「老後は1億円必要になる」専門家が指摘?という記事は本当か?

2024年3月22日

どうも。『毎日が祝日。』いわいです。

今日はネットで見かけたこちらの記事から。

今回は「デイリー新潮」に掲載された老後資金に関する記事です。

「老後2000万円問題」が登場して、もうすぐ5年が経とうとしています。

今では老後資金の目安イコール2000万円という図式がイメージとして定着したかのように思います。

しかし今回の記事では「老後は1億円必要」と主張しています。

かなりの多額になりますが、これは一体どういうことなのでしょうか?

記事の中身を見ていきましょう。

「老後2000万円問題」とは?

「老後は1億円必要」との主張を理解するには、その前に改めて「老後2000万円問題」を理解する必要があります。

発端となったのは2019年6月、政府の金融審議会の市場ワーキング・グループが出した「高齢社会における資産形成・管理」というレポートです。

高齢夫婦無職世帯の収入・支出を平均から算出した結果、月に5.5万円の赤字になるとの報告でした。

当時の図表がこちら。

月で5.5万円の赤字ですから、1年で66万円の赤字。

そして老後が30年続いたとしたら1,980万円、約2000万円の赤字になる。

これが「老後2000万円問題」です。

なぜ老後に1億円が必要になるの?

今回の記事では「老後に1億円が必要」とのことでした。

不足するのは2000万円だったはずなのに随分と金額が大きくなりました。

その理由は一体どこにあるのでしょうか?

これは実は別のレポートから来ております。

老後の夫婦世帯で1ヶ月の支出は約27万円だとすれば、25年間生活するのに約8000万円必要だとされていました。

お気づきでしょうか?

この8000万円という数字は収入と支出を合わせた収支ではありません。

単純に支出のみの話です。

要するに「老後に必要なお金」であって「老後に不足するお金」ではないのです。

そして1億円という金額は、現在のようなペースで物価が上昇し続けた場合、8000万円から1億円に増加するという意味だったのです。

「老後資金として1億円必要」とは言っていません。

仮に1億円の支出だとすれば、年金が変わらなかったと仮定すると、老後資金としては4000万円不足するという話です。

これはミスリードと言っても過言ではありません。

リテラシーの低い人は騙されてしまう可能性もあるでしょう。

正確に読み手に伝わるような書き方をしないといけません。

新潮社の記事は信用できない

そもそも当記事を掲載したのは"あの"新潮社です。

覚えていますか?

サッカー日本代表の伊東純也選手をアジアカップ期間中に代表から離脱させた劣悪な記事を。

私はサッカーが大好きです。

現在の日本代表にとって伊東純也選手は必要不可欠な選手の一人と言っても過言ではありません。

その選手のキャリアを奪うようなことをやった新潮社を私は許せません。

今回の記事もこの程度の中身ですから、新潮社という出版社の程度が知れたと言ってもよいでしょう。

伊東純也選手の件は抗議行動が実際に起こったようですから、それだけ反発も多かったということです。

実害を加えるのはいかがなものかと思いますが、気持ちは理解できます。

この一件は風化させないよう、今後も何らかの抗議行動は続け、新潮社にプレッシャーを与えていくべきでしょう。

まとめ

以上『「老後は1億円必要になる」専門家が指摘?という記事は本当か?』でした。

いかがでしたか?

老後資金が1億円必要という話ではないことがお分かりいただけましたでしょうか。

誤解を招きかねない記事は本当に御免です。

こんな記事を平気で掲載する新潮社という会社は信用できません。

もちろん伊東純也選手の件もあり、絶対に許すわけにはいきません。

よって「新潮社の出版物は購入しない」という断固たる行動を取ることとしました。

以下関連記事です。

老後を迎えるにあたり、お金は困らない程度に持っておけば十分との考えに辿り着けるとよいでしょう。

いくらゆとりある老後にしたいからと言っても、年金を30万円ももらえる人はそういません。

「ずっと投資を避けている人」は老後になって「投資しておけばよかった」と後悔することになるかもしれません。