ミニマリストに学ぶ、お金と持ち物に対する2つの考え方
今日は、ネットで見かけたこちらの記事から。
『断捨離』という言葉は、2009年12月に発売された、やましたひでこさんの本『新・片づけ術「断捨離」』をきっかけに世間に広まっていきました。
ちなみに、『断捨離』という言葉は2010年の流行語大賞にもノミネートされるほどのブームとなりました。
また、ここ最近になって注目を集めている言葉が、『ミニマリスト』。
その極端にモノの少ない部屋が衝撃的であり斬新だったため、テレビを始めとしたメディアでたびたび取り上げられることとなりました。
ともに共通するのは、「不要なものは持たないようにしようという暮らし方」です。
「ん?」
ちょっと待ってください。
「不要なものは持たない」
この考え方って、貯金や節約をする上でものすごく大事な考え方だと思いませんか?
「不要なものは持たない」ではなく「不要なものは買わない」に置き換えたら、なおピンと来るでしょうか?
そこで今回は、ミニマリストを志向する人たちのお金と持ち物に対する考え方を知ることで、節約に活かせる部分がないかを考えていきたいと思います。
特徴その1 ミニマリストは生活に「お金をかけている」という意識が高い
今回の調査では、都内に住む18歳から79歳までの男女3000人を対象に調査しています。
そして、その中から97人がミニマリストと分類されています。
ポイントは、「モノを持たない生活」の意向が強く、節約目的ではない人を「ミニマリスト」と定義しているということです。
97人という数字が多いか少ないかは微妙ですが、この調査結果からミニマリストの2つの得業が浮かび上がってきました。
まず1つめの特徴は、「ミニマリストは一般的な消費者よりも全般的に生活に「お金をかけている」意識が高い」ということです。
調査結果は、次のとおりです。
全調査対象者に「お金をかけるものに関する意識」を聞いたところ、趣味やレジャーなど全ての項目でミニマリストの方が「お金をかけている」とした割合が高く、中でも衣食住については一般的な消費者を10ポイント以上上回る結果となりました。
特徴その2 ミニマリストは気に入った持ち物には出費を惜しまない
2つめの特徴は、ミニマリストはこだわりが強く、気に入ったものには出費を惜しまないということです。
調査結果は、次のとおりです。
「買うものを選ぶときの行動」について聞くと、「デザインや色を最優先するほう」「気に入ったものはその場で買ってしまう」と答えるミニマリストが一般的な消費者を10ポイント以上上回っており、自分の感性に合うもの、気に入ったものを購入する意向がより強いことがうかがえます。
ミニマリストとは、本当に必要なものだけを買う人
以上のアンケート結果から浮かび上がってくるミニマリストの真の姿とは、「決してものを買わない人ではなく、独自の価値観を持ち、価値観に合う本当に必要なものだけを買う人」であるというものです。
間違えないようにしなければいけないことは、ミニマリストは何もモノを買わない人ではないということです。
ただただお金をケチりまくって、殺風景な何もない部屋の中で生活しているわけではありません。
お金がないから、持ち物を減らしまくっているわけではありません。
むしろ、自身ではお金をかけているという意識さえ持っています。
1つめのアンケートの結果が、まさにそれ。
おそらく、回答した人それぞれが、「ここにはお金を出す」という風にこだわりを持っているところが、このアンケート結果に現れたと見ています。
それは、今回のアンケート結果からも分かりますし、僕自身もその傾向があるので理解できます。
では、なぜ部屋にある持ち物を普通の人に比べて極端に減らすのか?
その理由は、単純明快。
ただ単に、持ち物を持つ必要がないというだけの話です。
だから逆に、自分にとって本当に魅力的で、必要だと感じられるものであれば、惜しみなく投資します。
値段が安いものはもちろん、普通の人なら「値段が高い」と感じるようなものであっても、そこに価値を見出せば、購入に至ります。
このように、ミニマリストとは、単なるケチは大きく異なることを理解する必要があります。
ミニマリストにとって本当に必要な持ち物とは?
では、ミニマリストにとって、本当に必要な持ち物とは一体何なのでしょうか?
その答えは、ズバリ「衣・食・住」です。
まずは、最低限度の衣服。
「最低限度」というところがポイントです。
洋服がたくさんありすぎて、収納に困っている人も多いのではありませんか?
たくさん持っているにもかかわらず、さらに服を買って来たら、家に似たような服があった、なんて経験はありませんか?
ミニマリストなら、シンプルなデザインの服を着回し、余計な服は一切買わないようにしています。
次に、食事を用意するために最低限必要な物。
冷蔵庫、食器、調理器具。、
これらも最低限度の物で十分です。
そして、住。
そもそも、生活する上で、まず家が必要。
しかし、これも最低限度の生活ができる程度の家で十分です。
あとは、エアコン。
そして、日用品などの生活必需品。
実は、これだけで十分です。
例えば、テレビは絶対に必要なものではありません。
みんなが当たり前のように持っているスマートフォンだって、別に絶対に必要なものというわけではありません。
さすがにここまで慣れてしまうと、無くなるとものすごく不便ですが、昔は無かったわけです。
インテリアや雑貨なんて、全くもって必要ありません。
あとは、自分の中でこだわりのあるものがあるでしょうから、それについては惜しみなく投資するのがミニマリストの物選びです。
ミニマリストのお金や持ち物に対する思考にたどり着けば節約は不要
このように、自分にとって本当に必要な持ち物を選定していくと、買い物にも変化が起こります。
不要な物に対しては見向きもしなくなりますから、買い物の対象物が減少します。
したがって、ムダ遣いがなくなるのです。
貯金できない人にとって、ムダ遣いは最重要キーワードです。
最初は買うつもりもなかったものを、ついつい買ってしまう。
ところが、買ってはみたものの、ほとんど使わずに、結局は部屋のどこかで眠ってしまう。
そして、気が付けば、部屋の中が持ち物であふれかえっている。
貯金できない人の典型的なパターンです。
「お金持ち」ではなく「物持ち」になってしまうわけです。
そんな状況で「お金を貯めるために節約しなきゃ」と言っても、それは単にお金を使うことを我慢するだけの話です。
絶対にストレスがかかります。
そして、我慢の限界を超え、暴発し、やけ買いしてしまい、それまでの節約が水の泡となります。
これが、ミニマリスト思考であれば、こんなことは起こりません。
よく、節約に成功している人で「特別な我慢はしていない」という趣旨の発言をする人がいますが、これがまさにミニマリスト思考です。
自分に必要ない物と見極めることができていますから、我慢をしているわけではないのです。
まとめ
以上いかがでしたでしょうか?
ミニマリストのことを「変わり者」と思っていた人にしてみれば、その実像はイメージと大きく違っていたのではないでしょうか?
また、貯金できない人にしてみれば、ミニマリストのお金と持ち物に対する考え方は、大変参考になる部分があったのではないでしょうか?
モノを減らせば、買い物の対象物が減りますから、自ずと支出が減っていきます。
我慢をして、ストレスのかかる節約は一切不要です。
もし貯金できる人になりたいと思っているのなら、いろいろな節約法を調べるよりも、シンプルライフを心掛けたほうがいいですよ。
そのための出発点は、断捨離であることに間違いありません。