老後資金を算出して、老後に向けた備えを真剣に考えよう!~独身編~
どうも。『毎日が祝日。』いわいです。
今日はネットで見かけたこちらの記事から。
相変わらずの老後資金の話です。
4月の記事なので少し前になるのですが、たまたま先日見つけたので今回取り上げてみました。
世帯の形態別にいろいろと老後資金を算出している中で、今回は私が含まれるシングル編を見ていきたいと思います。
65歳の平均余命は何年?
記事では、老後資金を考える上で65歳を基準に考えているようです。
これは年金の受給開始年齢が現状は65歳であることが影響していると思われます。
そこで65歳以降何年生きるか「平均余命」が紹介されていました。
●65歳の平均余命(厚生労働省「令和2年簡易生命表」より)
男性 20.05年(推定される寿命は85歳)
女性 24.91年(推定される寿命は90歳)
ただしこれはあくあで平均です。
実際は単純計算では半数はこの平均余命以上に生きることになりますから、平均余命よりも長めに計算したほうがよいでしょう。
ちなみに私は老後資金を100歳で計算するようにしています。
独身の65歳以降の生活費は5000万円前後になる可能性
総務省が発表している『家計調査年報(家計収支編)2020年(令和2年)』によると、65歳以上の単身無職世帯のひと月の支出は14万4687円だそうです。
この金額をベースに生活費を計算していくと下記のようになります。
●65歳の平均余命まで生きた場合にかかる生活費
◆男性(85歳まで)
14万4687円×12カ月×20年=3472万4880円◆女性(90歳まで)
14万4687円×12カ月×25年=4340万6100円●現在65歳の4分の3が亡くなるタイミングまで生きた場合にかかる生活費
◆男性(91歳まで)
14万4687円×12カ月×26年=4514万2344円◆女性(96歳まで)
14万4687円×12カ月×31年=5382万3564円
月14万円の生活費なら90歳超で4500万円、90代後半まで長生きすると5000万円オーバーになる未来が見えてきます。
5000万円以上となると、なかなかの金額です。
すべてを貯金など自分で用意しようと思ったら、用意できない人の方が圧倒的に多いはずです。
年金をもらえば必要な生活費は減少する
しかし、ありがたいことに日本には年金があります。
厚生労働省の『令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況』によると、老齢基礎年金と老齢厚生年金を合わせた男性の平均年金月額は17万391円。女性の平均年金月額は10万9205円だそうです。
この年金額を一定期間もらえるとして、生活費との差額を見てみます。
●65歳の平均余命まで生きた場合
◆男性(85歳まで)
年金収入合計 17万391円×12カ月×20年=4089万3840円
年金収入4089万3840円-生活費3472万4880円=616万8960円◆女性(90歳まで)
年金収入合計 10万9205円×12カ月×25年=3276万1500円
年金収入3276万1500円-生活費4340万6100円=-1064万4600円●現在65歳の4分の3が亡くなるタイミングまで生きた場合
◆男性(91歳まで)
年金収入合計 17万391円×12カ月×26年=5316万1992円
年金収入5316万1992円-生活費4514万2344円=801万9648円◆女性(96歳まで)
年金収入合計 10万9205円×12カ月×31年=4062万4260円
年金収入4062万4260円―生活費5382万3564円=-1319万9304円
これを見ると年金が多く、余命が短い男性は年金で十分老後は生活できそうに見えます。
さらにサラリーマンには退職金があります。
退職金のある場合、最近のデータは以下のとおりです。
●大企業の平均退職金額(男性)(厚生労働省「令和元年賃金事情等総合調査」より)
大学卒・満期勤続の場合 2289万5000円
高校卒・満期勤続の場合 1858万9000円●中小企業の平均退職金額(東京都産業労働局「中小企業の賃金・退職金事情(令和2年版)」より)
大学卒・満期勤続の場合 1118万9000円
高校卒・満期勤続の場合 1031万4000円
これだけ見ると、老後資金は年金と退職金があれば十分カバーできそうに見えます。
しかし、そうはいかないのが老後資金の難しいところです。
老後資金計算の注意点
老後資金の計算で難しい点は何と言っても寿命が何歳までか分からないことです。
だからこそ私の場合は100歳までと長めにとって計算しています。
次に生活費です。
今回はデータからひと月の生活費を14万4687円で計算しました。
しかし、このデータはあくまで平均です。
人によって金額は大きく変わるはずです。
さらに計算を難しくするのが昨今の物価高です。
このまま物価が上がり続ければ、20年後だと生活費は必ず14万円より大きくなっているはずです。
次に年金も読みづらいです。
先ほど男性は月額17万391円となっていましたが、年金は徐々に減額され続けています。
20年後にはいくらになっているでしょうか?
あとは、年金も健康保険料、介護保険料、住民税、所得税等が発生します。
75歳からは後期高齢者医療保険料も発生したはず。
もちろん年金の金額次第ではありますが、いわゆる手取りは額面より少なくなるはずです。
さらに今後も65歳受給開始とは限らないという大問題もあります。
老後資金を正確に計算するのは非常に難しいです。
よって、多少余裕を見た計算をしておくのがよいのではないかと考えています。
まとめ
以上『老後資金を算出して、老後に向けた備えを真剣に考えよう!~独身編~』でした。
いかがでしたか?
とにかく言えることは、「平均」をそのまま鵜呑みにしないということでしょうか。
自分の数字でしっかりと計算しておくべきです。
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