年収や給料の話ばかりする人が、永遠に幸せになれない理由

年収や給料の話ばかりする人が、永遠に幸せになれない理由

どうも。『毎日が祝日。』いわいです。

今日はネットで見かけたこちらの記事から。

近年のマネー本の傑作『サイコロジー・オブ・マネー』の紹介記事です。

少し前にダイヤモンド・オンラインに掲載されたものを改めて紹介します。

今回は、資産形成において「十分だ」という感覚を持つための注意点を4つご紹介します。


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「足るを知る」を知らなかった男

一定の資産を手にし、必要なものと欲しいものを大半賄えるようになった人も多くいるはずです。

ここでは日常生活に支障をきたさない程度の経済力とでも言っておきましょうか。

または、それよりはるかに大きな資産を築いた人もいるでしょう。

もし今より大きな資産を手に入れようと思うと、実は大きなリスクがあることを知っておく必要があります。

資産をさらに大きくしようとするあまり、今持っている資産を手放してしまう。

そんなバカげたことが実際に起こりうるのです。

『サイコロジー・オブ・マネー』では二人の事例が紹介されています。

ここでは一人を取り上げることにします。

インドのコルカタに生まれた、スラム街育ちの大富豪の話です。

ラジャット・グプタは40代半ばにしてマッキンゼーのCEOに就任。

2007年に退社後もビル・ゲイツと慈善事業に取り組んだり、上場企業の取締役を務めたりしていました。

2008年にはグプタの資産は1億ドルに達したと言われていました。

しかしグプタは満足できず、どうしても資産10億ドル以上の「ビリオネア」になりたかったのです。

当時ゴールドマン・サックス証券の取締役を務めていたグプタに2008年、最高の儲け話が舞い込みました。

ウォーレン・バフェットがゴールドマン・サックスに投資する計画をしているとの情報が入ったのです。

それを知ったグプタはすぐに自身のヘッジファンドのマネージャーに電話をし、ゴールドマン・サックス株を17万5000株購入したのでした。

数時間後、バフェットとゴールドマンとの間の取引が公表された結果、ゴールドマン株は急騰し、グプタは100万ドルを稼いだのでした。

しかし、勘の良い方はお分かりだと思いますが、これはインサイダー取引です。

グプタは逮捕され、取り返しのつかないダメージを負ったのでした。

1億ドルもの資産があれば、もう十分だと思いませんか?

しかし人には欲があり、現状に満足できず、さらに上を目指してしまうことがあります。

そして結局重要なものを失ってしまうというバカげた行動を取ってしまうのです。

実はあなたもこのような行動を取っている可能性があります。

自分の現状を「十分だ」と思えず、さらにリスクを冒して資産を増やそうしているかもしれません。

そんなあなたにはこれから紹介する4つのことを覚えておいてもらいたいです。

1.動き続けるゴールポストを止めよ

努力して結果を手にしても、さらに求める基準を上げ続けるならば、いつまでたってもさらなる結果を求め続けることになります。

「もっと多くのお金が欲しい」

満足感よりも野心のほうが大きくなっていきます。

これはまさにグプタが陥った失敗です。

ゴールへ向けて一歩前進したはずが、ゴールは二歩前進してしまうようなものです。

結局遠くのゴールへ辿り着くために大きなリスクを取らざるを得なくなります。

現代資本主義は「富を生み出すこと」と「羨望を生み出すこと」に長けています。

この二つは努力の燃料となり、プラスに働くことは確かです。

しかし「これで十分だ」という感覚をどこかで持たなければ幸せは遠のきます。

筆者曰く、幸福とは「結果から期待値を差し引いたもの」であることを忘れてはいけません。

2.「富の比較ゲーム」に参加してはいけない

自分の年収や給料、資産について、すごく気にする人がいます。

そして収入が増えてきても、まだまだという感覚を持つ人が圧倒的に多いです。

それはなぜでしょうか?

理由は自分よりも収入が多く、より大きな資産を保有している人を知っているからです。

テレビに出ている有名人は私たちよりはるかに大きな資産を保有している可能性が高いです。

しかし所詮は日本という小さな国の有名人。

例えばアメリカのハリウッドスターと比較したら、その資産はちっぽけなものでしょう。

ハリウッドスターですらアマゾンの創業者ジェフ・ベゾスと比較したらその資産はちっぽけなものになります。

記事には重要な示唆が書かれていますので、その一節を引用します。

要するに、他人と収入を比較してもきりがないということだ。比較をしている限り、誰も頂上には到達できない。これは決して勝つことのできない戦いだ。唯一、勝てる方法は、最初から戦わないことである。たとえ周りの人より収入が少なくても、「自分はこれで十分だ」と満足することが大切なのだ。

これは世の中に多く出版されている節約本でもよく語られている話です。

他人と比較しだすとキリがないのです。

上昇志向は大切ですが、その一方で「自分はこれで十分だ」と満足することも大切なのです。

3.吐くまで食うな

「十分だ」という感覚は保守的と思われるかもしれません。

しかし、「十分」の反対の概念である「貪欲」に突き動かされれば、後悔の念を抱くことになります。

それはグプタの事例でもよく分かるでしょう。

一方で自分にとっての十分をどうやって知るかは難しいです。

食べ物であれば、限界まで食べ、吐くまで食べれば分かります。

ただし吐いてしまえば食事が台無しになってしまうため、そんな無茶をする人はいません。

しかし、これがビジネスや投資の世界になると、話が通じなくなります。

なぜか多くの人は「もっと多く」を求めるのです。

資産形成の世界では、最終的には自分でブレーキを踏まなければ痛い目を見ることを理解しておく必要があります。

4.大きな利益が得られる可能性があっても、危険を冒す価値のないものは多い

前述のグプタは出所後、自身の体験をニューヨーク・タイムス紙に語っています。

自分の評判であれ、業績であれ、何かに執着しすぎるのはよくない。執着しすぎるから失うものが大きくなるのだ。今回の件で、私の評判が地に落ちたのは事実だ。だがそれが問題になるのは、私が自分の評判に執着している場合だけだ。

筆者曰く、グプタは気休めの自己正当化をしているだけだと斬っています。

グプタはこの一件で、評判を失ったとしていますが、他にも失ったものがあったはずです。

自由や自立、家族、友人、そして幸福。

さまざまな「かけがえのないもの」を失った可能性があります。

あなたは大きな利益を得たいがために、どれだけ大きなリスクを取ろうとしているのでしょうか。

あなたが「かけがえのないもの」を守るための最善策は、リスクを取るのをやめるタイミングを見極め、「もう十分だ」と考える大切さを知ることなのです。

まとめ

以上『年収や給料の話ばかりする人が、永遠に幸せになれない理由』でした。

いかがでしたか?

最後にまとめです。

「十分だ」との感覚を抱くための4つの注意点

1.動き続けるゴールポストを止めよ

2.「富の比較ゲーム」に参加してはいけない

3.吐くまで食うな

4.大きな利益が得られる可能性があっても、危険を冒す価値のないものは多い

一定以上の資産を築いたらそこで「十分だ」と思わないと、逆に多くを失いかねません。

上昇志向はもちろん大切ですが、どこかで線引きしなければ破滅へと歩むことを知っておくべきです。


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