30代でFIRE達成した日本人が明かす「幸福なFIRE」と「不幸なFIRE」の分かれ道
どうも。『毎日が祝日。』いわいです。
今日はネットで見かけたこちらの記事から。
今回は「ビジネス・インサイダー」の記事です。
「ビジネス・インサイダー」にしては珍しく日本人のFIREの記事です。
YOSUKE氏という方を始めて知りました。
noteのプロフィールを見たところ「極貧会社員→役員→東証一部上場→FIRE→世界一周を30代で経験」と書いてありました。
FIREを達成した手法は「不動産×株式投資で資産を構築しFIRE」と書かれていました。
YOSUKE氏は「FIREには「幸福なFIRE」と「不幸なFIRE」がある」と語っています。
一体どういうことなのか見ていきましょう。
「思ってたとの違う」FIREの実態
YOSUKE氏は最近のFIRE論に違和感を感じている、とのことです。
一体なぜでしょうか?
その理由がこちら。
最近のFIREブームは、いかに早く会社を辞めるかということと、どうやって資産を増やすかということだけに終始していて、本質を見失っている気がします。お金に縛られすぎているんですね。FIREできるかどうかと、幸せかどうかは別物なんじゃないかと私は思うんです。
まさに、これ。
FIREは自分らしく生きるための手段です。
それが気づけば単なる資産増加ゲームになっていないでしょうか?
だからFIREしても「つまらない」となってしまうのです。
YOSUKE氏は続けて次のように語っています。
FIREできたけど「思ってたのと違う」という人は多いと思います。ビジョンというか、「どうなりたいのか」「どこを目指すのか」「何がしたいのか」がない人ですね。FIREの方法論より、そっちの方が大事だと私は思ってます。
結局、人生って時間ですから。FIREしたら膨大な時間ができますけど、その時間の使い方が大事なんです。いい時間の使い方をしている人もいれば、その逆もいます。
このあたりを見ると「ビジョン」の重要性を感じます。
「FIRE後に何をしたいのか?」を持たずに、ただただお金を貯めて会社を辞めることを目指しているだけの人は、FIRE後すぐに幸せを感じられない状態に陥るでしょう。
バッドサイクルとグッドサイクル
YOSUKE氏は下の図を用いて「バッドサイクルに陥っている人が多い」と指摘しています。
ビジョンなしにお金への執着からスタートすると、いつまでもお金から自由になれないんです。そのうちに「何のためにやっているんだろう」という無力感と退屈さが勝ってきます。なかには鬱になる人もいます。お金を多く持つと、今度はそれを失う恐怖とも戦わないといけないので、意外とメンタルの管理は重要なんです。
ビジョンのないFIREは結局のところお金を貯めるだけの話でしかありません。
そのため会社を辞めてしばらく経つとやることがなくなり「FIRE卒業」という名の失敗を犯すのです。
FIREで成功し幸せを感じられる人生を送りたいのであれば「まずはビジョン」が重要なのだと語っています。
どんな人生にしたいのか、何がしたいのか。もっと大きな視点で言うと、何のために生まれてきたのかみたいなところから始める。次に全ての土台である心と体の健康を作り上げて、いろんな方と良好な人間関係を作って、その上に資産構築がある。
「どんな人生にしたいのか?」から始まるのが真のFIREのはずです。
はたしてあなたのFIREはグッドサイクルに入っているのか、よく考えてみるとよいでしょう。
ちなみに資産形成については以下のように語っています。
資産構築の方法はあくまで人によって違うので、あまり人の言うことを鵜呑みにしないほうがいいと思います。保有資産、仕事、年収、家族の状況などに応じて、全員違って然るべきです。
世の中のFIRE論は資産形成の方法に向かい過ぎている気がします。
資産形成の方法は人それぞれ。
向き不向きもあります。
その点でも「あまり人の言うことを鵜呑みにしないほうがいい」というアドバイスは的確だと思います。
「お金はあるけど、つまらない」が一生続くリスク
YOSUKE氏は他にもFIREとお金について次のように語っています。
そもそもお金って使うためにあるじゃないですか。貯めること自体が目的化するのは違いますよね。「それを使って何をしたいのか」がないと、虚しいFIREになると思います。
「そもそもお金が使うためにあるもの」という認識は大事です。
私も今は貯める一方ですが最終的には「ゼロで死ぬ」ことを目指しています。
私は貧乏FIREには否定的なのですが、その理由はFIRE後の支出増加に対応できなくなると思っているからです。
FIRE後はやりたいことをやろうと思うと結果的に支出が増加すると思っています。
貧乏FIREでは支出を増加させられず、ただ会社から逃れ、生きるのみの生活になってしまうのではないかと危惧しています。
YOSUKE氏は会社に対する向き合い方についても次のように語っています。
また、私は会社員=悪というふうに考えすぎないほうがいいとも思うんです。それで得るものとか、成長する部分はあるし、いろんな人と関わることができる。そういう良さがごそっとなくなっていいのかということはよく考えたほうがいいです。
おそらくですが、会社が嫌いな人は良い仕事や環境を見つけられていないだけではないかとも考えています。
また、問題が起きたとき他社のせいにしてはいないか?と問いたいです。
自分を変えることを考えないと環境に適応していくのは難しいでしょう。
「Retire Early」してはいけない
そして、YOSUKE氏は最後に大事なことを語っています。
日本の会社員で「仕事にやりがいを感じる人」は5%で145カ国中最下位だという米ギャラップ (Gallup) の調査を見たことがあります。みんなイヤイヤ仕事してるってことですよね。「仕事=苦痛」という傾向は日本人に顕著なのかもしれない。だから、ここから抜け出したいという逃避のFIREが流行っているのかもしれません。でも、その先には多分幸せはないような気がします。動機が「あの上司が嫌だ」「会社が嫌だ」「仕事が嫌だ」だと、ちょっと辛いですよね。日々の仕事を楽しむことも非常に大事なことだと思います。
まさにここに書いてあるとおりで、会社を辞めたがっている人が多すぎるように思います。
「逃避のFIRE」は良い表現です。
果たして逃げることが本当に良い事なのかどうかはよく考えてみるとよいでしょう。
早期リタイアすることが目的になってはいけません。
また、早期リタイアは失うものも多いです。
会社を辞めることが先に立つのではなく、「人生で何をしたいのか?」を真剣に考えてみるのがよいのではないでしょうか。
最後はFIREを目指す人たちへのYOSUKE氏からのメッセージで締めくくります。
まずは「自分や家族の人生をどうしたいのか」をよく考えることだと思います。間違っても貯める方法から勉強してはいけません。FIRE自体を人生の目標にしないことです。それは目標ではありません。ビジョンを明確にした上で目指すFIREは、その道中も楽しみながら進めると思います。
まとめ
以上『30代でFIRE達成した日本人が明かす「幸福なFIRE」と「不幸なFIRE」の分かれ道』でした。
いかがでしたか?
あなたは何のためのFIREを目指しているのでしょうか?
会社から逃れるためにお金を貯めることがFIREになっていませんか?
FIREは自分のやりたいことを実現するためのライフスタイルことのはずです。
今一度「なぜFIREしたいのか?」よく考えてみるとよいのではないでしょうか。
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