人生100年時代の介護は25年?親子共倒れを防ぐために重要なことは?

どうも。『毎日が祝日。』いわいです。

今日はネットで見かけたこちらの記事から。

タイトルの「介護は25年」の文字に思わず手が止まりました。

25年は長すぎやしないかと。

一体どのような記事なのか見ていくことにしましょう。

介護歴のある安藤なつの本の紹介記事だった

まずは記事の冒頭の一節から。

超高齢化社会の今は、親も自分も100歳まで生きる前提で考えておくのがベター。子どもが親の介護に「時間」も「お金」もガッツリ費やした場合、自分が老後を迎えた際に破綻が待っている……という可能性もゼロではありません。そんな現代の介護では、自分の「時間」と「お金」を守ることが大切であり、さまざまな制度やサービスについて知ることが重要なようです。

介護歴約20年の経歴をもち、厚生労働省の補助事業「GO!GO!KAI-GOプロジェクト」の副団長でもある、お笑いコンビ・メイプル超合金の安藤なつさんと、介護・暮らしジャーナリストである太田差惠子さんとの共著『知っトク介護 弱った親と自分を守るお金とおトクなサービス超入門』から一部抜粋・再構成してお届けします。

実はメイプル超合金の安藤なつが本を出版したらしく、その本の紹介記事でした。

安藤なつは介護歴があるということで、その経験からのものでしょう。

amazonによると「介護職に携わっていた年数はボランティアも含めると約20年。ヘルパー2級(介護職員初任者研修)の資格を持つ」そうです。

本のタイトルは『知っトク介護 弱った親と自分を守るお金とおトクなサービス超入門』。

人生100年時代を乗り切るには、介護に関するお金についても知識を持っておくにこしたことはありません。

私の場合、ありがたいことに両親は健在ですが、先日の2年ぶりの帰省で特に母親の衰えは感じたところがあり、今後の親との接し方とかどうしたらよいのか考えるきっかけになりました。


自分の「時間」と「お金」は確保すべし

まず最初は『自分の「時間」と「お金」は確保すべし』とのこと。

介護を一生懸命やろうとしすぎると、自分の時間とお金が犠牲になりかねません。

太田:いえいえ、そこでいいかっこうをするのは、禁物なんです。たとえば、自宅から実家まで、片道1時間とします。毎週実家に通っていると、往復2時間、1年に換算すると、100時間以上にもなります。もし子どもが50歳、親が75歳だとすると、人生100年時代だから、これがあと25年は続くんですよ。

安藤:えええ! 25年も。しかも25年後、子どもは75歳だ。とても体がもちませんね。

太田:交通費だって片道1000円なら往復2000円。1年で約10万円。25年で250万円ですよ。

安藤:250万円って……新車1台分より高いじゃないですか! バカにならないですね……。

確かに移動の時間は非常にもったいないです。

ドラえもんの「どこでもドア」があれば、と何度思ったことか。

ルーラ(ドラクエの呪文)が使えるようになりたいと思ったこともあります。

そして移動は時間だけでなく当然お金もかかります。

移動距離が長くなれば、かかるお金も高くなります。

また、いろいろなお金の計算をするとき交通費は見落としがちになります。

介護費用を考えるとき、「実際の介護の費用プラス交通費」で考えないといけないという教訓です。

さらに多くの時間を取られる可能性があることから、自分に余裕がなくなっていくような気がします。

精神面のことも計算はしないでしょうから、介護が長期に渡る場合、メンタルが崩壊するかもしれません。

そこで時間とお金を無駄にしないよう活用したいのが「介護保険サービス」であると紹介しています。

太田:そこで、上手に活用したいのが「介護保険サービス」や「自治体が独自に行うサービス」です。美味しいご飯が食べたいならレストランに行くように、プロのヘルパーさんや、地域のボランティアサービスをどしどし利用しましょう。親の介護をきっちりサポートしてくれます。

安藤:なるほど! 親の介護は、親のお金でプロのサービスを使い倒すってことですね。プロに任すことで、子どもは自分の時間を確保することができますね。

はじめにやるべきは「介護体制作り」

続いて介護には「介護体制作り」が必要とのことです。

太田:親に介護が必要になったら、介護の体制作りをまず考えます。介護を「ひとつのプロジェクト」と考え、サポートできる人たちをそのメンバーと考えます。

安藤:「ひとつのプロジェクト」ですね。 みんなが親の介護というプロジェクトのために一致団結するってことですね!

太田:参加するメンバーには、まずは、介護の中心を担う「主たる介護者」がいます。通常、両親がそろっていれば、元気なほうの親が担当し、主な役割としては、身体的なケアや精神的なケアを担います。

なるほど、「介護はひとつのプロジェクト」。

サラリーマンとして仕事をしている人なら、この表現のほうがピンとくるかもしれません。

となると介護は多くの人にとって2回訪れる人生の一大プロジェクトであると言えそうです。

そして下の図がプロジェクトを非常に分かりやすくしてくれています。

介護をしてくれる人には2種類いて、一人は実際に介護を行う「主たる介護者」。

そしてもう一人が「キーパーソン」と呼ばれる人です。

(引用元:https://toyokeizai.net/articles/-/535154?page=2)

太田:もちろん、すべてを1人ではやりきれません。できない部分を子どもがサポートしたり、プロの手を借りたりなど、みんなで役割を分担していくのです。この人たちもプロジェクトのメンバーなのです。主たる介護者の役割として、もう1つ「キーパーソン」と呼ばれる役割があります。

安藤:「キーパーソン」って何ですか? なんだか重要そうな響き……。

太田:キーパーソンの主な役割は、外部との「調整・交渉・手続き」の窓口となり、家族間の意見のとりまとめをする人です。たとえば、介護サービスを利用する場合、申し込みや契約などの手続きが必要になります。またサポートする家族が複数いる場合も、外部との窓口は1つにしておかないと混乱するだけ。こういった役割は、必ずしも身近に暮らしている人がベストとは限りません。離れて暮らしている子どもでもできる役割なのです。

なるほど、一言で介護と言ってもいろいろなことが必要なんですね。

家族が多ければ考え方も多様になるでしょうから調整役が必要でしょうし、いろいろなサービスを利用するとなると窓口となる人が必要になると。

この役割であれば離れて住んでいる子どもでも対応可能だとということです。

記事の言葉を借りれば「親の介護のマネジメント」です。

介護に対して焦らず、まずは親の状況把握と情報収集から始めるのがよさそうです。

太田:まず、マネジメントの手始めとして、親は、何ができて何ができないのかを確認します。親ができないことを自分がサポートできないなら、手を出さずに代役=サービスや制度を探すようにしましょう。

安藤:子どもが離れて暮らしていると、日々の身の回りのお世話のために通うわけにはいかないからサービスを使うことは必須ですね。

親にインターネットの活用法を教え込むことも必要か?

また介護のための移動時間とお金を節約しようと思えばZoomで済ませるという手もあるでしょう。

コロナ禍の最大の教訓は「出社しなくても仕事は普通にできる」でした。

そしてクライアントの元へ直接足を運ばずともビジネスは成立することを知りました。

だとしたら、介護だってわざわざ親のところまで行かずに済むこともあるのではないでしょうか。

特にまだ元気なうちであれば「ちょっと顔を見ておきたい、会話しておきたい」程度ならZoomでも十分可能でしょう。

ただし問題になるのは「親がパソコンなどを使いこなせるかどうか」です。

パソコンやスマホを持っていなければそもそもZoomなど使用できません。

パソコンがあってもZoomのやり方をちゃんと教え込まなければいけないでしょう。

高齢者はインターネットを使いこなせると便利になることが多いはずですから、親をいかにネットと向き合わせるかも介護に至る前段階で考えておくべきことなのかもしれません。

まとめ

以上『人生100年時代の介護は25年?親子共倒れを防ぐために重要なことは?』でした。

いかがでしたか?

介護の形もまた100人いたら100通りになります。

よってベストな介護は人によって異なるはず。

親の状況を把握し、親にとっていかにベストな介護を行っていくか。

まさにビジネスと同じようなプロジェクトマネジメント能力が求められるのかもしれません。

そして専門家の人たちの力を上手く借りることで時間とお金を有効活用していかないと長期間に渡る介護は乗り切れないのではないでしょうか。

その意味では今回の本は40歳以上のこれから介護を控えていて、あまり介護に関する知識のない人にとっては参考になる可能性が高いです。


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親の介護費用を見誤ると、自身が破綻しかねません。

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