団塊ジュニア世代を取り巻く悲しき過去と現在と過酷な未来

団塊ジュニア世代を取り巻く悲しき過去と現在と過酷な未来

40代の半ばにも差し掛かると、いよいよ人生の後半に入ってきたかと感じることが増えてきました。

残りの人生を考える前に、改めて我々”団塊ジュニア世代”がどのような時代を生き抜いてきたのか。

そして、これから待ち受けている未来はどのようなものなのか。

今回は老後について考える上で、忘れてはならない取り巻く環境について考えていきます。

1.大学受験戦争

団塊ジュニア世代に最初に訪れた試練は、大学受験でした。

最も人口の多い世代だった”団塊の世代”の子どもたちが”団塊ジュニア”です。

必然的に人口の多い世代でした。

そのため、大学受験は熾烈を極めました。

下のグラフは、過去50年の大学受験の合格者と不合格者、不合格率を表したグラフです。

これを見ると、不合格率が最も高いのが”団塊の世代”の1967年と”団塊ジュニア世代”の1990年であることが分かります。

大学受験倍率推移
(引用元:http://tmaita77.blogspot.com/2016/01/50.html)

最大のピークとなった1990年の不合格率は、実に44.5%。

半数近くの受験生は不合格になる時代でした。

ちなみに、今回の資料で最新にあたる2015年の不合格率は、わずか4.4%。

現代の大学受験は、「全入時代」とも言われるほどハードルが低いものとなってしまいました。

団塊ジュニア世代で大学に入れた人は、ある意味”選ばれた人”であり、特にレベルの高い大学を卒業できれば明るい未来が待っていたはずでした。

しかし、待っていたのは暗黒の未来だったのです。

2.バブル崩壊→就職氷河期

団塊ジュニア世代が大学受験を迎えた頃、日本は空前のバブル景気に沸いていました。

しかし、1991年にバブル崩壊。

一気に景気は低迷し、企業は採用を抑制し始めたのです。

その結果、大卒の求人倍率は一気に低下。

1992年には1.08倍という当時最低の求人倍率を記録しました。

下のグラフは、大卒求人倍率の推移を表したグラフです。

団塊ジュニア世代で、大きな谷が2つできていることが分かります。

これが「就職氷河期」と呼ばれる時期にあたります。

(引用元:https://www.recruit.co.jp/newsroom/2018/0426_18161.html)

団塊ジュニア世代は、歴史的に最も高い倍率の受験戦争を戦ったにもかかわらず、就職先がないという事態に陥りました。

働かなければ生活していくことはできません。

よって、就職できなかった人は、契約社員や派遣社員、アルバイトなどの非正規雇用にならざるを得ませんでした。

この大学卒業時に選んだ道が、そのまま格差への道を歩むことになるとは誰も想像できなかったでしょう。

3.リーマンショック→派遣切り

団塊ジュニア世代が30歳半ばに差し掛かり始めた2008年、世界経済を揺るがす大きな事件がありました。

9月15日にアメリカの投資銀行リーマン・ブラザーズ・ホールディングスの経営破綻に端を発した世界規模の金融危機です。

「リーマンショック」と呼ばれる金融危機により、日本経済にも影響が及びました。

その結果、日本では製造業を中心に派遣社員の解雇が大量に発生。

これが「派遣切り」と呼ばれました。

その中には、正社員になることができなかった団塊ジュニア世代も当然含まれていました。

30代の働き盛りのときに、職を失う人が続出することとなったのです。

4.7040問題/8050問題

団塊ジュニア世代が40代半ばに差し掛かろうとしていた頃から叫ばれ始めたのが「7040問題」です。

「7040問題」とは、70代の無職の親と40代の無職で独身の子どもが同居し、生活困窮で共倒れ寸前にある状況のことです。

生活を支えているのは、親の年金のみ。

いつ破綻してもおかしくありません。

背景には、新卒時に就職できなかったことから始まる一貫した就職難と低収入があります。

40代のひきこもり問題が表面化してきたのは、最近になってからのことです。

「8050問題」は同様の問題です。

7040問題より自体が深刻なのは、親世代が80歳を過ぎると、死亡リスクが高くなります。

親世代が死亡し、残された団塊ジュニア世代は、親の年金という唯一の収入源が絶たれます。

生活の困窮を超えて、完全に破綻することとなります。

実際に親子で遺体となって発見された事件も発生しています。

5.2042年問題

あと20年も経つと、団塊ジュニアが年金受給年齢である65歳に到達します。

「2042年問題」とは、団塊ジュニア世代が高齢者となり、高齢者人口がピークとなることで予見しうる問題群のことです。

ただでさえ、他の世代に比べて貧しい人の割合が高い団塊ジュニア世代。

当然老後を迎えるにあたって十分な老後資金を貯めることができる人は少数であるはずで、貧しい高齢者が増加することが予想されます。

そして、高齢者が増加するとなれば、高齢者向けのサービスも充実させなければならず、社会的な負担は大きくなります。

しかし、高齢者を支えるはずの現役世代は減少の一途を辿っており、はたしてどこまで高齢者向けサービスを準備できるのか疑問です。

高齢者向けサービスも無料というわけにはいかないでしょう。

となれば、貯えのない高齢者は、サービスを受けることもできず、ただただ死を待つことになるのでしょうか。

団塊ジュニア世代を待ち受ける過酷な未来

ここまでは団塊ジュニア世代が経験してきた問題と予見されている未来について述べてきました。

ただ、未来については、まだまだ過酷な出来事があるのではないかと予想しています。

ここでは個人的な予想をいくつかご紹介します。

1.リストラ

45歳を過ぎれば、企業からするといよいよリストラの対象と見てくるでしょう。

より安くて体力のある若手に道を空ける動きを取ることは容易に予想できます。

2.外国人労働者の雇い入れ

また、若手だけでなく、外国人労働者に取って代わられる可能性もあります。

コストの安さは経営側にとっても魅力でしょう。

3.年金の支給金額の減額

人口の多い団塊ジュニア世代が高齢者となったとき、最大の課題は年金を支給できるかどうか。

年金制度の枠組み自体を維持することを最優先に考えれば、支給金額を減らすことで年金制度は維持されていると政府は主張できます。

4.年金の支給開始年齢の延期

同様の考え方で、年金の支給額を減らすだけでなく、支給開始年齢を現在の65歳からさらに遅らせることで年金制度の延命を図ることができます。

当初は60歳支給開始だったわけですから、その意味ではすでに年金制度は破綻したと言ってよいでしょう。

5.高齢者対策より出産・子育て対策

一番怖いシナリオがこれ。

日本を再興するには、人口を再び増加に転じさせるのが不可欠。

となれば、高齢者対策よりも重要になるのは出産・子育て対策です。

出産・子育て対策を強化するならば、高齢者を切り捨てる決断があっても不思議手はありません。

極論ですが。

まとめ

以上『団塊ジュニア世代を取り巻く悲しき過去と現在と過酷な未来』でした。

先日、政府が就職氷河期世代を「人生再設計第一世代」に名称変更すると発表しました。

そして、具体的な支援策も発表されましたが、その中身は実効性には乏しいと言わざるを得ないものでした。

残念ながら、やはり自分で動かなければ、未来は切り開けないようです。

団塊ジュニア世代は、生まれてから死ぬまで「不遇の世代」から抜け出すことができないまま終わることが予想されます。

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