1億円じゃ無理!「日本版FIRE」に最適解はあるのか?

どうも。『毎日が祝日。』いわいです。

すっかり言葉が定着してきたFIRE(Financial Independence, Retire Early)。

今回は雑誌『日経トレンディ』のFIRE特集をご紹介します。

日本版FIREの最適解「ほったらかし株&投信」

2022年2月号のP24ページからFIRE特集が始まります。

そのタイトルは『日本版FIREの最適解「ほったらかし株&投信」』だそうです。

ページの右上には「最速で月10万円稼ぐ!」と書いてあります。

株で月10万円稼ぐということは、それなりの種銭があっての話だと思うのですが。

そしてページ右下には「プロが認める高配当株&成長株を厳選!」ということでプロの方々9名が紹介されています。

だったらこの自称プロの人たちがすでにFIREできていていいはずじゃない!と性格の悪い私は思うわけです。

各コンテンツは以下のとおりです。

特別インタビュー 2022年徹底予測
・マネックス証券 広木隆
・レオス・キャピタルワークス 三宅一弘
・智剣・Oskarグループ 大川智宏

・FIREの落とし穴と日本版FIREの最適解
・FIRE実践者が語る達人ワザ4選

PART1
・資産を一気に増やす成長株の新常識
・テンバガー候補を発掘 中小型成長株16
・国策が追い風の手堅さ重視 テーマ株22
・成長市場に乗り遅れるな!今から始める米国株入門

PART2
・ラクに年利4%を稼ぎ出す ほったらかし投資新戦略
・減配リスクが低い実力派を発掘 高配当株
・投信大賞2022
・海外ETF最強の組み合わせ
・生活コストを下げる!桐谷さんが選ぶ 株主優待40
・配当生活 達人ワザ4選

PART3
・手数料ゼロの証券会社からロボアドまで 最新投資ツール総まくり

緊急特集
・法改正で激変 年金を最大化する方法

なかなか楽しそうな記事が並んでおります。

気になるところを実際に雑誌で読んでみるとよいかと思います。

日本版FIREの落とし穴とは?

まず日本版FIREにおける「落とし穴」として2つ紹介しています。

1つめは「1億円では全く資金が足りない」ことです。

40歳でFIREしようと思ったら1億2600万円が必要との試算です。

これは1年間の生活費を310万円、90歳まで生きる仮定だそうです。

独身でローコスト生活を徹底する私からすると年間310万円の支出という想定がやたら高いと感じますが、そこはスルーします。

もう1つは「早期のリタイアでもらえる年金が減ること」です。

これは私も以前指摘したことがありますが、早く会社を辞めることは将来受け取れる年金という大きな収入源を削ります。

よって早く退職すればするほど将来は不利になります。

日本でのFIREは長い老後まで含めていかに乗り切るかを考えなければいけません。

ライトFIRE・プチFIRE・フルFIRE

世の中一般的にFIREと呼ばれるのは「フルFIRE」です。

40代までに会社を辞めて、あとは投資の運用益で暮らしていく。

しかしフルFIREのハードルは高いです。

そこでフルFIREには至らずともFIREに近い形態としていくつかのFIREが存在しており、今回の特集では2つのFIREが紹介されています。

1つは「プチFIRE」です。

「プチFIRE」とは5年分の生活費を蓄えて60歳で会社を辞める方法です。

しかし60歳で会社を辞めるというのは実質定年退職と同じです。

FIRE(早期リタイア)と言えるかと言われれば、私個人としては同意しません。

もう1つは「ライトFIRE」です。

「ライトFIRE」とは早期退職による年金減少を防ぐため、厚生年金に加入できるバイトやパートとして働きつつ、多少の自由を確保するFIREです。

これもFIREと言えるかと言われればFIREとは言い切れないような気もします。

しかし狙いとして悪くありません。

「ライトFIRE」は65歳から得られる年金の減額を抑える狙いです。

将来的にはただでさえ年金が減りそうな雰囲気がありますから、悪い方法ではないでしょう。

ただし労働に対する抵抗感がなければの話ですが。

ほったらかしでもうまくいく投資の三段ロケット

FIREのためには資金を貯め、資産運用し、収入を得ていきますが、そのための手法も簡単に紹介されていました。

投資の三段ロケット

1.家計をスリム化

2.資産を短期に増やす

3.ほったらかし運用

まず目指すべきところとして「なるべく早く自己資金3000万円を準備」とありました。

私で3000万円貯まったのが41歳です。

多くの人にとって3000万円貯めるまでが大変です。

そこで記事では「節約」と「資産管理」で家計の無駄を排除すること、そして「株主優待」で生活必需品をゲットし生活コストを下げる提案をしています。

そして「成長株」で資産をブーストし、「投資信託&高配当株」で長期の資産形成を行っていくべきとしています。

普通のことしか書いてないように思いますが、誰にでもできる再現性のある方法となると選択肢は限られるでしょう。

独身なら転職したり出世したり副業したりして、とにかく収入を増やし、入金力を上げていく。

結婚しているなら共働きでダブルインカムのメリットを最大限に活かすことになるでしょう。

記事では具体的な銘柄なども取り上げ、いかに資産を増やしていくかが紹介されています。

ここまでがパート1になります。

年4%を確実に手にする「ほったらかし投資」新戦略

ここからパート2となり、安定的なリターンを長期に渡り着実に得ていくための手法を提案していきます。

とは言っても、出てくる内容としては基本的なものとなります。

手間なく、安定的に相応の利回りを得る4つの戦略

1.iDeCoとつみたてNISAは必ずフル活用
 既婚者は夫婦ともに枠上限を使い切る

2.バランス型投信はリバランス機能が便利
 米株連動型の組み入れも積極的に検討

3.高い期待リターンを無理して目指さずに
 節約で毎月の積立金をアップ

4.まだ余裕資金があれば
 長期安定型の高配当株にも挑戦

iDeCoとつみたてNISAは非課税をフル活用。

投信は守り重視なだけにバランス型を推奨しています。

そして高配当株は日本株で具体的な銘柄が紹介されています。

また、おなじみ桐谷さんおすすめの株主優待40銘柄もこちらのパートで紹介されています。

ただ1個だけツッコミたいところがあります。

先ほどは「株主優待で生活必需品を」と言っておきながら、サンリオが紹介されています。

さすがに多くの人はサンリオピューロランドに行かないでしょう(笑)

もう少し紹介する株は精査していただきたかったです。

FIREに関しての特集は残り証券会社の紹介やツールなどと年金に関してのものとなっています。

まとめ

以上『1億円じゃ無理!「日本版FIRE」に最適解はあるのか?』でした。

いかがでしたか?

ここまで読んで、やはりFIRE達成には入金力をどれだけ上げられるか、そして支出を抑えられるかが勝負だろうと思います。

世の中の人が思う「リタイア生活」とは程遠い節約生活になりそうな予感です。

それが楽しい、苦にならない人も多いとは思いますが、憧れない人が多いような気がします。

あとは株や投資信託ではなく不動産投資を選択する人もいるように思います。

手法は人それぞれで、「これが正解」と言えるものも無いでしょう。

とにかくFIREを達成したければ、実行あるのみです。

記事の内容が気になる方はぜひ日経トレンディを購入してみてください。

以下関連記事です。

FIREにはデメリットもたくさんあります。

FIREのための資金づくりにはいろいろな手法があります。

億の資産を持ちながらFIREを選択しない人たちもたくさんいます。