「60歳、貯蓄は150万円でも老後不安なし」を真に受けてはいけない
どうも。『毎日が祝日。』いわいです。
今日はネットで見かけたこちらの記事から。
おなじみ経済コラムニスト・大江英樹氏の記事です。
なかなか払拭できない老後不安に対し、共感できる発言を見つけたので、今回取り上げることにしました。
「老後の不安」はお化け屋敷と同じ
記事を読んでいて「まったくその通り」と思った一節がこちら。
老後不安、特に老後のお金に関する不安の最大の原因は「見えないこと」「わからないこと」にあります。
私の知人に有名なファイナンシャルプランナーの深田晶恵さんがいらっしゃいます。とても優秀な方で、彼女の記事を私はいつも参考にしているのですが、NHKの報道番組「クローズアップ現代」に出られた時に、「老後の不安は遊園地のお化け屋敷みたいなものだ」と言われていたことがとても印象に残っています。
子どもの頃、お化け屋敷に入るととても怖かった、その理由は、暗くて先が見えないからです。薄明かりがついていて、次にどうなるかがわかっていれば、怖くも何ともありません。
老後のお金も同様で、その不安は“わからないから”というところにあります。
本当にその通り。
老後は何が起こるか分かりません。
だから不安なのです。
だとすれば、不安を払拭する方法は一つです。
それは「できるわけ老後を分かるようにする」ことです。
記事内で大江氏は「見える化」と語っています。
老後のお金をいかに「見える化」するか?
では、どのように老後を「見える化」するかですが、簡単に一文で片づけられていました。
私は定年前に老後のお金の「見える化」をしたわけですが、これはそれほど難しくはありません。要は「入」と「出」を把握すればよいのです。
要するに老後の収入と支出を把握しておけということです。
老後の収入と言えば「年金」です。
自分の受け取れる年金額を把握しておけばよいのですが、意外と把握していない人が多いようです。
50歳以上なら「ねんきん定期便」を見れば簡単に分かります。
ただし暫定なので、自分のライフプランをできるだけ正確に反映させた上での年金額を把握したければ「ねんきんネット」で試算すれば分かります。
プラス退職金、私的年金、相続、投資からの収入などなど暫定の金額でもよいので、計算すれば収入は確定します。
同様に支出も簡単に把握できます。
参考になるのは現在の支出です。
単純に考えれば、現在の支出はそのまま将来の支出になるはず。
年金などの老後の収入以内に収まるのであれば、一旦は大丈夫です。
収まらない人は支出の削減に取り組むべきです。
「貯金が150万円しかなくても大丈夫」は真に受けてはいけない
大江氏は「定年時点で貯金が150万円しかなかったが大丈夫」と語っていますが、当てにしないほうがよいと思います。
大江氏は証券会社勤務でそこそこの給与だったでしょうから、一般的な人と比較して受け取る年金額は多いでしょう。
また保険などにも入っているかもしれません。
周辺の情報がほとんど無い中で「150万円でも大丈夫」を真に受けるのはいかがなものかと思います。
あとは老後の支出で忘れてはいけないのがイレギュラーな支出です。
住宅のリフォームや家電の買い替えなどが典型例です。
またお子様のいる方であれば、子どもの結婚・子育て・住宅購入などへの援助は意外に大きな金額になります。
そして老後最大の難題は介護です。
介護ばかりはどうなるかさっぱり読めません。
一人平均500万円から600万円かかると言われていますから、150万円では明らかに不足します。
将来の支出には不確定要素がたくさんあるのです。
さらに収入の柱である年金だって減るかもしれません。
この「分からない」ことの多さが老後の不安を煽るのです。
ただ、この見通しにくい未来に対していくらかかるかを予想して計算するしかないのです。
まとめ
以上『「60歳、貯蓄は150万円でも老後不安なし」を真に受けてはいけない』でした。
いかがでしたか?
老後の不安を過度に抱く必要はありません。
まずは100歳まで生きると仮定して収入と支出で資金が持つかどうかを計算してみましょう。
足りるかどうかが分かれば多少は老後不安を払拭できるのではないでしょうか。
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