資産を3200万円蓄えたが「厚生年金なら老後1000万円で十分」の真相

資産を3200万円蓄えたが「厚生年金なら老後1000万円で十分」の真相

どうも。『毎日が祝日。』いわいです。

今日はネットで見かけたこちらの記事から。

「老後資金は2000万円必要」などと言われることが多いですが、実際に老後を控えた男性の「1000万円」で十分との意見です。

はたして本当に1000万円もあれば十分なのでしょうか?

記事の中身を見ていきましょう。

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今回の動画は『【50歳準富裕層も驚愕】首都圏一人暮らしの若者の貯金事情がヤバすぎた』です。今回はたまたま見かけたネットの記事がきっかけに、首都圏の20代・30代の貯金額を調査してみました。 すると、とんでもない実態が浮かび上がってきましたので、ご紹介していきます。
また、『【本物の準富裕層が語る】「金融資産5000万円は勝ち組」は真っ赤なウソ』も公開していますので、併せてご覧ください。
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回答者のプロフィールと収支

まずは今回の主役の男性のプロフィールです。

回答者本人:64歳男性
同居家族構成:本人のみ
居住地:新潟県
リタイア前の職業:公務員
リタイア前の年収:850万円
現在の金融資産:預貯金200万円、リスク資産3000万円
現役時代に加入していた公的年金の種類と加入年数:共済年金(厚生年金)40年

独身でリタイア前年収が850万円で公務員なのに、金融資産が3200万円しかないの?という点は気になりましたが、スルーします。

そして、年金予定額を含む収支は以下のとおりです。

老齢基礎年金(国民年金):なし(受給年齢を70歳まで繰り下げ予定)
老齢厚生年金(厚生年金):15万円(特別支給の老齢厚生年金)
障害基礎年金や障害厚生年金(障害年金):なし
遺族基礎年金や遺族厚生年金(遺族年金):なし
その他(企業年金や個人年金保険など):個人年金7万円
年金以外の収入:給与240万円(年額)、株配当80万円(年額)
ひと月の支出:約30万円

週4で働いているということで労働収入があります。

また、個人年金や株の配当などの収入もあり、一定の備えはできているようです。

一方で支出が30万円あり、これは資産を使い切ろうという意志が見え隠れしているように思います。

老後資金は1000万円で十分との認識を持っている理由

記事では、ご自身の老後資金について「貯めすぎ」と感じているか、それとも「足りない」と感じているかを聞いています。

回答としては「ちょうどいい」と考えており、理由は以下のように記載されています。

「現在、基礎年金は受給していない。できる限り繰り下げて受給する予定です。数年後、離職することになりますが、年金を含めた総年収が約350万円で、老後資金としては十分と考えています」

やはり働き続ける効果は大きいように思います。

労働については次のように語っています。

「実際には100%年金生活ではありませんが、70歳までは稼働する予定です。その後は、繰り下げした基礎年金、共済年金(厚生年金)と配当金で余裕ある生活ができると思います」

70歳まで働こうという気力があることが少しうらやましくもあり、そこまで長く働きたくないという気持ちもありで微妙です。

ただ、年金の繰り下げ受給を選択することにより、精神的には余裕を持てる可能性は高いです。

支出が月30万円とやや多いのが気になりますが、支出を削れるタイプの人なのであれば、おそらく仕事を辞めてから支出を削れるのでしょう。

結果として、老後資金は1000万円あれば十分と考えていたようです。

公的年金だけでなく個人年金も用意するなど、現役時代から老後へ向けて準備を進めていたことが伺えます。

そして投資も行い、配当を得ることで収入を得ることを想定していたと見られます。

もしかしたら退職金を高配当株投資に当てたのかもしれません。

そして1000万円で十分と考える最大の理由は公的年金の存在のようです。

ポイントは厚生年金です。

国民年金(基礎年金)だけでは難しいと考えているようで、厚生年金であれば1000万円あれば十分との見方をしています。

国民年金のみでは難しいという点は同意です。

月額6万円程度で生活が厳しくなるのは明白です。

やはり厚生年金未加入者は自力での備えは必須であり、老後に向けて必死に取り組む必要があるでしょう。

見落としている老後リスクは無いか?

しかし、老後資金は1000万円で十分という点に完全同意できるかと問われると、そうはいきません。
読者は鵜呑みにしないほうがよいでしょう。

まず、この男性は70歳まで年収240万円で労働する意思があります。

そして、その間に年金を繰り下げ受給を選択しし、70歳から増額された年金を受け取ります。

個人年金も準備に、配当金も得て、備えは十分な人が「1000万円でじゅうぶん」と語っているわけですから、備えがなければどうなるでしょうか。

そして、この男性も見落としているリスクがあります。

それは健康問題です。

男性は70歳まで働くことを前提にプランニングしていますが、70歳まで働ける保証はどこにもありません。

そして、介護が必要になったとき、はたしてどこから資金を捻出するのでしょうか?

介護施設に入居するとなれば、たちまち老後資金がショートする可能性もゼロではありません。

このような様々なシチュエーションを考慮すると、必要な老後資金は「人による」と回答せざるを得ません。

よって、老後資金はネットの情報を鵜呑みにするのではなく、自分の条件で計算しなければいけません。

しかも介護などは不確定要素が強く、シミュレーションを立てるのも非常に難しいです。

実際に老後資金を貯められても、将来何が起こるか分からず、貯めたお金を使いすぎるのは恐怖を覚えます。

そのため、老後資金を余して亡くなる方が多いのでしょう。

ただ、お金が無ければ選択肢を用意できません。

何かが起きたとき、選択肢を持つためには一定以上の老後資金を用意しなければならないのです。

まとめ

以上『資産を3200万円蓄えたが「厚生年金なら老後1000万円で十分」の真相』でした。

いかがでしたか?

厚生年金加入者は国民年金のみの人と比較すると有利な立場にあることはお分かりいただけたのではないでしょうか。

あとは、支出の少なさとどれだけ老後資金を貯めたか、どれだけの年金をもらえるかといった諸条件次第になります。

今後は高齢者の医療費負担の割合も大きくなりそうですから、健康維持も重要な課題となってくることでしょう。

老後に向けてはお金だけでなく総合的な準備が必要と言えます。

以下関連記事です。

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