「誰でも貯まる!1000万円の貯め方」は嘘である3つの理由
今日はネットで見かけたこちらの記事から。
老後資金2000万円不足問題が生じて以来、老後のことを考え、貯金を始めた人も多いかもしれません。
しかし、2000万円を貯めようとしても、地道な貯金の積み重ね。
すぐに貯まるものではありません。
2000万円の前に1000万円という通過点があり、1000万円貯められなければ2000万円にはたどり着きません。
となれば1000万円の貯め方に注目が集まるのは自然な流れです。
しかし、1000万円という金額は誰しも簡単に貯められる金額ではありません。
そんな中、今回ご紹介したタイトルの記事が登場したため、ちょっと気になったというのが経緯です。
誰でも貯まる!1000万円の貯め方とは?
そもそも、「誰でも貯まる!1000万円の貯め方」とは一体どのようなものなのでしょうか?
「4つのステップで貯蓄グセをつける」という内容で、以下のように書かれています。
- ステップ1:毎月1万円からでも早くスタートする
- ステップ2:家計の洗い出しと見直し
- ステップ3:ボーナスがあれば不足分を貯蓄
- ステップ4:調子をつかんだら、少しパワーUP
そして、貯蓄グセをつけたら、今度は投資にチャレンジして、さらに貯蓄のペースを上げていくというものです。
書いてある内容は、すこぶるシンプルでオーソドックス。
ですので、この方法で地道に時間をかければ、確かに誰でも1000万円貯められそうです。
しかし、残念ながら誰でも1000万円を貯められるわけではないのです。
誰でも1000万円貯められるなら、家計に関する調査で貯金額が1000万円を下回る人はいないはず。
なぜ1000万円貯められない人がいるのでしょうか?
1.収入がなければ1000万円貯められない
理由の1つめは、収入がなければ1000万円貯められないからです。
やはり収入なしに貯金はあり得ません。
収入あってこその話です。
仮に収入があっても、収入が少なすぎれば、当然貯金できません。
仮に働き始めてから40年で1000万円貯めるとしても、1年で25万円貯めなければいけません。
1ヶ月につき2万円ちょっとということになります。
1ヶ月に2万円の貯金すらできない人だって世の中にはいるわけでして、誰しもというわけにはいかないのです。
2.年齢の高い人は時間がない
理由の2つめは、年齢の高い人は時間がないからです。
40年で1000万円貯めるには、1年で25万円で済むわけですが、多くの人に40年もの時間が残されているわけではありません。
すでに50歳にもなれば、正社員としてまともに働くのはあと10年という可能性があります。
10年で1000万円であれば、1年で100万円貯めなければいけません。
1年で100万円ということは、1ヶ月に8万3千円です。
55歳であと5年となれば、1年で200万円貯めなければいけません。
ということは、1ヶ月に16万6千円必要になります。
要するに、残された時間が短くなればなるほど、1ヶ月あたりに貯めなければいけない金額が多くなるわけですから、1000万円貯めるのが困難になっていきます。
もちろん50歳ともなれば、1ヶ月に8万3千円くらい簡単に貯められそうですが、そうもいかない事情があります。
それが理由の3つめです。
3.多くの人は支出を抑えることができない
理由の3つめは、多くの人は支出を抑えることができないからです。
そもそも多くの人がお金を貯めることのできない最大の理由は、支出を抑えることができないことです。
圧倒的に無駄遣いが多いです。
もちろん、お金を使うことが悪いことだとは言いません。
ただ、貯金することを目的とした場合、無駄な支出が多すぎます。
また、40代・50代となってくると、教育費・住宅ローンという2大支出で首が回らず、貯金どころではなくなる人も多いです。
そのため、収入が増えたとしても、支出も多くなり、貯金できないというパターンに陥ります。
よって、1000万円を貯めることもできない人が多いのです。
1000万円貯めるための2つの裏技
ただ、ここまではあくまで毎月の収入をベースにして考えた場合。
実は、1000万円を貯めようと思えば、まだまだ別ルートが存在しています。
今回は2つをご紹介します。
1.退職金
まず1つめは、退職金です。
勤務している会社によっては、退職金が用意されているはず。
退職金で一気に1000万円を受け取れば、一撃で1000万円突破です。
最近は退職金の金額が減ってきているとの情報もありますが、ないよりあったほうがよいのは間違いありません。
2.投資
もう1つが、投資です。
単純に貯金するより、投資のほうが早く資産を増やしてくれる可能性を持っています。
もちろん、減る可能性もあります。
投資する対象にもよりますので、一概には言えませんが、銀行に預けておくよりはマシと考えることはできます。
短期的に見るのではなく、中長期で見て、多少基準価格が低下しても、我慢して所有し続けることで、最終的に銀行の利息よりは大きなプラスを手にする可能性があります。
まとめ
以上『「誰でも貯まる!1000万円の貯め方」は嘘である3つの理由』でした。
いかがでしたか?
1000万円を貯める方法論としては、正攻法の話をしていますが、誰しもとは言い難いことがお分かりいただけましたでしょうか?
ただ、地道に貯金を積み重ねれば、1000万円なら達成不可能な金額ではありません。
少しでも多くの金額を貯められるようコツコツと積み重ねていきましょう。