実は65歳必要貯蓄は3000万円強、9割の人が老後生活資金を賄えない

実は65歳必要貯蓄は3000万円強、9割の人が老後生活資金を賄えない

どうも。『毎日が祝日。』いわいです。

今日はネットで見かけたこちらの記事から。

老後資金について野口悠紀雄氏の記事です。

「9割の人が老後資金を賄えない」というセンセーショナルなタイトルに思わず目が留まりました。

早速中身を見ていきましょう。

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「2000万円貯めれば十分なのか?」

まず最初の一節では、とある疑問を投げかけています。

それは「65歳時点で2000万円貯めれば、それで十分なのか?」ということです。

老後資金問題が人々の関心を大きく集めるきっかけとなったのは2019年6月の金融庁・金融審議会の報告書でした。

すでに今から3年以上経過しています。

平均の値から求めた収入・支出を計算すると、老後を暮らしていくのに約2000万円足りないという内容でした。

多くの人は年金で悠々自適に暮らしていけると思っていたのでしょうか、大きな話題となりました。

そもそも「老後を年金だけで暮らしていける」と考えていたのだとしたら、それは能天気すぎる話です。

では冒頭の質問に戻り、だったら「2000万円貯めれば十分なのか?」の回答です。

野口氏は「難しい」という考えを持っているようです。

年金は70歳支給開始になる可能性がある

野口氏は将来の年金財政の危険性から支給開始年齢が70歳まで遅れさせる可能性を指摘しています。

年金支給開始年齢の変更は当ブログでもたびたび指摘してきました。

念のために言っておくと、今すぐにでも年金が破綻する危険性があるかというとそういうわけではありません。

これも野口氏は以下のように述べています。

(これは単なる仮定であり、2025年から行われる必然性はない。後で述べるように、厚生年金の積立金は2040年頃までは枯渇しないと考えられるので、支給開始年齢引き上げは、もっと後の時点で行われる可能性がある)

今すぐに年金が破綻する可能性は低いのですが、将来的には分からない話です。

2040年頃まで枯渇しないということは、それ以降に65歳を迎える人たち、すなわち今の20代は現実的に70歳支給開始も念頭に入れておいたほうがよいことになります。

70歳支給開始になれば65歳から70歳の5年分の生活費もプラスして貯めなければなりません。

その分を1000万円と考えれば2000万円と合わせ3000万円は自力で用意しておかなければならなくなります。

3000万円貯めるのは至難の業

3000万円貯める必要があるとして、現実的に貯められるか?と問われれば「難しい」と回答する人が多いはずです。

厚生労働省の2019年国民生活基礎調査によれば、貯蓄額が3000万円を超えている世帯は8.9%しかありません。

高齢者に限定しても10.8%です。

ただし注意点は、現在の高齢者は若い頃に「老後資金2000万円問題」などなく、十分な年金をもらえると思って生活してきており、若い頃からの蓄財意識は乏しかったであろうことが予想されます。

また高度経済成長を経てバブル経済を経験しており、頑張れば給料は増え、そして貯めるより使うことのほうが多かった世代とも言えるでしょう。

さらに言えば高齢者世帯の年齢によって、お金を使っていけば減っていくわけで、年金受給開始時には3000万円以上保有していたけれど、現在は保有していないという世帯も一部はいるはずです。

よって10.8%という数字を額面通り受け取るわけにはいかないでしょう。

しかし、これからの時代は手取りが増えづらく、物価が上がっていくわけで、蓄財が簡単ではないことは容易に想像つきます。

記事にあるとおり退職金をあてにできる人もごく一部のエリートのみ。

多くの人は自力での資産形成が求められることになるでしょう。

「老後資金2000万円問題」で忘れられていた支出

記事の後半は2040年代で年金が破綻する可能性、そして支給開始年齢を遅らせれば破綻を逃れられる点について書かれていました。

詳細は記事に任せるとして、もう一つ大事な点があります。

それは「老後資金2000万円問題」の「2000万円」は、あくまで生活費ベースで算出された金額である点です。

老後の支出は他にも発生します。

大きな支出になる可能性があるのは介護費です。

調査結果では一人当たりの介護費は初期費用が平均100万円、そして通算でかかる介護費が500万円、合計で600万円とも言われています。

夫婦二人なら1200万円。

つまり2000万円や3000万円どころか4000万円以上必要になる計算です。

さらに家屋の補修・リフォームやら家電の買い替えやら、アクシデント的に発生する支出もあるでしょう。

人生を終えても葬儀やお墓などの関連費用だって必要です。

死んで残された人たちに葬儀関連の費用を出してもらうのは申し訳ないと思いませんか?

細かい支出を足し上げていけば5000万円も見えてくる勢いです。

若いうちから5000万円貯めるなど、もはや不可能という人も多いのではないでしょうか。

若い人は国外へ脱出することも真剣に検討しなければならない時代がやってきたのかもしれません。

まとめ

以上『実は65歳必要貯蓄は3000万円強、9割の人が老後生活資金を賄えない』でした。

いかがでしたか?

老後資金は若い人ほど多く準備しておかなければならないようです。

「お金を経験のために使え」とも言いづらい悲しい時代が訪れようとしています。

以下関連記事です。

月3万円25年間積立投資しても老後資金2000万円は貯まりません。

老後資金を貯めるのにFXを利用するのは推奨しておりません。

現在の高齢者は資産寿命を楽観していている割合が高いようです。

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