アラフォー・クライシスとは?同じ40代としての個人的な感想

アラフォー・クライシスとは?同じ40代としての個人的な感想

就職氷河期世代、40代の貯蓄や負債はどのくらい?』という記事を読みました。

40代に関する記事を見かけると、ちょっと気になる今日このごろ。

そんな中、見つけたのが今回の記事。

ただ気になったのは、冒頭に出てきた「アラフォー・クライシス」という言葉。

「耳にしたことがあるでしょうか?」と聞かれても、耳にしたことがありません。

40代半ばの人間として、記事の中身以上に引っかかってしまいました。

そこで今回は、アラフォー・クライシスという言葉について調べてみました。
 

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1.アラフォー・クライシスとは?

そもそもアラフォー・クライシスという言葉が広く知られるきっかけになったのは、2017年12月17日放送されたNHK『クローズアップ現代』で取り上げられた言葉です。

そこで、NHKのホームページからも情報を引用していきます。

NHKのホームページを見ると、次のような言葉が書かれていました。

給与に関する驚きの事実が明らかに!世が空前の“売り手市場”に沸く中、どの世代も月収が軒並み増加。しかし、アラフォー世代の給与だけがダウン。40代前半では、5年前に比べて2万円以上下がっていたのだ。

5年前に比べて2万円以上下がっていた??

僕の気づかないところで、40代前半にはそんなことが起こっていたとは。。

『クローズアップ現代』の放送時の画面がホームページに掲載されていましたが、あまりにもショッキングな画像だったため、ここに転載します。

給与額の変化(5年前との比較)

なんですか、これ?

なぜ40代前半だけ大きくマイナスになっているのでしょうか?

このアラフォー世代だけが受ける不遇、世代間格差のことを「アラフォー・クライシス」と命名したようです。
 
 

2.アラフォー・クライシス~40代前半は就職氷河期だった~

僕は「団塊ジュニア」最後の世代です。

振り返ると、非常に厳しい時代を生き抜いてきたことに気づかされます。

高校生のとき、いわゆる「バブル崩壊」。

景気は後退し、企業は新卒の採用を抑制していきました。

そんな中、僕は大学を受験したのですが、その倍率は市場最高レベル。

しかし企業の人員整理は進んでいき、「リストラ」という言葉が流行語となりました。

大学4年になると就職活動が始まるのですが、僕が大学を卒業するころは、いわゆる就職氷河期。

僕が大学を卒業した年は下の写真でいうと、1つめの谷である1.08倍の次の年にあたります。

就職氷河期

改めてみると、僕の年はまだマシな方ではあったようです。
 
 

3.40代前半は転職し、出世できない

『クローズアップ現代』のホームページを見ていると、40代前半の給料が伸びなかった要因は以下の4点に集約されそうです。

1.適切な社内研修を受けられず、スキルが低い
2.希望の会社に就職できず、転職しても中小企業になる
3.長い期間同一の会社で勤務し続けられない
4.ポストが詰まり、出世できない

ホームページを見ていて、なんだか切なくなってきました。

確かに僕も今の会社で12年目。

新卒から数えて3社目です。

同一の会社に勤務し続けることがよいことかと言われれば、そうとも限らないと思いますが、希望の会社に就職できたのであれば、そうそう簡単に辞めようとは思わないでしょう。
 
 

4.アラフォー・クライシスを横目に僕は幸運を引き寄せ続けた

では、僕は一体どんな就職をしてきたか?

僕は公務員希望だったので、いわゆる就職活動はしていません。

公務員試験は1次試験は通過しましたが、2次面接で不合格となり、行き場を失いました。

コネがないという極めて不利な戦いに無謀なまでに挑んだ末路でした。

さて困ったということで、初めて就職に向けて動いたのですが、採用活動はとっくにピークを過ぎています。

当時でいうハローワーク的なところへ行ってみて、新卒の募集の情報を集めてみたところ、僕の地元ではそこそこの規模の成長企業がまだ採用をかけていることを知りました。

そこで応募してみたところ、とんとん拍子で採用決定。

多くの人がものすごく苦労したであろう就職活動を全くと言っていいほど経験することなく、あっさり就職することができたのです。

ところが、現実は甘くありませんでした。

仕事を始めてみたところ、採用の面接時とは裏腹に、業務は全然違うものでした。

すぐに嫌になり、4ヶ月であっさり退職。

その後は、実家で引きこもり。

たまに就職先を探す程度だったのですが、半年近くが経ったある日、よさげな求人を見つけることができ、再就職が決定。

現場で6年、管理部で2年勤務したのち退職し、1年間再び浪人。

その後、東京へ進出すべく、気になった会社にいくつか応募したら、あっさり採用決定。

つまり、就職活動としては4社受験して3社合格したという、なかなかの高確率で就職することができました。

さらに現在勤務している会社では部長職を務めています。

40代前半で課長になれた人は21%しかいないのだそうですから、それを上回る実績。

40代前半で課長になった割合

僕は相当運が良いほうの部類のようです。
 
 

5.これからどうなるか、それは誰にも分からない

ただ、それはここまでの話。

本当の勝負はこれからです。

このまま現在の仕事を続けるつもりなのであれば、十分逃げ切りは可能でしょう。

しかし、現在僕の目指しているところはセミリタイアです。

現在勤めている会社は、近々辞めることになりますから、収入が途絶えます。

将来の収入になる年金はあてになりません。

今のところは健康ですが、今後どうなるかも分かりません。

この世を去る時、自分の人生が悔いの残らない幸せなものであると感じられるかはこれからの人生にかかっているといってよいでしょう。

これまで運よく乗り切れてきましたから、人生の帳尻を合わせるならば、これから僕に不幸が襲う可能性だって否定できません。
 
 

6.アラフォー・クライシス~7040問題~

「7040問題」とは、70代の親と40代の子どもが同居生活を送ることを指します。

40代の子どもに収入がなく、70代の親の年金が生活の支え。

親が元気なうちはよいですが、親が倒れれば、子どもが親の面倒を見なければならなくなります。

子どもに収入がなければ、医療費をどうやって用意するのでしょうか?

しかも、親が亡くなれば、収入が途絶えます。

生活保護を受けなければならないのは時間の問題と言えそうです。

また、引きこもりというと男性のイメージだったのですが、実は女性にも増えている模様。

こうなると、当然結婚しない人も増えていくことになります。

ひそかにセミリタイアの構想として、実家に帰ることもプランの1つに含まれていたのですが、この記事を見てしまうとどうも気が引けます。
 
 

7.アラフォー・クライシスに対する感想

以上、「アラフォー・クライシスとは?同じ40代としての個人的な感想」はいかがでしたでしょうか?

ちょっと考えさせられることの多い内容でした。

まさか自分に近い世代がこのようなことに陥っているとは思いもしませんでしたので、驚きが大きかったです。

ただ一方では、環境のせいにするのには抵抗もあります。

僕はアラフォー・クライシスとは無縁の生活ができています。

自身の努力によって、人とは明らかに違う結果を出してきました。

だからこそ収入も増え続けてきたわけです。

がんばっているけど収入が増えないのだとしたら、がんばり方を間違えている可能性が高いのではないでしょうか。

また、収入が少ないのであれば、支出を抑える努力も必要でしょう。

僕はまさにこのパターン。

今では1ヶ月家賃を入れても15万円で生活できるところまで支出を抑えています。

社会的な問題が半分、個人の努力の問題が半分だと感じました。

問題を解決するためのアプローチは、インサイド・アウト。

つまり、自分から変わっていかなければいけないのです。

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