【FIREでのんびり暮らしたい人】を待ち受ける深刻すぎるリアル
どうも。『毎日が祝日。』いわいです。
今日はネットで見かけたこちらの記事から。
「ダイヤモンド・オンライン」に掲載されたFIREに関する記事です。
厳密にはFIREではないのかも。
北の達人コーポレーションの木下勝寿社長の記事です。
当ブログでは過去3回登場しています。
この方はFIRE否定派として知られています。
起業家がFIREを推奨するはずがありません。
否定派の意見を聞いて、FIRE達成に向けたヒントを探してみましょう。
「FIREで幸せになった人」は本当にいるのか?
まずは木下社長宛に届いたらしい質問からご紹介します。
忙しい毎日にうんざりしています。どんなに稼いでも、ゆとりがないままでは意味がないと感じるようになりました。必死に働かなくてもいいくらいの経済状態を築き上げれば、たくさんの時間が手に入り、今よりもっと幸せになれるはず。やっぱりFIREを目指すべきでしょうか?
これ、私から回答すると「FIREをめざすべきではない」ですが、それだと意味が無いので木下社長の回答を見ていきましょう。
私は「FIREで幸せになった」という人を本当に見たことがありません。
もちろん、ネット上では「FIREで幸せ」をアピールしている人がいたりしますが、そういう人はオンラインサロンを運営して、そこから収入を得ていたりする。結局、会社を辞めているだけで、別の仕事はちゃっかり続けている状態なわけです。
「…それって、FIREちゃうやん」と言いたくなります。
出ました。
そして、ついに言ってしまいました。
「FIRE達成」とか言ってる割にFIREをネタにビジネスをしている人たちが結構いるんですよね。
1月に資産運用EXPOがありましたが、なんとブースを出展している人がいました。
完全に「FIREビジネス」です。
一部の情報発信者は要注意なのは事実だと思います。
「過度な自由」は人生をおかしくする
木下社長はFIRE否定派なのですが、それは自身の経験も含まれているでしょう。
一度会社を辞めてFIRE状態になったことがあり、「ノイローゼになるほどつまらなかった」と語っています。
起業・上場を目指すようなタイプの人ですから、刺激のない生活に耐えられなかったのだと思います。
そのあたりは次のように語っています。
早期リタイアによって「自由」を手に入れ、そこから毎日を楽しく過ごせる人というのはごくひと握り。
これは私自身も経験があることなので断言しますが、人間はやるべきことがなくなったら、本当に何もしなくなるし、精神状態も悪くなります。やりがい、生きがい、目標を全部失うと、人はおかしくなるのです。
私の知人にもFIRE状態の人が何人かいますが、あまり楽しそうには見えません。
FIREは誰でもできるものではありません。
会社を辞めてからも慎ましい生活は続ける必要があるため、低予算で不自由なく生活できなければいけません。
常に新しい刺激を求めるタイプの人には無理と言わざるを得ないでしょう。
また、収入が途絶えますから精神的不安に襲われる人もいます。
そのためFIRE適性が自分にあるかどうかは事前に見極めておく必要があると言えます。
そして何と言っても有り余る時間を持て余さず、有効活用できるかどうかです。
会社を辞めて、ただ暇になっただけでは何の意味もありません。
一時的には解放感で充実しますが、おそらく長続きしないでしょう。
人間は自由すぎてもダメな生き物のようです。
FIREしたいと思ったときの本当の解決策とは?
木下社長は相談者の「FIREを目指すべきかどうか」の質問に対し、「どうすればゆとりが手に入るか」という軸で物事を考えるべきと回答しています。
これは悪くないと思います。
FIREは万能ではありません。
問題の解決策が、いきなりFIREになる相談者の思考も問題アリだと思います。
ただ、木下社長の回答もなかなかのものでして(苦笑)。
(1)「忙しい」と感じたら、逆にやるべき仕事量や作業量を「3倍」に増やす。その後、元に戻すと暇に感じる
(2)もっと忙しい人を見る。すると「忙しいと思っていたけれど、所詮あの人の3分の1だ」と思うと、忙しさのイライラがなくなる
これ、常人には無理でしょう(笑)。
しかも相談者の場合は「仕事から離れたい」と言っているのに、仕事用を3倍に増やすなんて到底無理な話です。
一方で私はFIRE志向者に対して「転職」を推奨しています。
「そんなに嫌なら環境を変えればいいじゃん」という気軽な発想です。
仕事を辞めるという選択はあまりに極端だと思います。
それに、FIREしたくてもFIREするには一定以上の資産が必要です。
必要な資産を貯めるまでにどれだけの時間がかかるのでしょうか?
資産が貯まるまでやりたくもない仕事を続けることほど時間の無駄遣いはないと思っています。
環境を変えることで、仕事に対する考え方が変わるかもしれません。
人間関係が原因なら、なおさらです。
転職なら収入を失わずに済むのですから、悪い話ではないと思いますが、いかがでしょうか?
最後に木下社長も述べていますが、経済的自由を目指すことは何ら問題ないと思いますし、私はどんどん目指してよいと思っています。
しかしFIREについては慎重に考えるべき、という点は木下社長に同意します。
まとめ
以上『【FIREでのんびり暮らしたい人】を待ち受ける深刻すぎるリアル』でした。
いかがでしたか?
FIREは「のんびり」を超えて、ただの暇に陥ります。
FIREしてから本当にやりたいことに打ち込むとか目的が明確であるのが望ましいです。
しかし「仕事が嫌」という後ろ向きな動機だと、FIRE生活は間違いなく長続きしないでしょう。
FIREは手段であって目的ではありません。
何のためにFIREを目指すのか、今一度よく考えてみるとよいのではないでしょうか。
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