資産1億円超でも不安は消えない? FIRE達成者が悩む老後の現実3選

どうも。『毎日が祝日。』いわいです。
今日はネットで見かけたこちらの記事から。
金融資産1億円は老後資金として十分すぎるように思える金額であり、FIREしても何ら問題なさそうに思えます。
ところが、あるファイナンシャルプランナーのもとには、まさにその金額を達成したFIRE経験者から、老後の不安についての相談が寄せられることがあるといいます。
彼らはいったいどのような問題を抱えているのでしょうか。
今回は、FIRE達成者が実際に直面している老後の現実を3つ取り上げて、いかに長い老後を乗り切るかを考えていきます。
将来FIREを目指している人や、すでに達成して漠然とした不安を抱えている人は最後までお付き合いください。
1.生涯年金受給額が減る
会社員として厚生年金に加入し続けていれば、老後の年金額はある程度安定します。
ところがFIREによって早期に会社を辞めると、厚生年金から国民年金へと切り替わってしまい、加入期間が短くなった分だけ、将来受け取れる年金額は大きく減ってしまいます。
例えば、50歳でリタイアした場合、70歳まで働き続けた人と比べると、厚生年金に加入していた期間に20年もの差が生まれます。
23歳から50歳まで厚生年金に加入していたケースで計算すると、年金額は月15万円前後、年間では180万円程度にとどまることもあります。
しかも、この金額は額面ですから、手取りは1割超減ることになると推測されます。
この不足分は、すべて自分の資産を取り崩しながら補っていかなければなりません。
2.安定資産への移行
資産を増やしている時期は、米国株などのリスク資産に積極的に投資して、高いリターンを狙う人が多いはずです。
ただ、その運用スタイルを高齢になっても続けられるかというと、それは別の話になってきます。
なぜなら、相場の変動に対応し続けることは、年齢を重ねるほど心の負担が大きくなっていくからです。
だからこそ多くのFIRE達成者は、いずれ値動きの穏やかな資産へと移していき、年3%程度の利回りを見込んだ、守りを意識した運用へと切り替えていく必要が出てきます。
3.認知症になったときのリスク回避
もっとも見落とされやすいのが、認知症への備えです。
認知症と診断されると金融資産が凍結されてしまい、たとえ多くの資産を持っていても自由に引き出せなくなる可能性があります。
これを防ぐには、本人と家族があらかじめ代理契約を結んでおく仕組みを使ったり、任意後見制度を検討したり、遺言書を作成したりと、判断能力があるうちに準備を済ませておくことが欠かせません。
資産を維持するための年間支出はいくら?
「人生の最期まで資産を維持したい」という人が気になるのは、年間どのくらいの金額まで支出を抑えればよいかという点だと思います。
そこで、金融資産1億円、50歳でリタイア、65歳から公的年金150万円を受け取るという条件で、まずは全額を年3%で運用し続けた場合をシミュレーションしてみました。
| 年間支出額 | 資産が尽きる年齢の目安 |
| 400万円 | 110歳を超えても資産が残る |
| 450万円 | 109歳前後 |
| 500万円 | 92歳前後 |
| 550万円 | 83歳前後 |
| 600万円 | 77歳前後 |
こうして数字にしてみると、年間支出をわずか50万円増やすだけで、資産が尽きる年齢は10歳前後も早まってしまうことがわかります。
この差は見逃せません。人生100年時代を前提に考えるなら、年間450万円程度までに抑えられれば、100歳を超えても資産を保てる計算になります。
ただ、年3%の運用益をこの先何十年も維持し続けられるとは限りません。
相場が振るわない年もあるでしょうし、心の負担を減らすために資産の一部を現金として持っておきたいと考える人も多いはずです。
そこで次に、半分の5000万円は引き続き年3%で運用し、残りの5000万円は現預金として持っておいた場合を、同じ支出額で計算し直してみました。
資産全体でならすと、実質的な利回りは年1.5%程度まで下がる計算になります。
| 年間支出額 | 資産が尽きる年齢の目安 |
| 400万円 | 94歳前後 |
| 450万円 | 85歳前後 |
| 500万円 | 79歳前後 |
| 550万円 | 74歳前後 |
| 600万円 | 71歳前後 |
同じ400万円という支出額で比べても、資産が尽きる年齢は100歳超えから94歳前後まで一気に縮んでしまいました。
安定資産へ移行して安心を得る代わりに、使える金額そのものは小さくなってしまう現実は、老後の支出計画を考えるうえで無視できないポイントです。
ただ、これはあくまで運用利回りが一定だと仮定した試算なので、実際には相場の変動や医療費、介護費の増加によって数字は大きく変わってくる可能性がある点には注意しておきたいところです。
そもそも、年間で400万円使っても90歳以上まで資産を維持できることは、むしろ安心材料なのかもしれません。
年金をもらい始めたタイミングから支出の減少ペースが抑制されますので、年金のありがたみもよく分かります。
この記事から得られる学びとは?
FIREを目指す上で、長い老後まで見据えたシミュレーションは綿密に立てておく必要があります。
単純な資産の取り崩しはもちろん、認知症も含めたあらゆるアクシデントは想定しておいたほうがよいでしょう。
住居の劣化や家電の故障、認知症以外の病気も十分に考えられます。
その他にも考え得ることをシミュレーションしておけば、慌てることなく計画的に進めていくことができます。
そしてリタイアしたあとは、シミュレーションで見えてきたとおり、支出額をどこまで抑えられるかが資産の寿命を左右します。
こちらとしては抑制したくても、物価は上昇し続けるという嫌な時代に入りました。
老後の安心は資産の大きさそのものではなく、事前の準備と事後の支出管理という2つの行動から生まれると言えそうです。
まとめ
以上『資産1億円超でも不安は消えない? FIRE達成者が悩む老後の現実3選』でした。
いかがでしたか?
金融資産がどれほど大きくても、何の準備もないままリタイアを迎えれば、老後の不安は消えずに残ります。
大切なのは、資産の額そのものより、退職する前にどれだけ先を見通した計画を立てていたか、そしてリタイアした後にどれだけ支出を一定の範囲に収め続けられるかです。
まずは自分が将来受け取れる年金の見込み額を確認し、月々の支出計画を紙の上で組み立ててみると、老後の輪郭が少しずつはっきりしてきます。
準備を始めるタイミングによって、10年後、20年後の安心の大きさは変わってくるはずです。
そして、平均をベースに計算するのではなく、自分の数字で計算する習慣を身につけておきましょう。
最終的には家計の管理能力という極めて基本的なことを問われるのがFIRE人生となるのです。
以下関連記事です。
金融資産1億円を達成した人たちの率直でリアルな感想をまとめました。
55歳貯金2000万でFIREしたのに、わずか1ヶ月で絶望した男性の末路をご紹介しています。
資産が4億円もありながらサラリーマンを続ける副業投資家が「あえてFIREしない理由」を語ってくれました。











