競馬芸人じゃいが語る「お金を取り戻す」という思考の危険性

競馬芸人じゃいが語る「お金を取り戻す」という思考の危険性

どうも。『毎日が祝日。』いわいです。

今日はネットで見かけたこちらの記事から。

非常に珍しく「週刊プレイボーイ」の記事です。

お笑いトリオ・インスタントジョンソンのじゃいをご存じでしょうか?

競馬で高配当を連発しているギャンブルの非常に強い芸人さんです。

一部の方には非常に有名だと思います。

じゃいの書いた記事でお金に関して非常に興味深い記事がありましたので、ご紹介します。

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必死に貯めた大金を競馬で失った男

じゃいは週刊プレイボーイで【じゃいの人生は最高のギャンブルだ】という連載を持っています。

この中で読者からの質問に答えているのですが、今回は質問の内容が非常に気になる内容でした。

本来使ってはいけない家族で必死に貯めた大金を競馬で使ってしまい、取り戻さないといけないと思い、冷静な判断を失い、競馬にお金を注ぎ込んでしまいました。

使ってはいけないお金を競馬に注ぎ込む時点でアウトですし、さらに負けを取り返そうとして注ぎ込み負けるという悪循環。

最悪のパターンです。

なぜバカげたお金の使い方をしてしまったのか、本人が語るには次のとおりです。

大金を注ぎ込んだきっかけは、お金を手に入れる効率のよい方法はないか、そういう考えたからです。ちょうど子供が産まれてお金がかかる時期であったため、お金を増やしたいと思っていたこともありました。

子どものためのお金を競馬に使った時点でクソ野郎じゃありませんか。

そして競馬で負けを拡大するというアホとしか言いようのない野郎です。

しかも、この男の失態はまだまだ続きます。

その後は、妻や子供にも罪悪感があり、すぐ言い出すことができず、宝くじを買い神に祈ることを半年近く続けました。

数ヶ月後、妻から通帳を見て少ないとバレたので、弟には心から申し訳ないと思いながらも「貸した」といいました。だからその間にどうにか取り戻すしかないと思い、win5、宝くじを買い続けました。少額でしたが、どうにか当たってくれという気持ちでやっておりました。

言い出せなかった理由は、離婚になると感じていたからです。子供を必死に産んでくれて、これから幸せな家庭を築いていこうという時期に裏切ってしまった。愚かな考えですが、自分が死んで保険金で償おうかなとかも考えてしまった時期もありました。

競馬がダメなら今度は宝くじ。

本物のクズのようです。

奥さんは離婚したほうがよいのでは?

「取り返す」はもっとも危険な考え方

で、この男性の相談というのがこちら。

じゃいさんに相談です。今でも、お金を取り戻したいと思っている自分がいます。競馬を続けるべきでしょうか。諦めるべきでしょうか。

同様に宝くじも回答して頂けると幸いでございます。今後の人生についてもアドバイスよろしくお願い申し上げます。(男・35歳・会社員)

うーん、この期に及んでまだ競馬と宝くじでの挽回を諦めていないようです。

私なら「クソ野郎!取り返せるわけないだろ!」と感情論で一蹴してしまうところ。

ところがギャンブル芸人じゃいは一味違いました。

きちんと回答しています。

まず大前提として、「取り返す」「取り戻す」はギャンブルにおいてもっとも危険な考え方です。

「取り返す」は危険な考え方であると回答しています。

そして、その理由が非常に秀逸です。

ギャンブルに勝つためにはトータルで考える必要があります。「何をすれば勝てるのか?」「どういうプレーをすれば勝てるのか?」「どういう賭け方をすれば勝てるのか?」

運の要素もあるので、連戦連勝というのは不可能ですし、上振れ下振れがあるのがギャンブルです。

大事なのは、この上振れ下振れをちゃんと認識することです。これは上振れなのか? これは下振れなのか? 確率通りなのか?

ところが、これがいざ取り返すという発想になると、通常の冷静なプレーが出来なくなります。

取り返すという発想の人は「一撃」に賭けがちです。その時点で既にギャンブルの深みにハマっています。

僕の場合は最初から勝つためにどうすべきかというのを考え、その為の負けは想定内です。結果的に取り返すことになったとしても、取り返すという気持ちでやったわけではありません。

「トータルで勝つ」という計算の元で、賭け金も変えなければ、スタイルも変えることもありません。これは競馬でも麻雀でもポーカーでも同じことです。

この回答、素晴らしくないですか?

ギャンブルで勝つ人はここまで考えているのですね。

確率を考え、その確率から上振れしているか下振れしているかなど考えたこともありませんでした。

毎回的中させてやろうと鼻息が荒かったです。

そして、取り返そうとすると冷静さを失うという危険性も指摘しており、非常に優れた回答となっておりました。

あなたも投資で「一撃」に期待していないか?

さらに、私がじゃいの回答の中で注目したのがこちらの一節。

「トータルで勝つ」という計算の元で、賭け金も変えなければ、スタイルも変えることもありません。

これって毎月同じファンドを一定額ずつ購入し続ける「積立投資」と似ていませんか?

もちろん毎回買うものが変わるギャンブルとは全く同じとは言えませんが、スタンスは基本的には同じでしょう。

短期で大きな勝利を期待するのではなく、地道な長期戦で着実な利益を得ようとする。

しかし、多くの人は短期的に結果を求めがちです。

投資での「一撃」に淡い期待を抱いていませんか?

軍資金がいきなり2倍、3倍になるような夢を。

投資のシミュレーションでよく出てくる年利は3%とか5%程度です。

調子の良い時期はもっと高くなるかもしれませんし、不調でマイナスになる時期もあるでしょう。

マイナスになっても、下手な投資に手を出して、負けを大きくしてはいけません。

積立投資はあくまで地道に積み立てていくだけです。

そうすればきっとトータルで、最終的にはプラスになっているはずです。

使ってはいけないお金に手を出してはいけない

また、じゃいの回答にはもう一つ注目すべきことがありました。

まず、使ってはいけないお金に手を出している時点でアウトなんです。

ギャンブルをする時は、勝った時のことを考えるのはもちろんのこと、負けた時のことも考えなくてはいけません。それを考えていればこのようなことにはならなかったでしょう。

これは投資においても非常に重要だと思います。

必要な生活資金などまで投資に回してはいけません。

あくまで「余裕資金」で自己責任のもと投資すべきです。

ここからは人として、と言いますか、人生論みたいな話になってきます。

かなり良いことを言ってます。

そして、正直、神頼みなんてものは気休め程度。これはギャンブルに限ったことではなく、頼れるのは自分だけと思いましょう。神様も他人も、基本的には手を差し伸べてはくれないと思いましょう。

本当にこれ。

資産が少ないのは残念ながらあなたのせいであり、資産を増やせるかどうかはあなた次第です。

神頼みで何とかなるなら、すべての人が裕福になっているはずです。

そして締めくくりに本当に良いことを言ってます。

死んで保険金なんて、言葉が悪いですが、クソ甘いです! 死ぬことより、死に物狂いで生きてください。

そして、取り返すために競馬をするべきか、宝くじを買うべきか? という質問ですが、その考えは捨ててください。どういう結果になるかは、あなたは身をもって理解しているはずです。

道はいくつもあります。家族のためを思っているのなら、家族に誇れることをして、家族を幸せにしてあげてください。幸運を祈っています。

この男性はやってしまった以上、自力で信用とお金を取り戻す必要があります。

死ぬのは「逃げ」でしかありません。

「逃げるな」と言ってるわけです。

大事ですよね。

この男性が本気で家族と向き合えていない点をズバッと刺しています。

今回の記事は投資にも通ずる点があると思い読み始めたのですが、人としても参考になる点までありました。

じゃいという人物をちょっと見直す機会にもなりました。

まとめ

以上『競馬芸人じゃいが語る「お金を取り戻す」という思考の危険性』でした。

いかがでしたか?

ついマイナスが増えると、いかに取り返そうかと考える人は少なからずいるでしょう。

しかし、取り返そうとするのではなくマイナスも想定して投資しなければならないということです。

投資を始めるにあたっての心構えとして重要な示唆を与えてくれる記事ではないかと思いました。

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