鶴子さんです。

が、その回答はズバリ「おひとりさまの老後は、ちっとも怖くありません。どうぞ安心して老後をお迎えください」とのことでした。

不安を抱かなくてもよいとする理由はいくつか挙げられていました。

独身で生きてきたなら「おひとりさま」のベテラン

不安を抱く必要がないとする理由の1つめは、おひとりさま経験者であることです。

これまで、おひとりさまになったことがなければ話は別ですが、あなたはおひとりさまビギナーではなく、ベテラン。そう、おひとりさまで生きてきた実績があるあなたは、これから先だっておひとりさまで充分生きていけます。これまでどおり、これから先も、今のようなおひとりさま生活が続くだけです。怖がったり、不安に思う必要はありません。むしろ、ひとりで過ごしてきたあなたにとって、だれかといっしょに暮らすことのほうが、ストレスが大きいのでは?それにパートナーがいれば、介護負担がかかってきますよ。

確かに老後になってからパートナーを亡くし、ひとりになる人と比べれば独身で老後を迎える人は、ひとりで暮らすことに慣れています。

ご指摘のとおり、いまからパートナーを作ってもいろいろと面倒くさそうですし、パートナーの介護負担については想定もしていませんでした。

「老々介護」がもはや普通のことになってくる時代になるのでしょうが、その負担を回避することができると思えば、むしろおひとりさまのほうがよいと考えることもできるかもしれません。

要介護状態になっても公的サービスをしっかり使えば怖くない

不安を抱く必要がないもう一つの理由は、介護になっても公的サービスを駆使すればよいからです。

不安があるとしたら、あなた自身が要介護状態になったときでしょう。でもそれも、心配いりません。「老齢年金」「健康保険」「介護保険」の3点セットを活用すれば、おひとりさまでも、きちんとしたサポート体制を整えることができます。日本の高齢者福祉制度は、諸外国に比べて決して悪くありません。とくに介護保険制度はしっかり勉強して使い倒してください。

介護保険の居宅介護支援サービスを使って、訪問介護に来てもらったり、人に会いたければデイサービスに通えばいい。外出だってヘルパーさんが介助してくれます。かえって家族の介入や干渉がないぶんやりやすいくらいです。「自己決定権」が保たれやすいのも、おひとりさまの大きなメリットといえるでしょう。ひとりで老後を迎えたって、何の問題もありませんよ。大丈夫です。

私自身が不安に感じていたのは、まさに自分が要介護状態になったらどうすべきかでした。

この点については、日本の介護サービスはそこそこ充実しているから大丈夫ということのようです。

あとは、介護の仕組みが複雑なように感じますので、しっかり勉強をしておいたほうがよさそうです。

ポイントは判断能力の有無かなと思っています。

人の生き死には、計画どおりにいかない

もう一人の回答者は、ジャーナリストの柳澤秀夫さんです。

柳澤さんの回答も「確かに」と思えるものでした。

まず、「すでに老後を迎えている先輩たちに話をきいてみたらどうか」。

確かに生の声は多くのヒントをもらえると思います。

そして、そもそも「いくら準備しても、すべてそのとおりにはならない」という言葉。

これもそのとおりだと思います。

人生思い通りになんてならないですから。

むしろ行き当たりばったりを楽しむくらいがよいのではないか、との言葉もありました。

孤独という観点で言えば、「趣味を持つことが大事」という話もありました。

確かに長い老後を生きていく中では、何か楽しみを持っていないと一気に衰えていくような気がします。

過度な不安を抱くことは意味がない

そもそも「不安」とは何か?

これは以下の記事で触れたことがあり、不安の正体は「妄想」であると述べました。

起きてもいないことに対して不安を抱いても、正直言って意味はありません。

しかも老後は20年以上も先の話です。

20年以上も先の話に「どうしたらいいだろう、どうしたらいいんだろう」と心が乱されているのです。

実はこれほど無意味なものはありません。

下手に計画的に生きようとしていることが、不安を助長しているのでしょう。

柳澤秀夫さんのアドバイスにあるように、そのときそのとき行き当たりばったりのほうが楽しいかもしれません。

性格的に行き当たりばったりが苦手で、常に計画を立て、そのとおりに行動したいのが災いしているのでしょう。

これから残された時間は、あまり深く考えず、目の前に起こることを受け入れ、楽しんでいく心の余裕を求められているのかもしれません。

まとめ

以上『「おひとりさまの老後はきっと怖くない」と思いたい』でした。

いかがでしたか?

私は抱えていたひとりで過ごす老後に対する不安が多少は消えたような気がします。

繰り返しになりますが、過度な不安を抱いても何の意味もありません。

もう少しいろいろなことを受け入れる心の余裕を持つ必要がありそうです。