人生100年時代。100歳までの資金計画を立てよう。
あなたは一体何歳まで生き続けますか?
それが分かれば苦労しません。
それが分からないからこそ、一体いくらお金を貯めればよいのかで苦労するわけです。
あるいは定年退職まで働いて、目一杯お金を稼いでおいて、それから老後をのんびり楽しもうとするわけです。
では、何歳まで生きるのかが分からないのであれば、何をしなければいけないか?
それは、100歳まで生きたと仮定しての資金計画を立てることです。
100歳までの予定を立てておけば、おそらく資金は十分確保できるはずです。
平均寿命は何歳?
そもそも、日本人の平均寿命をご存知ですか?
日本人の平均寿命は、最新のデータによると、男性80.98歳、女性87.14歳と発表されています。
ですので、老後資金の計算のためには、まずは自分が何歳まで生きるかという仮定が必要なわけで、最低でも平均寿命までは生きる想定をしておかないといけないのです。
ただ、現実的にはそう甘くはありません。
「人生100年時代」と言われ始めたように、寿命が延びてきている昨今であれば、100歳まで生きる想定もしておいた方がよさそうです。
今から27年後の2045年には、平均寿命が100歳に到達すると予測されています。
有名な本『LIFE SHIFT――100年時代の人生戦略』でも、人生100年時代への備えが主張されています。
こちらの本は、興味がある人はぜひお読みください。
ちなみに、健康寿命の場合は、最新の調査結果によると、男性72.14歳、女性74.79歳と発表されています。
「健康寿命」とは、健康上の問題がなく、日常生活が制限されることなく送れる期間のことを表しています。
僕の場合、健康に生きられるのは、あと30年もないということが分かります。
すでに人生の半分を過ぎていて、残りが徐々に減ってきていると思うと、今後の人生をいかに生きようか、真剣に考えさせられます。
自分にとっての必要な老後資金が分かる
100歳まで生きると仮定すれば、あとは単純に言ってしまえば、収支を計算するだけの話になります。
要は、今後の収入と支出を100歳まで予想し、現在の資産にその差額を足し引きしていけば、100歳までの資産がどうなるか計算できるということです。
Excelで表を作成するのが最も計算しやすいと思います。
収入は、自分の収入が今度どうなっていくかを予想してください。
そして、何歳まで働くか。
最後に、年金を何歳から受給するか。
受給できる年齢・金額については、「ねんきんネット」を活用すれば、自分の受給額が確認できます。
支出は結婚や子どもの進学とか住宅購入とかライフイベントがあると複雑になると思いますが、いろいろ計算してください。
シングルの人は、結婚している人に比べれば計算しやすいと思います。
あとは毎年の差額を現在の資産に積み重ねていき、100歳までの表を作成すれば完成です。
100歳の時点でピッタリ貯金が底をつくような計画がベストかもしれません。
この計画がきちんと作成できれば、老後にいくら必要かが分かります。
無駄な支出を控える心理が働く
100歳までの計画を作成すると、ある心理が働き始めます。
それは、無駄遣いを抑えようとする心理です。
計画より支出を大きくしてしまうと、老後資金が計画より多く必要になります。
そのため、予定外の支出はなるべく避けるようになります。
せっかく計画を作成したわけですから、その計画をきちんと守らなければ意味がないじゃないですか。
収入はそう簡単にコントロールすることができませんから、自ずと支出をいかに抑えるかを必死に考えるようになります。
僕の場合は、節約をしたり、断捨離をしたりしています。
計画を作成して以来、年々支出が減少しています。
今を大事にするようになる
計画を作成して、時間が経過すると、エクセルの上の行は過去のものとなっていきます。
徐々に下の行へ進んでいくわけですが、計画表を見ていると、徐々に自分の人生の残りが短くなっていくことを実感します。
となると、お金よりも時間が大切に感じられてきます。
実は僕がセミリタイアを考えるようになったのも、この100歳までの計画表を作成してからの話です。
100歳までの計画を立て、そして100歳までに余っている金額に目が行き、ふと気が付きました。
「定年まで働き続ける必要がない」
僕自身は「資産を1億円にする」ということに意識が傾いていたため、定年まで働くことに何も疑うことがありませんでした。
しかし、計画を作ってみれば、100歳の時点で数千万円の資産が残っている計算になったのです。
これならば、いっそリタイアした方がよいのではないかと。
さらに早くリタイアして、自分が現時点で本当にやりたいことに時間を費やした方がよいのではないかと思い始めました。
今では完全にセミリタイアへ思考がシフトしています。
まとめ
以上いかがでしたでしょうか?
ネットでも老後資金はいくら必要なのかという記事をよく見かけますが、実際のところは人によって条件がさまざまなため、一概には言えません。
ですから、自分でしっかり計算して本当に必要な老後資金を算出してみませんか?
漠然とした不安を抱えたまま生きるより、ある程度明確な目標をもって生きた方が甲斐があるというものです。
ネットの記事を参考にするのではなく、自分にとって本当な老後資金を算出してみましょう。
僕のように、意外な事実に気づくかもしれませんよ。