新NISAの1800万円枠を使い切ればFIREできるのか計算してみた

新NISAの1800万円枠を使い切ればFIREできるのか計算してみた

どうも。『毎日が祝日。』いわいです。

今日はネットで見かけたこちらの記事から。

2024年から始まる新NISA制度。

今から気になっている人も多い事でしょう。

そして新NISA制度にFIREを絡める記事が早速出てきました。

「ちょっと面白そう」と記事を読み始めたのですが、冒頭の一節で打ち砕かれました。

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1800万円でFIREできるわけがない

すべてを打ち砕いた冒頭の一節がこちら。

新NISAの生涯非課税限度枠は1800万円。これは、一般人にとって途方もない額だ。
1800万円もの資金があったら、巷で話題のFIREは可能なのか、ふと疑問に思った。
そこで、FIRE達成の条件となる「4%ルール」で計算を行ってみた。

「1800万円もの資金」ではなく「たった1800万円の資金」です。

1800万円でFIRE生活が成立するなら、どれだけ多くFIREすることでしょうか。

まず無理です。

現に記事もその流れになっています。

試算はおなじみ「4%ルール」です。

1.年間支出額の25倍の資産を構築し、すべて投資に回すこと
2.そこから毎年4%ずつ切り崩して、生活費とすること

計算方法は簡単だ。上記した達成条件の1.の逆の計算を行えばいい。そうすれば、1800万円という投資額でFIREを達成できる年間支出額が算出できる。

18,000,000÷25=720,000

1800万円の資産であれば年間72万円で生活すればよいとの計算になります。

年間72万円、月6万円で生活できますか?

FIREは「忘れたほうがいい」らしい(笑)

この試算結果を受け、「FIREの壁は思った以上に高い」と綴られています。

「今頃気づいたんかい!」とツッコんでしまいました。

そして記事の筆者は現実を捉えるべく実際の生活費から必要な金額を試算しています。

参考までに、筆者の家族(夫婦と子ども一人)の生活費は、月間平均33万円程度。そこをベースに、FIREするのに必要な額を算出すると、

(330,000×12)×25=99,000,000

となる。つまり、およそ1億円だ。しかも、新NISAの1800万円という枠を超えた投資額に対する運用益には、20.315%の税率がかかる。なので、単純計算でさらに追加で2000万円は用意しておく必要があるのだ。

単純計算で1億2000万円必要という計算になったようです。

そりゃそうです。

FIREにはそれなりの金額が必要なのです。

ついに筆者は次のような結論に至ったようです。

ここまで来ると、さすがにFIREのことはもう忘れた方がいいだろう。それよりも、「老後2000万円問題」へ地道に取り組む方が、はるかに現実的だ。

「FIREはもう忘れた方がいい」(笑)

FIREに必要な金額の現実を知り、非現実的だと悟ったのかもしれません。

資産形成に努めること自体に損はない

昨年末から「FIRE卒業」という名の"FIRE失敗"が話題になりました。

FIREが現実的に甘くないことが知られてきたと思います。

事実、今回の試算も1800万円でFIREしようとは無謀であると分かる結果でした。

ただし、FIREできないからといって資産形成自体をやめる必要はありません。

そもそも長く生きていく上でお金は絶対に必要です。

そしてお金の多い人ほど数多くの人生の選択肢を持てます。

よって新NISA制度も活用しながら資産形成を続けることは何ら間違っていませんし、むしろやるべきです。

あとは、その人が何をしたいのか次第です。

ややもすると金額自体が目標になりがちですが、本来は何かをしたいから、それに必要な金額を貯めるのが筋でしょう。

だからこそ、死ぬまでに自分が何をやりたいのか、真剣に考えてみるとよいのではないでしょうか。

まとめ

以上『新NISAの1800万円枠を使い切ればFIREできるのか計算してみた』でした。

いかがでしたか?

FIREは現実的には難しいことがよく分かったのではないでしょうか。

FIREは結果的に資産が貯まれば実行する、という程度のスタンスで、まずは目標とする金額を貯めに行くのがよいのではないでしょうか。

あと、残念ながら新NISA制度はあまり関係ありませんでした。

新NISA制度を資産運用でいかに活用するかは今後の課題ということです。

旅行に行く前のように、いろいろと考えるのは楽しいものです。

以下関連記事です。

昨年後半から話題となった「FIRE卒業」の根本原因を探りました。

FIREを実行に移したときの資産額は「そりゃ失敗するわな」と思わざるを得ませんでした。

FIREを成功させるには三菱サラリーマン氏を参考にしてみるとよいかもしれません。

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