64歳男性・資産1億円「老後資金は3000万円あればちょうどいい」

2025年3月6日

どうも。『毎日が祝日。』いわいです。

今日はネットで見かけたこちらの記事から。

ここ最近ではおなじみとなってきた「All About」の企画です。

老後資金が気になる皆様に、実際に老後を迎えた皆さまの実感をご紹介していきます。

今回も一定以上の資産を築いた方をご紹介します。

回答者のプロフィールと年金額

今回は神奈川県在住の64歳男性です。

まずはプロフィールから。

回答者本人：64歳男性
同居家族構成：本人、妻（60歳）
居住地：神奈川県
リタイア前の雇用形態：正社員
リタイア前の年収：1000万円
現在の金融資産：預貯金2000万円、リスク資産8000万円
現役時代に加入していた公的年金の種類と加入年数：厚生年金41年

リタイア前の年収が1000万円、そして金融資産の1億円が光って見えます。

64歳の時点で1億円保有しているというのが素晴らしいです。

続いて年金です。

老齢基礎年金（国民年金）：6万円（受給年齢を繰り上げ）
老齢厚生年金（厚生年金）：20万円（受給年齢を繰り上げ）
障害基礎年金や障害厚生年金（障害年金）：なし
遺族基礎年金や遺族厚生年金（遺族年金）：なし
その他（企業年金や個人年金保険など）：企業年金85万円（年額）、個人年金保険55万円（年額）
年金以外の収入：配当金200万円（年額）
配偶者の年金や収入：給与収入50万円（年額）
ひと月の支出：約26万円

なんと、年金を繰上げ受給していました。

さらに企業年金や個人年金で合計140万円。

年金以外の収入は金融資産からの配当金で200万円。

奥さんがパートか何かをされているのか年50万円。

よって、年金以外で390万円もの年収があります。

1ヶ月あたり32.5万円ですから、年金の26万円より多いです。

月の支出が26万円と年金の範囲に収まっていますから、資産が増えていることになります。

私の外野から見た感想としては少々資産を余らせすぎではないかと思いますが、はたしてご本人はどのように考えているのでしょうか？

「寿命とともに資金も尽きるくらいがいい」

まずは「自身の老後資金について貯めすぎと感じているか、それとも足りないと感じているか？」との質問に対して「ちょうどいい」と回答しています。

1億円もありますから「少ない」とは感じないだろうとは思いますが、「ちょうどいい」という感覚なのですね。

その理由は以下のように語っています。

「老後も一定水準の生活を維持でき、余暇に使う費用もあり、生前贈与等で、寿命が尽きるまでに資金も尽きる。金を残さず、いざこざの元を作らない人生の終わり方をしたい」

なるほど、資産が多すぎて余らせてしまうのではないかと思いましたが、お子様らに生前贈与という形でお渡ししていくのですね。

この辺りは子どものいない人間には分からないところでした。

お金は残さずに人生を終わらせたいようで、『DIE WITH ZERO』の精神はお持ちのようです。

「穏やかな老後には3000万円あれば十分」

聞いてみると、現役時代は老後資金として「5000万円」を目標にしていたそうです。

5000万円と設定した理由は次のように語られています。

「時々、老後のシミュレーションをさせられて。ぜいたくしなければ、夫婦2人、子ども達に迷惑掛けずになんとかなるだろうと思っていた」

しかし、結局はその2倍となる1億円を貯めたわけで、素晴らしいです。

64歳で退職したらしいので、このアンケートは退職して間もない頃に回答したことになると思われます。

そして、64歳のころにも年収1000万円だったということになります。

よって、お子様が独立して以降、一気に資産が増えたのではないかと推測されます。

しかし、いざ年金生活を迎えてみると、老後資金は3000万円程度でよいのではと感じているとのことです。

その理由はこちら。

「お金があると悩みも増える。穏やかに老後を過ごすには、『身の丈にあった』資金と生活で充分だと思う。その『身の丈』が難しいのだが！」

やはりお金は少ないと困りますが、多くても悩みは絶えないものです。

おそらく「貯めすぎた」というのが本音なのではないでしょうか。

「不確定な老後を気に病むより今を大切に」

実際、今の生活の満足度については「普通」と回答しています。

不満はないのでしょうが、「満足」には至らないのですね。

また、次のようにも語っています。

「まずは1年間仕事をせずに、趣味で過ごす事にした。1年後に状況を見て、仕事をするかしないか？するとすればどの程度の立場で働くか」を検討するつもり

資産が1億円ありながら、この期に及んでまだ働くのでしょうか？

ここまで来ると、働くことが好きなのでしょうね。

他人の役に立つことがやりがいなのでしょう。

最後に老後資金に不安を抱える次の世代の皆さま向けに以下のようなメッセージを残してくれていました。

「準備しなければ大変な事になるかもしれませんが、今を楽しむ、今を大切にする事が大切だと思います。今を大切に生きていたら、老後も大切に生きていけると思います」

「老後を気に病むより今を生きること。自分自身の『身の丈』を探す旅を今のうちにして下さい」

「今を生きる」、本当に大切なことです。

年齢が上がってくるにつれ痛感しています。

お金は取り戻せても、時間は取り戻せません。

まだ何も起きていない老後を過大に不安視するより、今を楽しむことも非常に大切であると改めて思いました。

まとめ

以上『64歳男性・資産1億円「老後資金は3000万円あればちょうどいい」』でした。

いかがでしたか？

1億円もの老後資金を貯められれば、十分余裕のある老後を過ごせそうです。

そこに至るには、現役時代に相応の努力や苦労をされていることも想像できます。

だからこそ、「今を大切にしてほしい」というメッセージにもつながるのでしょう。

ただ、このメッセージに行きつくのは十分なお金を貯められたからでもあるはずです。

お金がなければ今を楽しむ心の余裕さえ無いかもしれません。

そう考えると、まずは資産形成が優先になりそうです。

このあたりのバランスは本当に難しいです。

老後のライフプランを立て、必要以上にお金を貯めすぎていないか定期的にチェックして、貯めすぎなら少し使うことも考えてみるとよいのではないでしょうか。

以下関連記事です。

「老後2000万円問題」は金額がセンセーショナルで、報道も2000万円ばかりになってしまいました。あの一件で金融庁が本当に伝えたかった事実は他にあったのです。

老後貧乏を回避すべく50歳以降にやってはいけないお金の使い方をご紹介しています。

ある条件を満たせば、年金が少なくても、そして働かなくても老後のお金について不安が少なくて済みます。